イオク・クジャン

2017年3月31日 (金) 17:45時点における202.215.41.104 (トーク)による版 (グレイズ(イオク機))

イオク・クジャン(Iok Kujan)

登場作品:機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ

ギャラルホルンを束ねる7つの家門「セブンスターズ」の一角、クジャン家の若き当主。アリアンロッド第二艦隊の指揮官で、パイロットとして長距離支援に特化したレギンレイズに搭乗する。
同じセブンスターズの当主にしてアリアンロッドを束ねる総司令官、ラスタル・エリオンとはプライベートでも親交があり、自身が若輩である事も相俟って年長者であるラスタルに全幅の信を置いている。その反面、ラスタル直属の配下であるジュリエッタ・ジュリスとは何故かそりが合わない模様。

『如何なる敵も正面から迎え撃つ』というクジャン家の教えを尊重する一方で、セブンスターズの当主が最前線に出る事を望まない者も多く、その為彼の機体は主に長距離射撃兵装を装備した支援機として調整され、後方からの部隊支援と指揮を担う事が多い。ところがMS戦も射撃の腕も上手とは言えず、同じ機体を駆るジュリエッタに比べると活躍しているとは言い難い(そのうえやたらと前方に出たがるきらいがあり、同行する部下達が必死で止める光景が定番と化している)
また、過度の正義感と騎士道精神からくる無謀さに加えて、自らの創始にかかわる歴史知識どころか戦闘に携わるなら一般的な知識にも欠く無知のせいでとんでもない事態を招いてしまう事も少なくない。

登場作品と役柄

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ
エリオン家と共にアリアンロッドを統括するクジャン家の当主として登場する。
当初はラスタルと同じく組織内で発言力を強めていくマクギリスに警戒心を抱いていたが、鉄華団マクギリスの派遣した地球外縁統制統合艦隊との合同作戦にも横槍を入れる形で参戦。戦用のレギンレイズで出撃したが、ジュリエッタ三日月昭弘達の活躍には遠く及ばず重要参考人であるサンドバル・ロイターの身柄拘束の功も奪われてしまった。
その後、ガラン・モッサの企てたアーブラウとSAUの紛争でもマクギリスの不行き届きを弾劾するが、ガルス・ボードウィン等がマクギリスを擁護したことで渋々引き下がらざるを得なかった。さらに、MA・ハシュマル戦では、むやみにMSを近付けてしまったためにエイハブ・ウェーブに反応したハシュマルを起動させ、鉄華団が主導する爆破作戦の足止めのための戦闘では、普段は前に出たがるのに今回に限って後方からハシュマルにレールガンを撃ち作戦を失敗させている(この世界における機動兵器の標準装備であるナノラミネートアーマーはビーム兵器の無効、実体弾であっても遠距離ならば無効化してしまう)。結果、避難の済んでいない農業プラントにハシュマルを招き入れた挙句にその場に居た多数の一般人を皆殺しにしてしまうという醜態をさらしてしまった(しかも部下の犠牲に気を取られていたのか、民間人の犠牲についてはイオク自身は一片も触れていない)
鉄華団がハシュマルを撃破して以降は彼の火星での問題行動は他のセブンスターズの知る所となり、敬愛していたラスタルからも厳しく叱責されてしまう。だが、これが逆にイオク自信を後戻りできない状況に追い込んでしまい(ラスタルは「秩序を重んじるギャラルホルンとしての本質を見失うな」と釘を刺したに過ぎなかったが)、協力を申し出たジャスレイ・ドノミコルスの甘言に乗せられてしまう事になる。
ジャスレイに乗せられたイオクは鉄華団の後ろ盾であるタービンズを潰すため、禁止兵器である『ダインスレイヴ』を利用。タービンズに禁止兵器運用の罪をでっち上げて摘発。挙句、そのダインスレイヴをタービンズの避難船に打ち込んで多くの構成員を虐殺してしまう。しかし戦闘中にも関わらずブリッジを収納していなかった怠慢さとハンマーヘッドの撃ち上げた降伏信号を無視して虐殺を敢行したため、名瀬アミダの命を賭した反撃を喰らって自軍の戦力をも削いでしまう結果となった。
後にジャスレイが鉄華団に粛清された直後、マクギリス達の決起によってタービンズに働いた非道行為が白日の下に晒されてしまった。

人間関係

ギャラルホルン

ラスタル・エリオン
アリアンロッドにおいて絶大な発言権を有するエリオン家当主。年長者であり、イオクとは親交もあるため全幅の信頼を置いている。
ジュリエッタ・ジュリス
ラスタルの擁する秘蔵っ子であり、自身と同じレギンレイズのパイロット。イオクとは共に前線で戦う間柄であるが、性格の違いやパイロットとしての技量差もあって当のジュリエッタからは邪険にされている模様。
ヴィダール
アリアンロッド艦隊が保有する謎の機体『ガンダム・ヴィダール』の専任パイロット。
マクギリス・ファリド
ファリド家の新当主にして、カルタ・イシュー亡き後に地球外縁統制統合艦隊を引き継いだ男。ギャラルホルンの中でも急成長を続ける傑物で、保守派思考の強いアリアンロッドからは警戒されている。


鉄華団

三日月・オーガス
サンドバル・ロイター拘束作戦において、自分達の邪魔をしたガンダム・バルバトスルプスのパイロット。ジュリエッタと共に邪魔者として対峙するも及ばず、サンドバルの身柄は目の前で掻っ攫われてしまった。

テイワズ

ジャスレイ・ドノミコルス
テイワズ幹部にして、クジャン家と繋がりのあるJPTトラストの代表取締役。組織内で台頭する鉄華団と後見人であるである名瀬を出し抜くため、マクギリスの動向をリークした。自分にとって邪魔な存在であるタービンズと鉄華団、果てはマクマードさえも消す事を企んでおり、イオクとアリアンロッドを利用してそれらを一掃しようと画策している。

名台詞

「海賊風情とはいえ、全力でたたき潰すのがクジャン家の教えだ」
セブンスターズの一家門を担う当主にして、自身の矜持を言い聞かせながら専用機に搭乗する。その気概は貴族精神にも通じ、決して嘘偽りは見られない……しかし、実際に活躍していると言われれば……
「制裁を受けろ!!」/「避けたか…なかなかやるな!」
34話「ヴィダール立つ」より。火星圏オセアニア連邦産業コロニーの独立運動に起因する暴動の鎮圧に向かった際、交戦中に。凛々しい口上とは全く裏腹に敵機にはかすりもしなかった(回避行動すら行っていない)。にもかかわらず堂々と相手を賞賛してみせる器の大きさ(?)を見せつける。その後危機に陥ったところをジュリエッタに救出され、さらには護衛のモビルスーツに抑え込まれるというオチまで。

搭乗機体・関連機体

レギンレイズ(イオク機)
アリアンロッドが新たに開発した新型MS、レギンレイズのうち、イオク専用機として支給されたもの。せめて前線に出ないようにと長距離用のレールガンを備えた後方支援仕様にカスタマイズされているが、やたらと前線に出たがるイオクの性分もあって存分に活躍しているとは言い難い。

[[グレイズ(イオク機)]]  イオク専用のグレイズ。