VGMM-Gf10 G-ルシファー (G-Lucifer)
- 登場作品:ガンダム Gのレコンギスタ
- デザイナー:形部一平
- 分類:試作型モビルスーツ
- 装甲:フォトン装甲
- 全高:17.5m
- 重量:52.3t(スカート・ファンネル含む)
- 主動力:フォトン・バッテリー
- 開発組織:ジット・ラボラトリィ
- 主なパイロット:ラライヤ・アクパール、ノレド・ナグ、マニィ・アンバサダ
ビーナス・グロゥブのジット・ラボラトリィが開発した試作型モビルスーツ。G系統の最新鋭機であり、その洗練された設計により流麗かつ美麗なシルエットを有する。装甲はフォトン装甲が採用され、レーダーも高品質な物を使用しているなど高性能に仕上がっている。ちなみに機体名の「ルシファー」は(明けの明星としての)金星の事を指す。
脚部の爪先にはミノフスキーフライト発生機が内蔵され、重力下での単独飛行を可能としている。飛行時には爪先立ちの状態になる。
最大の特徴は腰部のスカート・ファンネルで、武器としてだけでなくメイン・スラスターとしても機能する。これによって高い火力を有し、また宇宙空間において非常に優れた機動性を発揮可能。ジット・ラボの設計思想である「MSを特殊兵装の運用母体として活用する」事を体現した機体となっている。一方で問題点もあり、ファンネルを失えば火力と機動性が落ちてしまう。特に火力はファンネルに依存している関係上、G-ルシファー本体の火力はかなり低いとされる。
機体そのものは完成しているが調整がまだ行われておらず、実機テストの段階にある。その為、コクピットは各種オペレーティングやチェック目的で3人乗りの複座式となっている。またコクピットはユニバーサル・スタンダードに準じており、操縦は容易である。
ガンプラでは「ガンダム G-ルシファー」名義で発売されているが、モノアイを持つその頭部デザインはガンダムタイプのそれとは大きく異なっている。なお当初はガンダムフェイスもデザイン案として描かれており、提出後に富野総監督によって現在のデザインが選ばれた。
元々はビーナス・グロゥブ側の敵機としてデザインされたが、中盤で味方機として登場する事が決定。それと同時に「エネルギーを奪う機能を持つダハックのカウンター機であり、エネルギーを与える機能を持つ」という設定が考案されたが、ダハックも味方機として登場した為に没となった。
登場作品と操縦者
- ガンダム Gのレコンギスタ
- パイロットはラライヤ・アクパールとノレド・ナグ。マニィ・アンバサダも搭乗した事がある。
マニィとノレドによってジット・ラボから奪取され、メガファウナの戦力となった。地球圏に帰還してからはラライヤとノレドが乗り込み、操縦をラライヤ、ナビゲートやファンネルのコントロールをノレドが行ってキャピタル・アーミィやジット団と戦った。またギアナ高地での戦闘ではキャピタル・テリトリィへと侵攻しようとするアメリア軍の別働艦隊を阻止すべく攻撃している。
装備・機能
特殊機能
- バリア
- スカート・ファンネル3基を前方に三角錐状に展開してバリアとする。錐の要領で高い突破力を得られるとされる。
武装・必殺攻撃
- バルカン砲
- 胸部に2門内蔵されている。
- スカート・ファンネル
- 本機の主兵装であり、「要」とも言える遠隔誘導兵器。腰部に3基マウントされており、1基につきメガ・キャノン1門とビーム砲6門を内蔵している。これらは全てビーム・サーベルを形成可能で、特にメガ・キャノンから形成されるものはジャスティマの超大型ビーム・サーベルとも渡り合えるだけの出力がある。武器以外にメイン・スラスターも兼ねていて耐久性や出力がかなり高いが、破壊されると機体の火力と機動性が著しく低下してしまうという問題がある。
機体から分離して敵機を攻撃する他、マウントしたままでも砲撃や斬撃による攻撃が可能。更にバリアの展開も出来る。
ちなみに「ダハックのカウンター機」だった頃の設定だとG-ルシファーの本来の運用目的はエネルギー運搬機であり、ファンネルに内蔵された大型バッテリーから腕部マニピュレーターを介し、味方機に触れるだけでエネルギーを渡す事が出来たという(当然、現在ではこの設定は没となっている)。 - ビーム・サーベル
- 左大腿部に2本マウントされている。
- ビーム・ライフル
- アメリア軍が製造した携行式ビーム砲。量産品で、汎用型として設計されている。構成するパーツの数が少なく、整備性が高い。
本機は一般的なビーム・ライフルなら問題なく使用可能とされており、大気圏突入前の戦闘で使われている。 - 月光蝶システム
- 背部からナノマシンを大量に散布するシステム。散布されたナノマシンは人工物を分解して砂へと還してしまう。
ギアナ高地での戦闘で使用されており、富野総監督によると本機に搭載されていたのは「有効な技術なので継承・保全されてきた」為とのこと。