トールギス | |
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外国語表記 | TALLGEESE |
登場作品 | |
デザイナー | カトキハジメ |
スペック | |
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分類 | 試作型モビルスーツ |
生産形態 | 試作機 |
型式番号 | OZ-00MS |
頭頂高 | 17.4m |
本体重量 | 8.8t |
装甲材質 | チタニュウム合金 |
アビリティレベル |
(※リーオーをオールレベル100として換算)
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開発者 |
ドクターJ プロフェッサーG ドクトルS H教授 老師O ハワード |
所属 | OZ → ピースミリオン |
主なパイロット |
ゼクス・マーキス オットー (『W』第9話) |
概要
アフター・コロニーにおけるモビルスーツの原型となった機体。史上初の戦闘用モビルスーツでもあり、「プロトタイプ・リーオー」とも呼ばれている通り、この機体をベースに性能を抑え簡素化する形でリーオーが開発された。ガンダムに似たフェイスガードと頭頂部の鶏冠を有する頭部が特徴だが、その下にはリーオーと同系統の頭部を有している。
機体の開発には後にガンダムを生み出す5人の科学者が携わった他、ハワードの関与も示唆されており、ガンダムとOZのMS双方がトールギスの開発系譜の影響下にあると言える。
「ほぼ全ての戦闘パターンに単機で対応可能な機体」という開発コンセプトの下、MSの可能性を追求した試作機であり、大型ビーム兵器であるドーバーガンや高い防御性能を誇るチタニュウム合金製の装甲などを採用[1]。背部に装備されたバックパックバーニアによって「重装甲かつ高機動」という特性を両立した理想的なMSとして完成した。また、作業用MSから発展した事もあり、機体に人体に近い動きをトレースさせる為の構造が考案され、そのフレーム構造は後発の機体にも受け継がれている。
最大の特徴として、背部に装備されたバックパックバーニアがある。肩部フレームに接続されたこの装備は、機体に高い機動性を付与したが、高速移動時に搭乗者に多大な負荷(一説には15Gもの加速重力がかかると言われていた)を強いており、これによってトールギスは制式採用が見送られ、A.C.195年まで20年もの間封印される事になった。
長らく歴史の闇の中に置かれたトールギスであったが、オペレーション・メテオによってコロニーから送り込まれた5機のガンダムに対抗する為にゼクス・マーキスによって運用された。しかし、その後の目まぐるしく移り変わる情勢と策謀はゼクスとトールギスにガンダムとの雌雄を決する事を許さず、ゼクスはトレーズ・クシュリナーダと袂を分かちトールギスとともにOZを離脱。その際に70機ものOZのMSを撃破して圧倒的な戦闘能力を示した。その後、トレーズとトールギスは宇宙へと上がったものの、無重力下仕様に換装されていなかった為、ゼクスによって囮として利用され、爆破された[2]。
なお、機体名は降霊術師(テウルギスト、theurgist)に由来しているとされるが、英語のスペル、白いボディと赤い鶏冠、リーオーよりも大型の躯体から「背の高いガチョウ(tall geese)」なのではないかと言う説もある。
登場作品と操縦者
- 新機動戦記ガンダムW
- 初登場作品。ゼクス・マーキスの愛機として登場する。始めは彼でも扱いかねる代物だったが、性能を把握してからは上手く扱えるようになっていく。彼のこの機体への愛着は後述の台詞でも如実に解る。
- 新機動戦記ガンダムW Endless Waltz 敗者たちの栄光
- 新機動戦記ガンダムW Frozen Teardrop
装備・機能
特殊機能
- バックパックバーニア
- 「スーパーバーニア」とも呼称される、両肩部のフレームに接続された高出力バーニア。非使用時はボックス状に折りたたまれているが、ユニット下部が上下左右に展開する事で左右で3基、計6基ものバーニアが露出する。
エアリーズの戦闘速度であるマッハ2すら超える機動力と3倍以上の旋廻性能を付与し、直線軌道であれば静止状態から一瞬で15G以上の加速重力がかかるまで加速する事が可能。そこから更に加速する事もでき、最大速度に至っては計測不能とされている。しかし、この装備によって極めて強い負荷を搭乗者に強いる事になり、トールギスが常人の手に余る機体となる結果を招いた。その加速性能はゼクスをして「殺人的な加速」と表現されている。
武装・必殺攻撃
- ドーバーガン
- トールギスの主兵装である大型のビーム砲。カートリッジ式を採用しており、複数のMSを一撃で撃破する程の威力を有する他、ガンダニュウム合金にも効果を発揮する。大型火器の為、本来は両手で持つ事が想定されているが、トールギスは右肩に設けられたフレームと右腕で保持する。砲身には伸縮機構が加えられており、命中精度を上げる為にあえて旧式のマズルブレーキを備えている。
- シールド
- リーオーにも採用された円形のシールド。左肩部の可動フレームに懸架される。実体弾だけではなく、ビーム兵器にも高い防御性能を発揮する。裏面にはビームサーベルを格納するなど、サーベルホルダーとしての機能も有する。
- ビームサーベル
- ビーム刃を発生させる格闘兵器。シールドの裏面に2本格納する。機体の特性である高い機動性との組み合わせにより、サーベルを用いた格闘戦では高度な性能を発揮した。
対決・名場面
新機動戦記ガンダムW
- 亡国の肖像
- 第9話より。OZのクーデター後、サンクキングダムの連合を掃討して母国解放を目指すゼクスはトールギスと共に突進する。しかし初めて乗ったこの機体の桁外れの性能は、単なる全速前進だけでも強大なGで彼の体に大ダメージを与え、いったん退却せざるを得なくなる。倒れた上司を見たオットーは、自らもテスト中にGに耐えられずに負傷しているにもかかわらず、無断でトールギスを駆ってサンクキングダムの連合基地司令部へ突進する。
- 対ガンダムヘビーアームズ
- シベリアの対戦では、レディ・アンの介入によりヒイロがウイングガンダムを自爆させることで決着したが、ゼクスには納得のいくものではなかった。その後ヒイロが生きていることを信じた彼は、回収されたウイングガンダムをトールギスを元に復元させ、ノインが見つけ出したヒイロとトロワらを南極基地へ招きいれる。決闘と評して再度対決を図るのだが、ヒイロは出すぎた行為としてウイングガンダムでなく、ヘビーアームズでトールギスと闘う。そして決闘となるのだが、特に意味のない戦いなのにお互い死力を尽くした。その後リリーナの介入にもゼクスは戦いを辞めないのだが、リリーナが思わず怒りを曝け出すところを、ノインはゼクスが実兄「ミリアルド」であることを明かす。そこにOZの大部隊が襲来して、またも対決は決着しなかった。
- トールギス破壊命令
- 第18話より。OZによりゼクスの抹殺が下った。ウイングガンダムゼロの爆破ポイントに誘いこまれたトールギスとゼクスが多数のトーラスに一機で立ち向かう。既にゼクスの技量はトールギスの性能を超え、性能自体も新型が次々と登場する戦乱の中で過去の遺物と化していた。そして戦えるだけ戦ったゼクスは損傷したトールギスを戦場に放り出し、自爆装置により破壊する。その時「我が愛機よ…安らかに眠れ」と敬礼して別れを告げた。その後トールギスの兄弟とも言うべきウイングガンダムゼロに乗り換えた。
関連機体
別仕様・改修機
- トールギスF (フリューゲル)
- 『敗者への栄光』に登場する機体で、1号機をピースミリオンで宇宙での機動力向上等を狙って改修されたもの。背部のスーパーバーニアユニットを取り外し、ウイングガンダムゼロ (EW版)のベースとなる4枚のウイングユニットに換装されている。
系列機・派生機
- トールギスII
- 本機の予備パーツなどから作られた、2号機にあたる機体。
- トールギスIII
- IIと同様、予備パーツなどを元に組み上げられた本機の強化型にあたる機体。
- トールギス始龍 (シロン)
- 老師Oが、シェンロンガンダムと同時にコロニー0206で作り上げたトールギスのレプリカ機。ゼクスの搭乗した機体は白色であるのに対し、こちらはオレンジ色。パイロットは張五飛の妻の龍妹蘭。
- トールギスヘブン
- MC歴の時代、火星で「キュレネの風」を名乗ったゼクスが搭乗していたトールギス系統の機体。対無人機用に開発された「ナノ・ディフェンサー」が搭載されており、モビルドールを含む無人機を一度に行動不能に陥ることが出来る。
- リーオー
- 本機のデータを基に徹底した普及用設計がなされた量産機。トールギスの頭部は、リーオと同型の頭部にヘッドガードをかぶせる構造になっている。
- リーオーIV型[グライフ]
- リーオー開発時にトールギスから省略された部位を再び組み込んだ機体。
技術的関与のある・疑われる機体
- ウイングガンダムゼロ
- 5技師が本機の思想を更に推し進めた結果の産物。この機体の方はさすがに設計者たちが危険視して封印してしまった。
その他
- トールギス・ワルキューレ
- 『ガンダムビルドファイターズ』に登場する、本機をモチーフにして作成されたガンプラ。アメリカ大会の優勝候補であるグレコ・ローガンの機体だったが、代表決定戦でニルスの駆る戦国アストレイ頑駄無に敗北した。
商品情報
ガンプラ
※RG、MG共にEW版
フィギュア