1行目: |
1行目: |
| == FA-78-1 フルアーマーガンダム(Full Armor Gundam) == | | == FA-78-1 フルアーマーガンダム(Full Armor Gundam) == |
| | | |
− | *登場作品:[[MSV]]、[[機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争]](漫画版)、[[機動戦士ガンダム MSV戦記 ジョニー・ライデン]]、[[機動戦士ガンダムUC テスタメント]] | + | *登場作品: |
| + | **[[MSV]] |
| + | **[[機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争]](漫画版) |
| + | **[[機動戦士ガンダム MSV戦記 ジョニー・ライデン]] |
| + | **[[機動戦士ガンダムUC テスタメント]] |
| *デザイナー:大河原邦男 | | *デザイナー:大河原邦男 |
| *分類:試作型[[モビルスーツ]] | | *分類:試作型[[モビルスーツ]] |
13行目: |
17行目: |
| *スラスター総推力:60,500kg | | *スラスター総推力:60,500kg |
| *センサー有効半径:不明 | | *センサー有効半径:不明 |
− | *開発組織:[[地球連邦軍]] | + | *開発組織:[[地球連邦軍 (UC)|地球連邦軍]] |
| + | *所属:[[地球連邦軍 (UC)|地球連邦軍]] |
| *主なパイロット:[[ハインツ・ベア]]、他 | | *主なパイロット:[[ハインツ・ベア]]、他 |
| | | |
− | [[地球連邦軍]]の試作型[[モビルスーツ]]。<br />[[FSWS計画]]の[[フルアーマー・オペレーション]]に基づいて生み出された[[ガンダム (MS)|RX-78 ガンダム]]の強化案であり、「[[MS]]単体に戦艦クラスの攻撃力を持たせる」という目的で考案された。これは軍の上層部から「[[アムロ・レイ]]のような高い適性を持つパイロット(つまりは[[ニュータイプ]])のみで編成された少数精鋭のMS部隊」という構想に即した機体を用意するよう指示された為である。この事から同時期に開発されていた[[ガンダムNT-1]]と同様、本機もニュータイプの搭乗を前提とした機体であると言え(勿論、[[サイコミュシステム]]のようなニュータイプ用の関連機器は搭載されていない)、素体となるガンダムには[[マグネットコーティング]]処理が施されている事を前提としている。<br />同時に間接部及び[[コア・ブロック・システム]]による胴体部の構造的な脆弱性の指摘や[[ジオン軍|ジオン公国軍]]におけるMSへのビーム・ライフルの実装が進められていた事などもあって防御力の強化も行われ、胸部を始め、肩部や腕部、腰部、脚部等といった特に被弾・損耗する事の多い箇所を中心に装甲を追加。これによって以前よりも防御力が高まっている。この簡易型の追加装甲は脱着が可能であり、設計には[[ジム・キャノン]]の脚部追加装甲のノウハウが援用されている。<br />追加装備によって重量も増加しており、背部と脚部にサブスラスターを増設する事で低下した機動性を補っている。脚部サブスラスターはかなり高い推力が与えられていて、戦線からの緊急離脱や[[MA]]クラスの高機動戦闘も行える程であったとされる(一部資料では「[[コア・ブースター]]のメインスラスターにも比肩し得る程の推力がある」とされ、その為なのか開発スタッフからは「格闘戦用バーニア」とも呼ばれていたらしい)。<br />武装は360mmロケット砲や2連装ビーム・ライフル、ミサイルベイ等が追加された他、素体であるガンダムの携行武装も使用可能である。<br />カラーリングはカーキグリーンを基調としたものとなっており、ガンダムも同様のカラーリングへと変更されている。 | + | == 概要 == |
| + | [[地球連邦軍]]の試作型[[モビルスーツ]]。 |
| + | |
| + | [[FSWS計画]]の[[フルアーマー・オペレーション]]に基づいて生み出された[[ガンダム|RX-78 ガンダム]]の強化案であり、「[[MS]]単体に戦艦クラスの攻撃力を持たせる」という目的で考案された。これは軍の上層部から「[[アムロ・レイ]]のような高い適性を持つパイロット(つまりは[[ニュータイプ]])のみで編成された少数精鋭のMS部隊」という構想に即した機体を用意するよう指示された為である。この事から同時期に開発されていた[[ガンダムNT-1]]と同様、本機もニュータイプの搭乗を前提とした機体であると言え(勿論、[[サイコミュシステム]]のようなニュータイプ用の関連機器は搭載されていない)、素体となるガンダムには[[マグネットコーティング]]処理が施されている事を前提としている。 |
| + | |
| + | 同時に間接部及び[[コアブロックシステム]]による胴体部の構造的な脆弱性の指摘や[[ジオン軍|ジオン公国軍]]におけるMSへのビーム・ライフルの実装が進められていた事などもあって防御力の強化も行われ、胸部を始め、肩部や腕部、腰部、脚部等といった特に被弾・損耗する事の多い箇所を中心に装甲を追加。これによって以前よりも防御力が高まっている。この簡易型の追加装甲は脱着が可能であり、設計には[[ジム・キャノン]]の脚部追加装甲のノウハウが援用されている。 |
| + | |
| + | 追加装備によって重量も増加しており、背部と脚部にサブスラスターを増設する事で低下した機動性を補っている。脚部サブスラスターはかなり高い推力が与えられていて、戦線からの緊急離脱や[[MA]]クラスの高機動戦闘も行える程であったとされる(一部資料では「[[コア・ブースター]]のメインスラスターにも比肩し得る程の推力がある」とされ、その為なのか開発スタッフからは「格闘戦用バーニア」とも呼ばれていたらしい)。 |
| + | |
| + | 武装は360mmロケット砲や2連装ビーム・ライフル、ミサイルベイ等が追加された他、素体であるガンダムの携行武装も使用可能である。カラーリングはカーキグリーンを基調としたものとなっており、ガンダムも同様のカラーリングへと変更されている。 |
| | | |
| 本機は対艦・対MS戦闘を行う為にトータルバランスを重視した「プランA」であり、他に「[[フルアーマーガンダム (タイプB)|プランB]]」が存在する。 | | 本機は対艦・対MS戦闘を行う為にトータルバランスを重視した「プランA」であり、他に「[[フルアーマーガンダム (タイプB)|プランB]]」が存在する。 |
| | | |
− | 「フルアーマーガンダム」と呼ばれる機体の設計案は他にもいくつか存在しており、最終的には本機と「腕部に固定式ビームサーベルを装備したタイプ」、「ガンダムのBパーツを巨大ブースターユニットに変更し、4門のビーム砲を装備したタイプ」の計3種に大別して絞り込まれたという。<br />更に[[一年戦争]]終結後も本機のような全身に装備を追加した「フルアーマー仕様」の機体がいくつか開発され、実戦投入も行われている。
| + | 「フルアーマーガンダム」と呼ばれる機体の設計案は他にもいくつか存在しており、最終的には本機と「腕部に固定式ビームサーベルを装備したタイプ」、「ガンダムのBパーツを巨大ブースターユニットに変更し、4門のビーム砲を装備したタイプ」の計3種に大別して絞り込まれたという。更に[[一年戦争]]終結後も本機のような全身に装備を追加した「フルアーマー仕様」の機体がいくつか開発され、実戦投入も行われている。 |
| | | |
| == 登場作品と操縦者 == | | == 登場作品と操縦者 == |
| <!-- :作品名:説明 --> | | <!-- :作品名:説明 --> |
| ;[[MSV]] | | ;[[MSV]] |
− | :主なパイロットは[[ハインツ・ベア]]。<br />一年戦争の後期に設計が行われ、RX-78の生産数分だけ追加装備を製造する予定だったが、完成する事なく終戦を迎えたと言われている(試作や運用試験等が行われたという噂もある)。戦後には軍から本機の写真が数枚公開されているが、専門家からは「広報やデータ収集を目的としたシミュレーション画像」と断じられる事がほとんどであった。<br />しかし後年、ハインツ中尉の乗機として運用されたとする資料や[[ア・バオア・クー]]宙域等で本機と思しき機体を目撃、あるいは交戦したという情報が発表されるなど、物議を醸しているという。<br />また、これまではパーツや生産ライン等が発見されていなかった為にその存在を疑問視する声も少なくなかったが、[[U.C.]]0096年時には本機と同型のパーツを装備した[[ジムII・セミストライカー|現地改修機]]の存在が確認されている。 | + | :出典元。主なパイロットは[[ハインツ・ベア]]。 |
| + | :一年戦争の後期に設計が行われ、RX-78の生産数分だけ追加装備を製造する予定だったが、完成する事なく終戦を迎えたと言われている(試作や運用試験等が行われたという噂もある)。戦後には軍から本機の写真が数枚公開されているが、専門家からは「広報やデータ収集を目的としたシミュレーション画像」と断じられる事がほとんどであった。 |
| + | :しかし後年、ハインツ中尉の乗機として運用されたとする資料や[[ア・バオア・クー]]宙域等で本機と思しき機体を目撃、あるいは交戦したという情報が発表されるなど、物議を醸しているという。 |
| + | :また、これまではパーツや生産ライン等が発見されていなかった為にその存在を疑問視する声も少なくなかったが、[[U.C.]]0096年時には本機と同型のパーツを装備した[[ジムII・セミストライカー|現地改修機]]の存在が確認されている。 |
| ;[[機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争]](漫画版) | | ;[[機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争]](漫画版) |
| :[[サイド6]]付近における連邦とジオンの戦闘で本機の姿が確認できる。 | | :[[サイド6]]付近における連邦とジオンの戦闘で本機の姿が確認できる。 |
| ;[[機動戦士ガンダム MSV戦記 ジョニー・ライデン]] | | ;[[機動戦士ガンダム MSV戦記 ジョニー・ライデン]] |
− | :ア・バオア・クー攻防戦において[[ジョニー・ライデン]]の[[ライデン専用高機動型ゲルググ|ゲルググ]]と交戦し、これを撃墜。その後、[[フルバレットザク]]で再出撃したジョニーと再戦する。<br />その高い防御力でザクの攻撃をものともせず優位に立っていたが、最後はジョニーから一か八かで接近戦を仕掛けられ、相討ちとなって大破した。 | + | :ア・バオア・クー攻防戦において[[ジョニー・ライデン]]の[[ジョニー・ライデン専用高機動型ゲルググ|専用ゲルググ]]と交戦し、これを撃墜。その後、[[フルバレットザク]]で再出撃したジョニーと再戦する。 |
| + | :その高い防御力でザクの攻撃をものともせず優位に立っていたが、最後はジョニーから一か八かで接近戦を仕掛けられ、相討ちとなって大破した。 |
| ;[[機動戦士ガンダムUC テスタメント]] | | ;[[機動戦士ガンダムUC テスタメント]] |
− | :ア・バオア・クー宙域で[[パーフェクトジオング]]と戦っている姿が描かれている。 | + | :ア・バオア・クー宙域で[[パーフェクト・ジオング|パーフェクトジオング]]と戦っている姿が描かれている。 |
| | | |
| == 装備・機能 == | | == 装備・機能 == |
60行目: |
78行目: |
| == 関連機体 == | | == 関連機体 == |
| <!-- :機体名:説明 --> | | <!-- :機体名:説明 --> |
− | ;[[フルアーマーガンダム (タイプB)|フルアーマーガンダム (TYPE-B)]] | + | ;[[フルアーマーガンダム (タイプB)]] |
| :フルアーマーガンダムのプランB。 | | :フルアーマーガンダムのプランB。 |
| ;[[フルアーマーガンダム陸戦タイプ]] | | ;[[フルアーマーガンダム陸戦タイプ]] |
| :陸戦に特化したフルアーマーガンダム。 | | :陸戦に特化したフルアーマーガンダム。 |
− | ;[[ヘビーガンダム]]<br />[[ヘビーガンダム (2号機)]] | + | ;[[ヘビーガンダム]]、[[ヘビーガンダム (2号機)]] |
| :[[FSWS計画]]で開発された機体。 | | :[[FSWS計画]]で開発された機体。 |
| ;[[フルアーマーガンダム(サンダーボルト版)]] | | ;[[フルアーマーガンダム(サンダーボルト版)]] |
| :一年戦争末期、旧サイド4宙域(サンダーボルト宙域)攻略のために配備された試作機。 | | :一年戦争末期、旧サイド4宙域(サンダーボルト宙域)攻略のために配備された試作機。 |
− | ;[[ガンダム7号機]]<br />[[フルアーマーガンダム7号機]]<br />[[重装フルアーマーガンダム]] | + | ;[[ガンダム7号機]]、[[フルアーマーガンダム7号機]]、[[重装フルアーマーガンダム]] |
| :RX-78の7号機にして7番仕様、及びその装備バリエーション。 | | :RX-78の7号機にして7番仕様、及びその装備バリエーション。 |
− | ;[[ガンダム (MS)|ガンダム]] | + | ;[[ガンダム]] |
| :素体。[[マグネットコーティング]]処理が施されている事を前提としている。 | | :素体。[[マグネットコーティング]]処理が施されている事を前提としている。 |
− | ;[[パーフェクトガンダム]]<br />[[レッドウォーリア]] | + | ;[[パーフェクトガンダム]]、[[レッドウォーリア]] |
| :「[[プラモ狂四郎]]」に登場する機体。 | | :「[[プラモ狂四郎]]」に登場する機体。 |
| ;[[フォーエバーガンダム]] | | ;[[フォーエバーガンダム]] |
80行目: |
98行目: |
| ;[[高機動型ガンダム]] | | ;[[高機動型ガンダム]] |
| :FSWS計画に関連する機体とされる。 | | :FSWS計画に関連する機体とされる。 |
− | ;[[ガンダムNT-1]]<br />[[ガンダムNT-1 (チョバムアーマー装備)]]<br />[[ガンダムNT-1増加装甲試験型]] | + | ;[[ガンダムNT-1]]、[[ガンダムNT-1 (チョバムアーマー装着型)]]、[[アレックス増加装甲試験型]] |
| :ニュータイプ用のガンダム、及びその装備バリエーション。 | | :ニュータイプ用のガンダム、及びその装備バリエーション。 |
− | ;[[ジーライン]]<br />[[ジーライン スタンダードアーマー]]<br />[[ジーライン ライトアーマー]]<br />[[ジーライン アサルトアーマー]] | + | ;[[ジーライン]] ([[ジーライン スタンダードアーマー|スタンダード]]、[[ジーライン ライトアーマー|ライトアーマー]]、[[ジーライン アサルトアーマー|アサルト]]) |
| :RX-78の完全量産型。FSWS計画の技術がフィードバックされている。 | | :RX-78の完全量産型。FSWS計画の技術がフィードバックされている。 |
| ;[[バストライナー]] | | ;[[バストライナー]] |
90行目: |
108行目: |
| ;[[ジム・キャノン]] | | ;[[ジム・キャノン]] |
| :この機体の脚部にある追加装甲のノウハウを援用している。 | | :この機体の脚部にある追加装甲のノウハウを援用している。 |
− | ;[[フルアーマーガンダムMk-II]]<br />[[フルアーマー百式改]]<br />[[フルアーマーガンダムMk-III]]<br />[[フルアーマーΖガンダム]]<br />[[フルアーマーΖΖガンダム]]<br />[[νガンダムHWS装備型]] | + | ;[[フルアーマーガンダムMk-II]] |
| + | ;[[フルアーマー百式改]] |
| + | ;[[フルアーマーガンダムMk-III]] |
| + | ;[[フルアーマーΖガンダム]] |
| + | ;[[フルアーマーΖΖガンダム]] |
| + | ;[[νガンダムHWS装備型]] |
| :フルアーマー・オペレーションの機体群。 | | :フルアーマー・オペレーションの機体群。 |
| | | |
112行目: |
135行目: |
| == リンク == | | == リンク == |
| *[[登場メカ]] | | *[[登場メカ]] |
| + | |
| + | {{DEFAULTSORT:ふるあーまーかんたむ}} |
| + | [[Category:登場メカは行]] |
| + | [[Category:MSV]] |