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289 バイト追加 、 2017年3月3日 (金) 17:51
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これはガンダムの持つ「戦争」というコンセプトに原点回帰したことによる一種の弊害であり、単なる勧善懲悪ではない物語を描こうとしてしまった結果と思われる。地球圏統一連合内ではOZとの確執があり、コロニー群もオペレーション・メテオを否とする声もある。お互いが内部に対立の火種を抱えたまま、地球とコロニーとが対立しているという「対立と対立の物語」となってしまっていた。結果として利害関係が一致し、敵対するもの同士が本来味方勢力と戦うという一見して大変わかりにくい展開が多く占めてしまった。これは戦争という泥沼の混乱を如実に示した非常に秀逸な表現(または一種のアイロニー)だったのだが、この分りにくい面白さは、若年層には単に分りにくいだけに取られてしまった。
 
これはガンダムの持つ「戦争」というコンセプトに原点回帰したことによる一種の弊害であり、単なる勧善懲悪ではない物語を描こうとしてしまった結果と思われる。地球圏統一連合内ではOZとの確執があり、コロニー群もオペレーション・メテオを否とする声もある。お互いが内部に対立の火種を抱えたまま、地球とコロニーとが対立しているという「対立と対立の物語」となってしまっていた。結果として利害関係が一致し、敵対するもの同士が本来味方勢力と戦うという一見して大変わかりにくい展開が多く占めてしまった。これは戦争という泥沼の混乱を如実に示した非常に秀逸な表現(または一種のアイロニー)だったのだが、この分りにくい面白さは、若年層には単に分りにくいだけに取られてしまった。
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また、ロボットアニメとしては珍しいほど「機体の乗り換え」が多く、主人公が量産機や敵勢力の機体に乗り込んだり、乗機を交換するなど、パイロットのとロボットとの結びつきをあまり強くしなかったことも特徴である。これはストーリー展開上の理由もあるのだが、パイロット=ロボットの印象付けをあえてつけなかったことで、「○○のパイロット」ではなく、いち個人としてのキャラクター性を前面に押し出したことでもある。これも新しい試みではあったが、当時(現在においても)、ロボットアニメとしては搭乗者と機体がセットにして印象付ける手法が根強いため、逆に分りにくくなってしまった、という声もあった。
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また、ロボットアニメとしては珍しいほど「機体の乗り換え」が多く、主人公が量産機や敵勢力の機体に乗り込んだり、乗機を交換するなど、パイロットのとロボットとの結びつきをあまり強くしなかったことも特徴である。これはストーリー展開上の理由もあるのだが、パイロット=ロボットの印象付けをあえてつけなかったことで、「○○のパイロット」ではなく、いち個人としてのキャラクター性を前面に押し出したことでもある。これも新しい試みではあったが、当時(現在においても)、ロボットアニメとしては搭乗者と機体がセットにして印象付ける手法が根強いため、逆に分りにくくなってしまった、という声もあった。ロボットとのつながりが弱まってしまった一方、放映終了後もスピンオフを通じて敵味方のキャラクターを魅力的に描かれていることを鑑みれば、この点に関しては成功と言っても差し支えないのではないだろうか。
    
新機動戦記ガンダムWでは「アナザーガンダム」の例にもれず[[ニュータイプ]]=人の革新を扱わず、またガンダムも(基本的には)ただの兵器としてしか扱われておらず、あくまでも世界と人間が向き合う物語として描かれている。
 
新機動戦記ガンダムWでは「アナザーガンダム」の例にもれず[[ニュータイプ]]=人の革新を扱わず、またガンダムも(基本的には)ただの兵器としてしか扱われておらず、あくまでも世界と人間が向き合う物語として描かれている。
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後日談として、OVA及び劇場作品の[[新機動戦記ガンダムW Endless Waltz]]が存在する。
 
後日談として、OVA及び劇場作品の[[新機動戦記ガンダムW Endless Waltz]]が存在する。
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== 登場人物 ==
 
== 登場人物 ==
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