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6,432 バイト追加 、 2016年2月12日 (金) 19:45
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== MSN-03 ヤクト・ドーガ(Jagd Doga) ==
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== MSN-03 ヤクト・ドーガ (Jagd Doga) ==
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*登場作品:[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア]]
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*登場作品:[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア]]、[[νガンダム秘話 ネオ・ジオンの亡霊]]
 
*分類:[[ニュータイプ]]専用試作型[[モビルスーツ]]
 
*分類:[[ニュータイプ]]専用試作型[[モビルスーツ]]
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*装甲素材:[[ガンダリウム合金]]
 
*頭頂高:21.0m
 
*頭頂高:21.0m
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*全高:21.0m
 
*本体重量:28.0t
 
*本体重量:28.0t
 
*全備重量:64.6t
 
*全備重量:64.6t
*動力:熱核融合炉
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*動力:[[熱核融合炉]]
 
*ジェネレーター出力:3,340kw
 
*ジェネレーター出力:3,340kw
*スラスター総推力:17000kg×2 13000kg×2
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*スラスター総推力:82,000kg
 
*アポジモーター数:17
 
*アポジモーター数:17
 
*センサー有効半径:16,400m
 
*センサー有効半径:16,400m
*装甲素材:ガンダリウム合金
   
*開発組織:[[アナハイム・エレクトロニクス社]]
 
*開発組織:[[アナハイム・エレクトロニクス社]]
 
*所属:[[ネオ・ジオン]]軍
 
*所属:[[ネオ・ジオン]]軍
*主なパイロット:[[ギュネイ・ガス]]、[[クェス・パラヤ]]、ゼクスト
+
*主なパイロット:[[ギュネイ・ガス]]、[[クェス・パラヤ|クェス・エア]]、他
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[[アナハイム・エレクトロニクス社]]が開発した試作型[[モビルスーツ]]。[[ギラ・ドーガ]]をベースとした[[ニュータイプ]]専用機で、[[ギラ・ドーガ サイコミュ試験型]]の運動性の問題点を改善すべく造られた機体である。多数の部品が別物になっているため、性能は段違いに向上している。
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[[ネオ・ジオン]]軍の試作型[[モビルスーツ]]。[[ギラ・ドーガ]]をベースとした[[ニュータイプ]]専用機である。<br />[[ギラ・ドーガ サイコミュ試験タイプ]]を原型としているが、同機で[[サイコミュシステム]]の小型化に失敗した事もあって建造は[[アナハイム・エレクトロニクス社]]に依頼されている。[[ムーバブルフレーム]]はギラ・ドーガの物をそのまま流用し、それに大型ジェネレーターを搭載して出力を約1.6倍に強化。装甲材もガンダリウム合金製の物に変更され、スラスターやアポジモーター、各種アビオニクス等も配置を変更している。そのためギラ・ドーガと全くの別機体を思わせる外見となり、基本性能も段違いに向上した。<br />本機のサイコミュシステムは小型化こそされているもののギラ・ドーガ用フレーム内に収める為に一部機能がオミットされ、機能的には不十分な物となってしまった。それを補う目的で新技術「[[サイコフレーム]]」が採用された事で能力の低いニュータイプでも真価を発揮させられるようになった上、機体のレスポンス性能や追従性も以前より高まるという想定外の結果も得られている。ちなみに本体部の容積の大半がサイコミュのデバイスで占められている影響で、バックパックも大容量のプロペラントタンクを追加した物に変更された。<br />サイコミュ試験タイプと比較して火力は多少劣るものの運動性は向上しており、ある側面では要求性能を充分以上に満たした機体として完成した。戦闘力そのものも非常に高かったが、それでもニュータイプ専用機として期待していた水準での性能が得られたとは言い難く、数機が建造されるに止まった。その後、本機のノウハウを活用してサイコフレーム搭載を前提とした[[サザビー]]が設計・開発される事になる。
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=== ギュネイ専用機 ===
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深緑と金をベースに塗装され、頭部には指揮官用のアンテナが付いている。また頭部にはノーズアートのようなペイントが施されているのが特徴で、モノアイスリットの上方に目が描かれている。<br />携行武器としてビーム・アサルトライフルを装備している。
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=== クェス専用機 ===
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赤と銀をベースに塗装され、頭部にアンテナやノーズアートのようなペイントが存在しない。基本性能はギュネイ機と同程度で、携行武器としてビーム・アサルトライフルではなくメガ・ガトリングガンを装備している。<br />当初は[[シャア・アズナブル|シャア]]の予備機であった。
    
== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
;[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア]]
 
;[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア]]
:[[ギュネイ・ガス|ギュネイ]]専用機と[[クェス・パラヤ|クェス]]専用機の2機が登場する。
+
:パイロットは[[ギュネイ・ガス]][[クェス・パラヤ|クェス・エア]]<br />ギュネイ機は[[フィフス・ルナ]]落下作戦で出撃し、核ノズルの防衛に成功するも[[アムロ・レイ|アムロ]][[リ・ガズィ]]によって撃墜されかけ、援護に来た[[シャア・アズナブル|シャア]][[サザビー]]に回収される。その後、[[ルナツー]]への奇襲で[[ジェガン]]を次々と撃破し、[[ラー・カイラム]]が発射した核ミサイルも全て撃墜して[[ケーラ・スゥ|ケーラ]]のリ・ガズィを戦闘不能にするといった活躍を見せたが、最後は[[νガンダム]]のシールドとバズーカを囮にした戦法に翻弄された隙を突かれて撃墜された。<br />クェス機はテストを兼ねた模擬戦でファンネルを使ってダミーの艦艇を容易く撃ち落とし、ルナツーへの奇襲でも[[サラミス改級]]を撃沈させて父[[アデナウアー・パラヤ|アデナウアー]]も乗っていた[[クラップ級]]のブリッジも破壊した。そのクラップ級から発射されたミサイルで右腕部を破損し、修復されないままクェスがシャアの元へ向かうのに使われ乗り捨てられている。一応回収はされていたがクェスは[[α・アジール]]に乗り換えた為に使われる事はなかった。
 
+
;[[νガンダム秘話 ネオ・ジオンの亡霊]]
=== ギュネイ専用ヤクト・ドーガ ===
+
:クェス機と同型の機体が登場しており、パイロットの少女が感応波で遠隔操作している。<br />地球へと降下した後に稼働不能を装って連邦軍の調査隊を次々と殲滅させており、同じく調査に来た[[ジョーン]]のジェガンを撃破して[[マサダ]]のνガンダムにも致命傷を負わせたが、マサダが死の直前に稼働させたフィン・ファンネルで少女を撃った事で本当に稼働不能となった。
深緑と金をベースに塗装され、頭部には指揮官用のアンテナが付いている。また、モノアイ上部の目玉のようなペイントが特徴。付属武器としてビームアサルトライフルを使用している。<br />
  −
作品冒頭で[[アムロ・レイ|アムロ]]の駆る[[リ・ガズィ]]相手に5thルナの核ノズルの防衛に成功するも撃墜されかける。その後は[[地球連邦軍]]の一般兵を相手に圧倒的な強さを発揮。[[ジェガン]]を8機撃墜する他、[[ケーラ・スゥ]]の搭乗する[[リ・ガズィ]]を撃墜、彼女を捕縛・殺害。また[[ラー・カイラム]]が発射した核ミサイルを全て撃墜するなどの活躍を見せる。最終決戦では[[アムロ・レイ|アムロ]]が搭乗した[[νガンダム]]と戦うものの、完全な状態となったアムロ相手にはかなわず、撃墜された。
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=== クェス専用ヤクト・ドーガ ===
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赤と銀をベースに塗装され、付属武器としてメガ・ガトリングガンを使用している。当初は[[シャア・アズナブル|シャア]]の予備機であった。<br />
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初の実戦ではギュネイ機と共に出撃し、[[クラップ級]]のブリッジを破壊し父親である[[アデナウアー・パラヤ]]を殺害するも同艦の発射したミサイルで右腕を破損する。帰還には成功するものの、[[シャア・アズナブル|シャア]]を追って破損したまま発進する。その後、[[クェス・パラヤ|クェス]][[α・アジール]]に乗り換えた。その後は右腕をギラ・ドーガのパーツで改修し、カラーリングを黄土色に変更され腕部と胸部に装飾が施されて、ネオ・ジオン残党軍「袖付き」がラプラスの箱を巡る戦いの最終決戦に投入されている。漫画『νガンダム秘話 ネオ・ジオンの亡霊』でも同タイプの機体が登場しているが、同一機かどうかは不明である。
      
== 装備・機能 ==
 
== 装備・機能 ==
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<!-- :機能名:説明 -->
 
<!-- :機能名:説明 -->
 
;[[サイコフレーム]]
 
;[[サイコフレーム]]
:
+
:フレームの構造材に金属粒子レベルの大きさのサイコ・チップを封じ込めたもの。これによって小型化した[[サイコミュシステム|サイコミュ]]の機能補完を行った。
    
=== 武装・必殺攻撃 ===
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
 
<!-- :武装名:説明 -->
 
<!-- :武装名:説明 -->
;ビームアサルトライフル
+
;ビーム・アサルトライフル
:ギュネイ機が装備するビームライフル。
+
:ギュネイ機が装備するビーム・ライフルで、突撃銃としての能力を持たせている。口径は小さめだが威力は標準的なものとなっていて、軽量かつ取り回しに優れる。速射と精密照準射撃の切り替えが可能で、複合センサーとレーザーセンサーが装備されている。
 +
;グレネード・ランチャー
 +
:ビーム・アサルトライフルの銃身上部に1発装填されている。
 
;メガ・ガトリングガン
 
;メガ・ガトリングガン
:クェス機が装備する実弾の3連ガトリングガン。ちなみに、[[クシャトリヤ]]用で[[ユニコーンガンダム]]が強奪したビームガトリングガンはこれの発展形である。
+
:クェス機が装備する4銃身のビーム・ガン。「ビーム・ガトリングガン」とも呼ばれる。<br />高い速射性と破壊力を持つが、エネルギーの消費量も多い。発射されるビーム弾は通常の間欠式連射機構より長くなっていて、銃身を回転させてメガ粒子の圧縮チャンバーにかかる負荷を一部代替する事でこれを実現させている。<br />ちなみに、後に「[[袖付き]]」が[[クシャトリヤ]]用に用意したビーム・ガトリングガンはこの武器の発展型である。
;ヒートナイフ付ビームサーベル
+
;ヒート・ナイフ付ビーム・サーベル
:ビームサーベルの前部にヒートナイフが付いている。
+
:左腰部に1本格納されている接近戦用の武器。鍔の部分にヒート・ナイフが付いていて、グリップも備えているので外して使う事も可能。
;ファンネル
  −
:[[サザビー]]と同型のファンネルを両肩に3基ずつ装備。袖付き仕様では左肩に2基装備している。
   
;シールド
 
;シールド
:
+
:主に左腕部に装着される実体盾。ギラ・ドーガ サイコミュ試験タイプのオプション・シールドを改装した物で、インコムをオミットしている。<br />旧ネオ・ジオン軍の[[ハンマ・ハンマ]]が装備していたシールドを原型としている。
 +
;メガ粒子砲
 +
:シールドの表面に4門内蔵されている。ハンマ・ハンマのシールドに内蔵されていた物よりも小型化され、威力は拡散ビーム砲としての標準の域を出ない。<br />シールドの対ビーム防御力強化の為、発射するビームのエネルギーや収束装置を転用可能となっている。
 +
;ファンネル・ポート・シールド
 +
:両肩部に装着されている。その名の通りファンネル・ポートとして機能し、スラスターも内蔵されているのでアポジモーターとしても活用可能。
 
;ミサイル
 
;ミサイル
:シールド裏に装備。
+
:ファンネル・ポート・シールドの裏面に3発ずつ、計6発を装備。発射時に後部の噴射口が展開されるようになっている。
;4連メガ粒子砲
+
;ファンネル
:シールド表面に装備。
+
:ファンネル・ポート・シールドの表面に3基ずつ、計6基を装備している円筒形の無線式誘導兵器。[[エルメス]]の「ビット」と[[キュベレイ]]系列の「ファンネル」の特徴を兼ね備えている。オールレンジ攻撃を可能としており、機体から分離すると後部が展開されてスラスターが露出し、砲身が伸展する。内蔵されたエネルギーCAPの大容量化によって、ジェネレーター非搭載でありながらビットと同等の威力を発揮するまでに高出力化された。稼働時間や運動性も向上している。後のサザビーにも同型が採用されるが、本機では基本的にファンネルの再使用は考慮されておらず使い捨てとなっている。<br />大抵のゲームでは強力な主力武装となっている事が多いが、劇中では補助的な武装として使用される事の方が多かった。
;ビームマシンガン
  −
:袖付き仕様が装備している。
      
== 対決・名場面 ==
 
== 対決・名場面 ==
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== 関連機体 ==
 
== 関連機体 ==
;[[ギラ・ドーガ サイコミュ試験型]]
+
;[[ヤクト・ドーガ (袖付き仕様)]]
:ギラ・ドーガをベースにファンネルを搭載した機体。要求性能を満たせなかったために本機が開発された。
+
:「[[袖付き]]」によって修復されたクェス機。
 +
;[[ギラ・ドーガ サイコミュ試験タイプ]]
 +
:原型機。要求性能を満たせなかった為に本機が開発された。
 
;[[バギ・ドーガ]]
 
;[[バギ・ドーガ]]
:
+
:ニュータイプ専用機。ギラ・ドーガとヤクト・ドーガの中間に位置するとされる。
 
;[[サイコ・ギラ・ドーガ]]
 
;[[サイコ・ギラ・ドーガ]]
:
+
:小説『[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン|ベルトーチカ・チルドレン]]』に登場する機体。ヤクト・ドーガの代役機。
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;[[ギラ・ドーガ]]
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:ベース機。
 
;[[サザビー]]
 
;[[サザビー]]
:開発経緯は同じだが、こちらは一から設計しなおしている。
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:総帥専用機。ヤクト・ドーガでも要求性能が満たせなかった為に一から設計し直して造られた。
;[[ギラ・ドーガ]]
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;[[ハンマ・ハンマ]]
:
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:シールドはこの機体の物を原型としている。
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;[[クシャトリヤ]]、[[ユニコーンガンダム]]
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:この2機が装備したビーム・ガトリングガンはクェス機のメガ・ガトリングガンの発展型である。
    
== 余談 ==
 
== 余談 ==
*スーパーロボット大戦シリーズでは量産型のヤクト・ドーガが登場しており、ギュネイ機と全く同じだったり、青緑色のギュネイ機だったり、色が緑になったクェス機だったり…と作品によって異なるが、いずれも専用機よりも性能が劣る。
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*スーパーロボット大戦シリーズでは量産型のヤクト・ドーガが登場しており、ギュネイ機と全く同じだったり、青緑色のギュネイ機だったり、色が緑になったクェス機だったり……と作品によって異なるが、いずれも専用機よりも性能が劣る。
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== 商品情報 ==
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=== [[ガンプラ]] ===
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=== フィギュア ===
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== 話題まとめ ==
 
== 話題まとめ ==
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