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| ストーリーも、世代間ごとに独立しながら[[UE]]との戦いという大きな主軸に沿ったつくりになっているため、それぞれの物語が消化不良のまま次代へと引き継がれるという(構成上やむを得ない点ではあるが)わかりにくさも不評であった。結果として、集大成である第三世代に引き継がれる情報が多く、終盤になって突如明らかになった[[EXA-DB]]の存在なども含めて非常に複雑でわかりにくい内容になってしまった。 | | ストーリーも、世代間ごとに独立しながら[[UE]]との戦いという大きな主軸に沿ったつくりになっているため、それぞれの物語が消化不良のまま次代へと引き継がれるという(構成上やむを得ない点ではあるが)わかりにくさも不評であった。結果として、集大成である第三世代に引き継がれる情報が多く、終盤になって突如明らかになった[[EXA-DB]]の存在なども含めて非常に複雑でわかりにくい内容になってしまった。 |
| + | 結果として、キャラクターや設定を話数を埋めるだけの使い捨てという印象を与えてしまっている。 |
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| また、全編を通して[[フリット・アスノ|フリット]]が物語の中心人物であり続けたため、「三つの運命が ひとつになる」というキャッチコピーと大きく異なり、フリットの物語となってしまっていた。そのため、フリットが物語を牽引してしまい、アセムやキオはその影響下で動く副主人公のような立場であった。復讐という妄執に取り付かれたフリットは、後半には[[ヴェイガン]]を倒すことが行動理念となっていたため、キオに対して洗脳教育を施すなど非人道的な振る舞いや、何かと「ヴェイガンを全滅させる」「ヴェイガンは絶滅じゃ」といった過激な発言を連発するようになる。これまでのガンダムシリーズは、あくまでも「権益を取得するための戦闘行為」という決着点のある「戦争」であったが、ガンダムAGEは地球人を絶滅させたいヴェイガンと、ヴェイガンを絶滅させたいフリットの、血みどろの「殺し合い」になっている。この点も、若年層を意識した方針と大きく食い違っている。<br/> | | また、全編を通して[[フリット・アスノ|フリット]]が物語の中心人物であり続けたため、「三つの運命が ひとつになる」というキャッチコピーと大きく異なり、フリットの物語となってしまっていた。そのため、フリットが物語を牽引してしまい、アセムやキオはその影響下で動く副主人公のような立場であった。復讐という妄執に取り付かれたフリットは、後半には[[ヴェイガン]]を倒すことが行動理念となっていたため、キオに対して洗脳教育を施すなど非人道的な振る舞いや、何かと「ヴェイガンを全滅させる」「ヴェイガンは絶滅じゃ」といった過激な発言を連発するようになる。これまでのガンダムシリーズは、あくまでも「権益を取得するための戦闘行為」という決着点のある「戦争」であったが、ガンダムAGEは地球人を絶滅させたいヴェイガンと、ヴェイガンを絶滅させたいフリットの、血みどろの「殺し合い」になっている。この点も、若年層を意識した方針と大きく食い違っている。<br/> |
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| 放映期間中、時折シリーズ構成を担当したレベルファイブの日野晃博氏がtwitterを通じてコメントすることがあったが、「3話まで見てから批判してほしい」「ここから面白くなる」といったリップサービス(いわゆる煽り)を行っていたが、たいていは視聴者の期待したものとかけ離れていたため、逆に批判を浴びることになった。放映終了後、日野氏は「ガンダムという視聴者の思い入れが大きいタイトルでは、自分の思うものが作れなかった」と、責任転嫁をにおわせる発言も行っており、さらに評判を下げた(但し、これに関しては他のスタッフも近い発言をしており、従来のガンダム像が邪魔をしていた事は事実である)。 | | 放映期間中、時折シリーズ構成を担当したレベルファイブの日野晃博氏がtwitterを通じてコメントすることがあったが、「3話まで見てから批判してほしい」「ここから面白くなる」といったリップサービス(いわゆる煽り)を行っていたが、たいていは視聴者の期待したものとかけ離れていたため、逆に批判を浴びることになった。放映終了後、日野氏は「ガンダムという視聴者の思い入れが大きいタイトルでは、自分の思うものが作れなかった」と、責任転嫁をにおわせる発言も行っており、さらに評判を下げた(但し、これに関しては他のスタッフも近い発言をしており、従来のガンダム像が邪魔をしていた事は事実である)。 |
| + | これはすべてのアナザーガンダムが辿ってきた道であり、どのシリーズも「富野ガンダム」と比較され、賛否を論じられてきたことは事実であり、日野氏だけが特別叩かれているわけではない。 |
| + | 前シリーズである[[機動戦士ガンダム00]]も、放映前の発表時での反応はハッキリ言って芳しいものではなかったが、放映開始後はどのような評価になっていったかはファンのみならず、多くの人が知るところである。結局のところは内容と評価は密接につながっている、ということだろう。 |
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| そもそも、日野晃博氏のシリーズ構成、脚本の手腕自体に問題があり、更に通常の作品以上に製作側の様々な思惑、事情が飛び交うガンダムコンテンツという現場において、 | | そもそも、日野晃博氏のシリーズ構成、脚本の手腕自体に問題があり、更に通常の作品以上に製作側の様々な思惑、事情が飛び交うガンダムコンテンツという現場において、 |
− | 各部門の円滑な意思疎通が計れないまま製作が進んだ結果、アナザーガンダム作品として世に出た本作が
| + | 各部門の円滑な意思疎通が計れないまま製作が進んだ結果、アナザーガンダム作品として世に出た本作が既存の視聴者の目に晒され、厳しい評価につながったと思われる。 |
− | 厳しい既存の視聴者の評価に晒され、低評価と低人気に繋がったとも言える。
| + | とはいえ、放映時の評価が芳しくなかったものの、後年再評価につながるケースは少なからずある。特にガンダムシリーズは多様な解釈ができるため、時間を置いてみた結果、改めてガンダムAGEを視聴した際に意外な魅力を発見することができるかもしれない。 |
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| 小説版も発売されており、大筋こそテレビ版と同じであるものの大幅な世界観の変更とともに、アニメでは描写されなかった部分や説明不足だった部分が補完されており、人によっては「もはや別物」と言われている(ただし、低年齢層を取り入れたいという思惑のあったテレビ版とは違い残酷な描写も多く、第二部ではアセムがXラウンダーに対する劣等感を募らせるシーンやビッグリング攻防戦のすべてが省かれていたり、第三部以降のオブライトやユノアなど、一部登場人物や場面の描写に関しては否定意見も多く見られており、必ずしも良い意味というわけではない)。 | | 小説版も発売されており、大筋こそテレビ版と同じであるものの大幅な世界観の変更とともに、アニメでは描写されなかった部分や説明不足だった部分が補完されており、人によっては「もはや別物」と言われている(ただし、低年齢層を取り入れたいという思惑のあったテレビ版とは違い残酷な描写も多く、第二部ではアセムがXラウンダーに対する劣等感を募らせるシーンやビッグリング攻防戦のすべてが省かれていたり、第三部以降のオブライトやユノアなど、一部登場人物や場面の描写に関しては否定意見も多く見られており、必ずしも良い意味というわけではない)。 |