差分

編集の要約なし
9行目: 9行目:  
{{登場メカ概要
 
{{登場メカ概要
 
| タイトル = スペック
 
| タイトル = スペック
| 分類 = 地上用量産型[[モビルスーツ]]
+
| 分類 = 飛行試験用[[モビルスーツ]]
 +
| 生産形態 = 試作機
 
| 型式番号 = MS-07H-8
 
| 型式番号 = MS-07H-8
 
| 頭頂高 = 18.2m
 
| 頭頂高 = 18.2m
30行目: 31行目:     
== 概要 ==
 
== 概要 ==
[[ジオン公国軍]]の量産型[[モビルスーツ]][[グフ飛行試験型]]から始まったH型の完成機と言える機体である。
+
[[モビルスーツ]]の飛行実験機として試作されたMS-07Hシリーズの8番目の改良型。この研究個体群は性能向上型[[グフ飛行型|MS-07H-4]]の実働実験で空中爆発事故に見舞われ、同機の主任テストパイロットであった[[フランク・ベルナール]]少尉とともにその機体は失われた。元来求められていた[[モビルスーツ]]の移動能力については[[ド・ダイYS]]との連携で要求が満たされており、Hシリーズはあくまで研究機枠としてその開発規模は大幅に縮小された。
   −
本機は[[グフカスタム]]の施設を利用し[[グフ飛行型]]を再設計する形で開発された。背部と腰部のスラスターはより高出力な物に換装され、脚部にはエアインテークを4基備えた[[熱核ジェットエンジン]]を搭載している。また、背部と腰部には大型の姿勢制御翼も追加されている。これらにより短時間ながら飛行を可能とした機体となった。ただ、大推力で強引に飛行させている機体のため空戦能力は低かったようである。
+
しかし、[[統合整備計画]]発令後、実際にはこのH型計画が再浮上。特に[[ミノフスキークラフト]]を応用して試作された地上制圧型[[モビルアーマー]]を開発する「[[アプサラス計画]]」を遂行するチベットの[[ラサ]]開発基地では、Hシリーズの発展型である本機の実戦対応型が確認されている。この機体はHシリーズの機番に連ねられてはいるものの、飛行性能を始めとして大幅な設計の見直しが計られており、確認可能な記録映像による限り、開発母機となったのがB型シリーズの改設計機である[[グフカスタム]]である事が判明している。
   −
コストパフォーマンスの関係や主戦場が宇宙に移行していたこと、[[グフ]][[ド・ダイYS]]と連携するプランが採用されていたこともあって少数生産にとどまっている。
+
本機はH-4型の設計コンセプトを継承しつつ、細部に改良が施されており、その変更箇所の要は推力を大幅に向上させたメイン・バーニア及び脚部推進装置(新規設計の高出力エンジン合計4基)の換装、姿勢制御用ベクタード・スラスター及びベントラル・フィンへの高精密度デジタル制御システムの導入があり、これによって空中での飛行制御が格段に向上。さらには空中でのホバリングも可能としていた。
 +
 
 +
これらの機体は[[地球連邦軍 (UC)|地球連邦軍]]の特務小隊の記録映像によると、離陸後の[[ザンジバル級]]機動巡洋艦「ケルゲレン」への空中での収容行動が確認されている事から、この機体の飛行能力、推進エンジン推力がいかに強大なものとして完成されていたかが推測される。
    
== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
;[[機動戦士ガンダム 第08MS小隊]]
 
;[[機動戦士ガンダム 第08MS小隊]]
:第11話に[[アプサラスIII]]の護衛機が2機登場。その後、脱出する[[ザンジバル級|ケルゲレン]]に帰投するが、[[ジム・スナイパー]]の攻撃を受けケルゲレンが轟沈。巻き込まれた1機が撃墜され、中破しながらも脱出した残り1機もスナイパーによってトドメを刺された。
+
:初登場作品。第11話に[[アプサラスIII]]の護衛機が2機登場。その後、脱出する[[ザンジバル級|ケルゲレン]]に帰投するが、[[ジム・スナイパー]]の攻撃を受けケルゲレンが轟沈。巻き込まれた1機が撃墜され、中破しながらも脱出した残り1機もスナイパーによって撃墜された。
:第9話と第10話の間を描くショートフィルム『三次元との戦い』では[[ジューコフ]]の駆る機体が登場。映像作品では初めて本格的な戦闘シーンが描かれた。飛行能力と橋梁を利用した奇襲攻撃で08小隊を苦戦させるが、[[ミケル・ニノリッチ|ミケル]]が観測手に回った事で戦法を破られた末、[[ガンダムEz-8]]のビーム・サーベルでトドメを刺された。
+
:第9話と第10話の間を描くショートフィルム『三次元との戦い』では[[ジューコフ]]の駆る機体が登場。映像作品では初めて本格的な戦闘シーンが描かれた。飛行能力と橋梁を利用した奇襲攻撃で08小隊を苦戦させるが、[[ミケル・ニノリッチ|ミケル]]が観測手に回った事で戦法を破られた末、[[ガンダムEz-8]]のビーム・サーベルを受けて撃破された。
 
:小説版では[[ノリス・パッカード|ノリス]]が[[グフカスタム]]に代わり搭乗。[[シロー・アマダ|シロー]]との死闘の末、撃墜されるも、ヒート・サーベルの投擲で[[ビッグトレー]]を道連れにした。
 
:小説版では[[ノリス・パッカード|ノリス]]が[[グフカスタム]]に代わり搭乗。[[シロー・アマダ|シロー]]との死闘の末、撃墜されるも、ヒート・サーベルの投擲で[[ビッグトレー]]を道連れにした。
 
;[[機動戦士ガンダムUC 『袖付き』の機付長は詩詠う]]
 
;[[機動戦士ガンダムUC 『袖付き』の機付長は詩詠う]]
45行目: 48行目:     
== 装備・機能 ==
 
== 装備・機能 ==
 +
=== 特殊機能 ===
 +
;脚部[[熱核ジェットエンジン]]
 +
:脚部に取り付けられた4基の熱核ジェットエンジン。出力アップを目的にエアインテークがより大型化している。
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
 
;3連装35mmガトリング砲
 
;3連装35mmガトリング砲
:左手のフィンガーバルカンに代わって装備された射撃武器。シールドのハードポイントも兼ねており、ヒート・サーベルと同様、近距離の敵に対して無類の強さを発揮する。この武装の為に左手は通常のマニピュレーターとなり、右手と同じ柔軟な動きが可能となった。
+
:左手のフィンガー・バルカンに代わって装備された射撃武器。従来のグフが左手に内装していたものは火力はあったもののMSの汎用性を損なうものであり、また弾倉が腕部に内蔵されていたため装弾数が少なく、戦闘中の給弾が不可能という欠点も指摘されていたため、左腕を通常のマニピュレーターに戻し汎用性を確保し、外付け3連装35mmガトリング砲をそこに固定する形を執っている。
;ヒート・サーベル
+
;ヒート・サーベル Type-DIII
:小型化されたシールドの裏に装備された実体剣。伸縮型であった[[グフ]]本来のサーベルとは異なり、最初から剣の形をしている。
+
:発熱させる事で敵機の装甲の切断も可能となる近接格闘兵装。発熱させずとも単純に巨大な刀や鉈のような切削にも使用可能。グフのものとは異なり瞬時にブレードを形成するタイプではなく、繰り返し使用出来る。
;75mmガトリング砲
+
;シールド
:本機のシールドに直付けされた中距離用のガトリング砲。グフが本来不利としていた中距離戦闘能力を向上させるための武装で、射撃武器としては高い威力を発揮する。またこの武器は任意でのパージが可能で、弾切れなどデッドウェイトになる時は銃身のみを排除する事ができる。ただし、シールドに取り付ける形状のため、取り回しはあまり良いほうではなかった模様。『三次元との戦い』ではEz-8に複数回命中させるも、装甲の厚さに阻まれ、有効打を与える事ができなかった。
+
:腕部に装着するシールド。近接戦闘時の実体弾や打蹴、斬撃を減免するための機能を重視した構造となっており、ガトリング・シールドのシステムに対応している。裏面にはヒート・サーベルを装着可能。
 +
:;ガトリング・シールド(6銃身75mmガトリング砲)
 +
::中~近距離で威力を発揮する口径75mmの機関砲とシールドを組み合わせた武装。グフカスタムで採用されたものと同一のもので、着脱が簡単なため、空中時の姿勢制御に適していた。<br/>『三次元との戦い』ではEz-8に複数回命中させるも、装甲の厚さに阻まれ、有効打を与える事ができなかった。
    
=== その他 ===
 
=== その他 ===
61行目: 69行目:     
== 関連機体 ==
 
== 関連機体 ==
;[[グフ飛行型]]
+
;[[グフ飛行試験型]] / [[グフ飛行型]]
:本機以前の試作機。
+
:本機以前のMS-07Hシリーズ。特に肩部形状などに後者の影響が見受けられる。
 
;[[グフカスタム]]
 
;[[グフカスタム]]
:部材や施設が利用された。
+
:ベース機と目される機体。グフカスタム自体、飛行タイプ試作のために再設計された機体のパーツを多用していると言われている。
 
   
== 商品情報 ==
 
== 商品情報 ==
 
=== [[ガンプラ]] ===
 
=== [[ガンプラ]] ===
6,097

回編集