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== 概要 ==
 
== 概要 ==
[[地球連合軍]]が開発した後期GAT-Xシリーズの1機。名称の「カラミティ」は英語で「災厄・疫病神」を意味し、(仇敵であるコーディネイターに対し)聖書における「ヨハネの黙示録」において起こり得る災禍から命名されている。
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[[地球連合軍]]が対[[ザフト軍|ザフト]]の切り札として開発した第2期[[GAT-Xシリーズ]]の1機。第1期GAT-Xシリーズのデータを基に、アズラエル財団傘下の国防連合企業体によって開発された。名称の「カラミティ」は英語で「災厄・疫病神」を意味し、(仇敵である[[コーディネイター]]に対し)聖書における「ヨハネの黙示録」において起こり得る災禍から命名されている。[[バスターガンダム|バスター]]等の系譜にあたるX-100系であるが、[[トランスフェイズ装甲]]や[[ブーステッドマン]]の採用など、先行機以上に凶暴な攻撃性を備えている。
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カラミティは新造されたX100系フレームを採用した機体で、[[バスターガンダム|バスター]]のコンセプトを継承した砲撃戦仕様機として開発されている。後期GAT-Xシリーズに共通する新型[[バッテリー]]や[[トランスフェイズ装甲]]の採用により、エネルギー消費の大幅な削減と稼働時間の延長を実現。余裕のできた電力リソースはそのほとんどが砲撃能力に回されており、バスターを上回る圧倒的な火力を獲得している。
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[[モビルスーツ]]単機での高火力を追求しており、背部の大型ビーム砲をはじめとする多彩な長距離装備を誇る。また、第1期GAT-Xシリーズにおける[[ストライクガンダム|ストライク]]などと同じくX-100系フレームを採用し、特にバスターのコンセプトを継承した後方支援特化機であはあるが、同機では汎用性を向上させた新造フレームが採用されている。
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機体構造は火器の運用を前提とした設計となっており、強力なビーム砲を複数搭載し、大型バズーカ等も装備。これらの武装により対MS戦における優れた後方支援能力を獲得しており、多彩な作戦行動が可能となっている。多数の火器を搭載しているが機体重量自体はバスターよりも若干軽量であり、各部に設置されたスラスターにより優れた機動性を獲得している。重力下での飛行こそできないものの、地上や水上におけるホバー走行が可能。
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大気圏内外での運用も可能な他、地上ではホバー移動も可能。一方で高性能化が進んだ事で操縦系統は複雑化しており、パイロットへの負荷も高い事から、ブーステッドマンによって運用された。
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接近戦は考慮されておらず、後方から戦局を見渡す事が出来る機体特性から、指揮官機としての機能も備える<ref>もっとも、パイロットとなったオルガ達はチームワークが希薄だっため、指揮官機としての能力が活かされることはほとんどなかった。</ref>。高性能機として完成した分、操縦系も複雑化しており、一般の[[ナチュラル]]パイロットでは多大な肉体的・精神的負荷により性能を活かせない恐れも生じているが、この問題は[[ブーステッドマン]]をパイロットとすることで解決している。
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地球連合軍所属機として[[オーブ解放作戦]]に投入され、オーブ軍のMS部隊を壊滅へと追い込みその名に相応しい戦果を挙げた。以降は対[[コーディネイター]]戦の切り札として[[ボアズ]]攻略作戦、[[第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦]]などに参戦した。
    
== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
;[[機動戦士ガンダムSEED]]
 
;[[機動戦士ガンダムSEED]]
:初出作品。第38話 (HDリマスター版第36話)で初登場。パイロットは[[オルガ・サブナック]]。[[オーブ解放作戦]]で初めて実戦投入され、[[ボアズ]]攻略戦や[[第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦]]でも圧倒的な火力で多数の敵機を葬った。最後はキラとアスランの連携攻撃によって撃破されている。
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:初出作品。第38話 (HDリマスター版第36話)で初登場。パイロットは[[オルガ・サブナック]]。[[オーブ解放作戦]]で初めて実戦投入され、単独での飛行能力が無い事から、海上では[[レイダーガンダム|レイダー]]の背中に乗る形で空輸される場面もあった。[[ボアズ]]攻略戦や[[第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦]]でも圧倒的な火力で多数の敵機を葬った。最後はキラとアスランの連携攻撃によって撃破されている。
 
;[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]
 
;[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]
 
:第1話冒頭の[[シン・アスカ]]の過去シーンに登場。フリーダムとの撃ち合いの直後、シンの両親とマユが死亡。双方どちらかの流れ弾に巻き込まれたと思わしき描写がされている。
 
:第1話冒頭の[[シン・アスカ]]の過去シーンに登場。フリーダムとの撃ち合いの直後、シンの両親とマユが死亡。双方どちらかの流れ弾に巻き込まれたと思わしき描写がされている。
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=== 特殊機能 ===
 
=== 特殊機能 ===
 
;[[トランスフェイズ装甲]]
 
;[[トランスフェイズ装甲]]
:[[フェイズシフト装甲]]の改良型。バイタルパート周辺部の通常装甲の内側にフェイズシフト装甲 を備え、着弾時にのみ相転移するようになっている。これによってエネルギー消費を大幅に抑える事に成功している。表面は通常装甲のためフェイズシフトダウンが敵に露呈することも防いでいる。
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:実体弾を無力化する[[フェイズシフト装甲]]の発展型。従来のPS装甲床となり、被弾時のみに自動起動する事でエネルギー消費が軽減されている。また、通常装甲の裏に配備されており、外見上では非起動状態のフェイズシフトダウンが敵機に悟られないようになった。
    
=== 武装・必殺攻撃 ===
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
 
;337mmプラズマサボット・バズーカ砲「トーデスブロック」
 
;337mmプラズマサボット・バズーカ砲「トーデスブロック」
:本機専用の大型バズーカ砲。300mmを超える弾頭を、荷電粒子群と電磁波が相互作用する高熱のプラズマで加速させ発射する。絶大な破壊力を持ち、着弾点周辺に大きな衝撃とダメージを与える。その特性から拠点爆撃や対艦戦で威力を発揮する。マガジンから1発ずつ装填されるため連射はできない。「トーデスブロック」はドイツ語で「死の魂」を意味する。
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:300mmを超える大型弾頭を放つ携行式実体弾兵器。荷電粒子群と電磁場が相互作用するプラズマで弾頭を加速させる事で破壊力を高めている「トーデスブロック」はドイツ語で「死の魂」を意味する。
 
;125mm2連装高エネルギー長射程ビーム砲「シュラーク」
 
;125mm2連装高エネルギー長射程ビーム砲「シュラーク」
:背部に2門装備されている大口径ビーム砲。本機の主武装で、通常の[[ビームライフル]]を上回る射程と威力を発揮する。高い連射性も有する他、照射時間が長いことから一度の発射で複数機撃破することも可能。この武装により本機は、移動砲台としての役割までもを果たす機体となった。エネルギー供給はバックパック内の大容量ジェネレーターから行われる。「シュラーク」はドイツ語で「打撃」や「落雷」を意味する。
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:背背部に搭載されている大口径の2連装エネルギービーム砲。照射時間が長いため、1回の発射で複数機の敵へ攻撃が可能。長距離のみならず、中距離戦闘でも威力を発揮する。カラミティはこれにより移動砲台の役割を果たす強力な破壊力を有するに至った。「シュラーク」はドイツ語で「打撃」や「落雷」を意味する。
 
;580mm複列位相エネルギー砲「スキュラ」
 
;580mm複列位相エネルギー砲「スキュラ」
:胸部に内蔵されている大口径エネルギービーム砲。[[イージスガンダム|イージス]]と同一の武装で、実戦データの結果から採用された。攻撃範囲が広く発射時の隙も少ないため、牽制目的でも使用された。
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:胸部に固定兵装として備えている高火力大型ビーム砲。近中距離用の兵器で、艦船すら鎮める破壊力を誇り、ゼロ距離射撃も可能。[[イージスガンダム|イージス]]と同一の武装で、皮肉にも自軍艦船がその餌食になっていくのを目の当たりにして採用された。イージスはMA形態で運用されたが、カラミティではMS形態で使用が可能。
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;対ビームシールド
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:[[ザフト軍]]の[[ローラシア級]]等の外装技術を転用し完成された軽量かつ超高度の盾。表面には耐ビーム兵器処理が施され、先端の衝角を生かした打突兵器としても使用可能。
 
;115mm2連装衝角砲「ケーファー・ツヴァイ」
 
;115mm2連装衝角砲「ケーファー・ツヴァイ」
:腕部に装備される複合武装。[[ザフト軍]]の[[ローラシア級]]等の外装技術を転用した軽量かつ超硬度のシールドと、2連装の中距離ビーム砲を一体化させた攻盾システムで、トーデスブロックのカウンターウェイトの役割も兼ねる。シールド表面には対ビーム兵器処理が施されており、鋭利な先端による打突兵器としても使用可能。2連装砲は実体弾の説もある。名称の「ケーファー」と「ツヴァイ」はそれぞれドイツ語で「虫」と「2」を意味する。
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:攻盾システムとしてシールドに搭載されている2連装中距離ビーム砲<ref>実体弾砲との説も存在する。</ref>。名称の「ケーファー」と「ツヴァイ」はそれぞれドイツ語で「虫」と「2」を意味する。
    
== 対決・名場面 ==
 
== 対決・名場面 ==
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