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:[[三日月・オーガス|三日月]]と共にCGSの参番組に所属しており、同胞の少年達を纏め上げるリーダー格を務めていた。リーダー格とは言っても「ネズミ」と侮られ反抗は許されず、時には年下の少年たちを庇って理不尽な暴力を受けることも少なくなかった。しかし[[クーデリア・藍那・バーンスタイン]]の護衛依頼に端を発した[[ギャラルホルン]]との抗争を機に、これまでの組織体制を覆して新たに[[鉄華団]]を立ち上げる。<br />以後は周囲の期待を受けながらもリーダーとしてついてくる子供達を導き、組織の長としての才覚をより成長させていく。ただ、まだ年若く血気溢れるところも見られるため、年長者である[[名瀬・タービン|名瀬]]や[[メリビット・ステープルトン|メリビット]]達からは心配される事も少なくない。<br />
 
:[[三日月・オーガス|三日月]]と共にCGSの参番組に所属しており、同胞の少年達を纏め上げるリーダー格を務めていた。リーダー格とは言っても「ネズミ」と侮られ反抗は許されず、時には年下の少年たちを庇って理不尽な暴力を受けることも少なくなかった。しかし[[クーデリア・藍那・バーンスタイン]]の護衛依頼に端を発した[[ギャラルホルン]]との抗争を機に、これまでの組織体制を覆して新たに[[鉄華団]]を立ち上げる。<br />以後は周囲の期待を受けながらもリーダーとしてついてくる子供達を導き、組織の長としての才覚をより成長させていく。ただ、まだ年若く血気溢れるところも見られるため、年長者である[[名瀬・タービン|名瀬]]や[[メリビット・ステープルトン|メリビット]]達からは心配される事も少なくない。<br />
 
;[[機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ]] (第二期)
 
;[[機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ]] (第二期)
:エドモントン戦の後は新たに鉄華団の拡大に貢献。1年の時を経て、組織の長としての貫録と覚悟を身に付けていく。それに伴い、シュマグを巻くのをやめて、スーツを着用。デクスターやメリビットの助けを借りて、慣れないデスクワークもこなしていく。<br />テイワズとアーブラウの計らいで鉄華団地球支部を設立するが、火星の本部の運営で手一杯で地球支部の問題までは手が回らず、結果としてテイワズから監査に来ていたラディーチェの不満が溜まり、ガラン・モッサと手を組み協力関係にあった[[マクギリス・ファリド]]の失脚と命を狙うラスタル・エリオンの謀略により、地球支部が爆破テロと紛争に巻き込まれ、多大な被害を受けて地球から撤退する事態になる。その折、マクギリスから『火星の王』になることを示唆され、オルガは自身について来る団員たちのためにと受ける。当然、この密約は親組織のテイワズにも報告したが、ギャラルホルンの政争とも関わる重要な案件をオルガの独断で決めてしまった上、火星の王になるということは、鉄華団が親組織のテイワズより肥大化しかねない不安定な立場へと変わりつつあることも意味していた。テイワズのボスである[[マクマード・バリストン|マクマード]]の了承を得ることには成功するが、裏切らないことの証として、自身の杯を預けることになる。<br />しかし、前々から鉄華団を快く思っていない[[ジャスレイ・ドノミコルス]]の策略でタービンズが壊滅。その仇討ちのために鉄華団をテイワズから脱退させることになる。ジャスレイ討伐後、最後の希望であるマクギリスの革命に参加するも失敗し、火星の王になるどころか、鉄華団そのものが宇宙規模のお尋ね者になってしまう。<br />鉄華団の本部がギャラルホルンに包囲され、「アリアンロッドは鉄華団に降伏勧告したが拒否された」という偽の報道がなされる中、本部自爆と戸籍改竄で団員たちを生き残らせるための方法を見つけ出す。本部の通信設備がギャラルホルンのせいで使えないことから、アドモス商会に赴き、そこの通信設備を使い、地球の[[蒔苗東護ノ介]]に頼んで戸籍改竄を了承してもらうが、その帰り道に[[ノブリス・ゴルドン]]の部下の襲撃を受け、三日月から借りた銃で退けながらも致命傷を負ったことから死亡する。なお、当初は鉄華団はほぼ全滅する予定で、最終回の5話前ごろに戸籍改竄を含めたルートに変更されたと制作が語っており、その変更がオルガの死亡回にも影響している。
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:エドモントン戦の後は新たに鉄華団の拡大に貢献。1年の時を経て、組織の長としての貫録と覚悟を身に付けていく。それに伴い、シュマグを巻くのをやめて、スーツを着用。デクスターやメリビットの助けを借りて、慣れないデスクワークもこなしていく。<br />テイワズとアーブラウの計らいで鉄華団地球支部を設立するが、火星の本部の運営で手一杯で地球支部の問題までは手が回らず、結果としてテイワズから監査に来ていたラディーチェの不満が溜まり、ガラン・モッサと手を組み協力関係にあった[[マクギリス・ファリド]]の失脚と命を狙うラスタル・エリオンの謀略により、地球支部が爆破テロと紛争に巻き込まれ、多大な被害を受けて地球から撤退する事態になる。その折、マクギリスから『火星の王』になることを示唆され、オルガは自身について来る団員たちのためにと受ける。当然、この密約は親組織のテイワズにも報告したが、ギャラルホルンの政争とも関わる重要な案件をオルガの独断で決めてしまった上、火星の王になるということは、鉄華団が親組織のテイワズより肥大化しかねない不安定な立場へと変わりつつあることも意味していた。テイワズのボスである[[マクマード・バリストン|マクマード]]の了承を得ることには成功するが、裏切らないことの証として、自身の杯を預けることになる。<br />しかし、前々から鉄華団を快く思っていない[[ジャスレイ・ドノミコルス]]の策略でタービンズが壊滅。その仇討ちのために鉄華団をテイワズから脱退させることになる。ジャスレイ討伐後、最後の希望であるマクギリスの革命に参加するも失敗し、火星の王になるどころか、鉄華団そのものが宇宙規模のお尋ね者になってしまう。<br />鉄華団の本部がギャラルホルンに包囲され、「アリアンロッドは鉄華団に降伏勧告したが拒否された」という偽の報道がなされる中、本部自爆と戸籍改竄で団員たちを生き残らせるための方法を見つけ出す。本部の通信設備がギャラルホルンのせいで使えないことから、アドモス商会に赴き、そこの通信設備を使い、地球の[[蒔苗東護ノ介]]に頼んで戸籍改竄を了承してもらうが、その帰り道に[[ノブリス・ゴルドン]]の部下の襲撃を受け、三日月から借りた銃で退けながらも致命傷を負ったことから死亡する。なお、当初は鉄華団はほぼ全滅する予定で、最終回の5話前ごろに戸籍改竄を含めたルートに変更されたと制作が語っており、その変更がオルガの死亡回にも影響している。ちなみに初期の案では「ライド達に飲み物を買ってやるために一人で自販機に向かったところをヒットマンに撃たれる」という、オルフェンズの主役級のキャラクターの死としてはあまりにも雑すぎるものだったため、さすがにスタッフからも異論が続出。現在のものになったという。それでも「(本来リーダーであるオルガを守るべき)ボディガードのライドをかばって撃たれる」というのも首をかしげるところだが、これまでに多くの仲間や部下、弟とも言える「家族達」を失ったことを考えれば、オルガらしいといえばそうとも言えるかもしれない。
    
== 人間関係 ==
 
== 人間関係 ==
 
:非常に高いカリスマ性を持ち、かけがえのない“家族”である鉄華団を率いる指導力もあるが、責任感が強いため一人で抱え込みがち。
 
:非常に高いカリスマ性を持ち、かけがえのない“家族”である鉄華団を率いる指導力もあるが、責任感が強いため一人で抱え込みがち。
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:1期では無鉄砲だがカリスマ性のある「少年たちの憧れのリーダー」、2期ではサラリーマン社長の悲哀も身につけた「少年以上大人未満」として、非常に人間臭い描かれ方をしている。
 
:参謀格だったビスケットの死もあって、season2では更にその傾向が強くなり、少しでも早く仲間の生活を楽にしたいという思いからそこまでを最短距離で突き進もうとしてアリアンロッドの手で地球支部や名瀬といった仲間や後ろ盾を失っていったこともあって、最終的には鉄華団の壊滅という結果を招いた。
 
:参謀格だったビスケットの死もあって、season2では更にその傾向が強くなり、少しでも早く仲間の生活を楽にしたいという思いからそこまでを最短距離で突き進もうとしてアリアンロッドの手で地球支部や名瀬といった仲間や後ろ盾を失っていったこともあって、最終的には鉄華団の壊滅という結果を招いた。
    
=== 鉄華団 ===
 
=== 鉄華団 ===
 
;[[三日月・オーガス]]
 
;[[三日月・オーガス]]
:主人公。オルガにとっては最も昔からのつきあいで、実の家族以上に親しい存在。互いに信頼を置いているが、一方で三日月から寄せられる信頼に対していつでも応えなければならないという強固な思いも持っている。
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:主人公。オルガにとっては最も昔からのつきあいで、実の家族以上に親しい存在。互いに信頼を置いているが、一方で三日月から寄せられる信頼に対していつでも応えなければならないという強固な思いも持っている。反面、三日月の底知れなさを恐れてもおり、ビスケットに本心を打ち明けるシーンもあった。ある意味では三日月という狼に追い立てられ続けたとも言える。
 
;[[ビスケット・グリフォン]]
 
;[[ビスケット・グリフォン]]
 
:参番組の戦友で穏やかな人柄。オルガの参謀役でもあり、彼と共に外部交渉や作戦を担当する。地球降下後、ビスケットは兄の自殺を知り、冷静さを欠いていた両者の意見が決定的に食い違う。お互い歩み寄りを見せかけたところでビスケットが戦死。組織的にも非常に大きな損失となった。
 
:参番組の戦友で穏やかな人柄。オルガの参謀役でもあり、彼と共に外部交渉や作戦を担当する。地球降下後、ビスケットは兄の自殺を知り、冷静さを欠いていた両者の意見が決定的に食い違う。お互い歩み寄りを見せかけたところでビスケットが戦死。組織的にも非常に大きな損失となった。
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:自分に何かと対抗して来た相手。CGS時代から自身の複座モビルワーカーの操縦を任せ、鉄華団結成後も重要な場面での操舵や自身が離れた際の指揮を任せたりと信頼を置いているが、二期ではオルガに思考を投げがちになってしまった。終盤でオルガが落ち込んだ際に奮起したのか、率先して行動をするようになる。
 
:自分に何かと対抗して来た相手。CGS時代から自身の複座モビルワーカーの操縦を任せ、鉄華団結成後も重要な場面での操舵や自身が離れた際の指揮を任せたりと信頼を置いているが、二期ではオルガに思考を投げがちになってしまった。終盤でオルガが落ち込んだ際に奮起したのか、率先して行動をするようになる。
 
;[[ノルバ・シノ]]
 
;[[ノルバ・シノ]]
:部下。
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:部下。明るくお調子者のムードメーカーだが、やるときはやる男。その能力には全幅の信頼を置いており、重要な役どころではシノを起用することが多かった。
 
;[[ライド・マッス]]
 
;[[ライド・マッス]]
 
:部下。絵心があるため、鉄華団のマークのデザインをオルガが彼に任せる。部下と言ってもまだ若く、どちらかというと弟分のような扱い。二期ではオルガが彼を庇って死亡するが……。
 
:部下。絵心があるため、鉄華団のマークのデザインをオルガが彼に任せる。部下と言ってもまだ若く、どちらかというと弟分のような扱い。二期ではオルガが彼を庇って死亡するが……。
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;「こんなところじゃ、終われねえ!……だろ、ミカ!」
 
;「こんなところじゃ、終われねえ!……だろ、ミカ!」
 
:一話終盤でモビルワーカーの上部に乗り、ギャラルホルンのモビルスーツをバルバトスの出撃ポイントに誘導しながらの叫び。この直後、[[三日月・オーガス]]のバルバトスが敵モビルスーツにメイスの一撃を加える。
 
:一話終盤でモビルワーカーの上部に乗り、ギャラルホルンのモビルスーツをバルバトスの出撃ポイントに誘導しながらの叫び。この直後、[[三日月・オーガス]]のバルバトスが敵モビルスーツにメイスの一撃を加える。
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;「何から何までその…恩に着ます。えっと…あ、兄貴…」
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:タービンズとの諍いから一転、テイワズへの参入、名瀬との兄弟盃の話が決まり、トントン拍子にことがうまく行く。それもこれも名瀬の度量と手際あってのことだが、「頼れる大人」に出会えたこと、孤児であったオルガにとって慣れない「兄貴」呼びだったこともあり、照れて言いにくそうにしていたところが微笑ましい。名瀬はその初々しさに「その呼び名はまだ早いぜ?」と微笑んだ。
 
;「ああわかったよ!連れてってやるよ!どうせ後戻りはできねえんだ、連れてきゃいいんだろ!途中にどんな地獄に待っていようと……お前を、お前らを、俺が連れてってやるよ!!」
 
;「ああわかったよ!連れてってやるよ!どうせ後戻りはできねえんだ、連れてきゃいいんだろ!途中にどんな地獄に待っていようと……お前を、お前らを、俺が連れてってやるよ!!」
 
:自分を庇った形で死んだビスケットの死を悔やむオルガを三日月が呼びに訪れた後のシーン。ギャラルホルンに次いつ狙われるかという猶予もない状況でオルガを奮起させるためにと「俺たちの居場所」へと連れて行くよう迫る三日月に、半ばヤケクソ気味に答える。荒療治で立ち直ったオルガは団員たちにも喝を入れ、クーデリアと蒔苗を目的地に送り届けることとなる。
 
:自分を庇った形で死んだビスケットの死を悔やむオルガを三日月が呼びに訪れた後のシーン。ギャラルホルンに次いつ狙われるかという猶予もない状況でオルガを奮起させるためにと「俺たちの居場所」へと連れて行くよう迫る三日月に、半ばヤケクソ気味に答える。荒療治で立ち直ったオルガは団員たちにも喝を入れ、クーデリアと蒔苗を目的地に送り届けることとなる。
 
;「もう死ぬんじゃねぇぞ!こっから先に死んだ奴は『団長命令違反』で俺がもっぺん殺す!だから!這ってでも……それこそ死んでも生きやがれ!!」
 
;「もう死ぬんじゃねぇぞ!こっから先に死んだ奴は『団長命令違反』で俺がもっぺん殺す!だから!這ってでも……それこそ死んでも生きやがれ!!」
 
:[[蒔苗東護ノ介]]を議会に送り届け、鉄華団の護衛任務は見事に達成。作戦前の演説では「命というチップを賭けろ」と身体を張ることを要求していたことからすれば一見矛盾しているが、彼らは「命しか持っていない」ためにそれしか賭けるものがないというだけの話で、決してオルガが命を軽んじているわけではないということがわかる。少年達はそれを良く知っているからこそオルガ・イツカというリーダーを慕っている。
 
:[[蒔苗東護ノ介]]を議会に送り届け、鉄華団の護衛任務は見事に達成。作戦前の演説では「命というチップを賭けろ」と身体を張ることを要求していたことからすれば一見矛盾しているが、彼らは「命しか持っていない」ためにそれしか賭けるものがないというだけの話で、決してオルガが命を軽んじているわけではないということがわかる。少年達はそれを良く知っているからこそオルガ・イツカというリーダーを慕っている。
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;「それに、ミカ…やっと分かったんだ。俺達にはたどり着く場所なんていらねえ、ただ先に進み続けるだけでいい。歩み続ける限り、道は、続く。」
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:死を前にしたオルガがたどり着いた結論。ずっと「俺達の居場所」を探して[[三日月・オーガス]]に追い立てられるかのように走り続けたオルガだが、とにかくゴールに辿り着くことに固執するあまり、また自身の生き急ぎすぎる性格から、結果的には「火星の王」という虚構に囚われてしまった。しかし、彼は最後にたどり着くことだけに汲々とし、視野狭窄に陥っていた自身に気がつく。ゆっくりでも、回り道をしても、たとえたどり着けなかったとしても「道は続いている」のだから、歩み続ければよかったんだ…と、三日月との約束、呪縛から解き放たれたことが伺える。だが、彼の命はもはや尽きようとしていた…。
 
;「俺は止まんねぇからよ、お前らが止まんねぇ限り、その先に俺はいるぞ!! だからよ、止まるんじゃねぇぞ……」
 
;「俺は止まんねぇからよ、お前らが止まんねぇ限り、その先に俺はいるぞ!! だからよ、止まるんじゃねぇぞ……」
 
:最期の言葉。その死に方もあって、ネット上などではネタにされがちになっている。
 
:最期の言葉。その死に方もあって、ネット上などではネタにされがちになっている。
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