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== ZGMF-X20A ストライクフリーダムガンダム (Strike Freedom Gundam) ==
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{{登場メカ概要
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| 外国語表記 = Strike Freedom Gundam
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| 登場作品 =  
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*[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]
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*[[ガンダムEXA]]
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| デザイン = 大河原邦男
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}}<!-- 必要に応じて追加をお願いします。 -->
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*登場作品:[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]、[[ガンダムEXA]]
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{{登場メカ概要
*デザイナー:大河原邦男
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| タイトル = スペック
*分類:量産試作型[[モビルスーツ]][[キラ・ヤマト]]専用[[モビルスーツ]]
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| 分類 = 試作型[[モビルスーツ]]
*装甲:[[ヴァリアブルフェイズシフト装甲]]
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| 型式番号 = ZGMF-X20A
*全高:18.88m
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| 全高 = 18.88m
*重量:80.09t
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| 重量 = 80.09t
*主動力:[[ハイパーデュートリオンエンジン]]
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| 動力 = [[ハイパーデュートリオンエンジン]]
*出力:不明
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| 装甲材質 = [[ヴァリアブルフェイズシフト装甲]]
*開発組織:[[ザフト軍]]→[[ターミナル]][[ファクトリー]]
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| 開発組織 = [[ザフト軍]][[ターミナル]]
*主なパイロット:[[キラ・ヤマト]]
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| 所属組織 = [[ターミナル]]→[[オーブ軍|オーブ国防軍]]
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| 所属部隊 = [[エターナル]]
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| パイロット = [[キラ・ヤマト]]
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[[ファクトリー]]が開発した[[ターミナル]]の試作型[[モビルスーツ]]。正式名称は「ストライクフリーダム」。<br />[[フリーダムガンダム]]の後継機で、本来は[[ザフト軍]]がフリーダムの量産試作機として開発しており、ドラグーン・システムや新型スラスターの搭載が予定されていた。しかし、開発が難航した事で完成前に停戦となり、更に[[地球連合軍|地球連合]]との間で締結された[[ユニウス条約]]に本機が違反しているという事から未完成のまま封印されていたところを[[ターミナル]]が持ち出し(データのみを持ち出したとする説もある)、ファクトリーにて完成させた。その際、本機の量産化というコンセプトは破棄され、代わりにフリーダムの運用データや[[セカンドステージシリーズ]]の技術を反映させて強化した[[キラ・ヤマト]]専用機として完成される事となった。<br />一見すると単なるフリーダムのマイナーチェンジ機のようにも見え、カラーリングもフリーダムとよく似た配色となっているが、装甲には[[ヴァリアブルフェイズシフト装甲]]、動力には[[ハイパーデュートリオンエンジン]]を採用し、背部ウイングには新たにドラグーン・システムと高推力スラスターを搭載している。このウイングは高い強度を持った大型マウントによって接続されており、ドラグーンやスラスターに大量のエネルギーを送る為の高品位パワーコンジットが内蔵されている。搭載された高推力スラスターは[[D.S.S.D]]の[[スターゲイザー]]が搭載していたヴォワチュール・リュミエールシステムの独自発展型であり、高い機動性を本機に与えている。使用時は「光の翼」が展開され、これによって驚異的な高速戦闘を展開できるが、操作には繊細さが必要とされると同時に高い熟練度と判断力も求められる。この為、キラ以外のパイロットには使いこなせない。またドラグーンを分離しなければ機能を最大限に活かせないという欠点があるが、背部には従来型のメインスラスターも搭載されている事からドラグーンを分離できない重力下においても十分に高い機動力を有しており、単独での飛行も可能である。<br />更に装甲を細分化しつつ、それをスライドする機構を設けて人間に近い可動範囲を与える事で運動性を引き上げる事が可能となった。反面、装甲に隙間が出来てしまう事で防御力が下がってしまっているが、これについては量子コンピューターでのシミュレーション結果で得た「運動性の上昇によって生まれるメリットの方が大きい」という判断と「そもそも'''被弾しなければ何も問題は無い'''」という、キラの高い技量を当てにしたコンセプトで強引に解決している(実際、一度も被弾しなかった。また、後述するフェイズシフト構造材で出来たフレームのおかげでビームのような光学兵器はともかく、実弾のような物理攻撃に関してはむしろ実質的な防御力が上がっている)。ちなみに実戦に投入された後、本機はそのシミュレーションのデータをも超えるキラの高い技量で操縦されており、この機構を採用していなければ彼の高い反応速度に追従できなかった可能性が高い事が判明している。他にも、本機から得られた豊富な実戦データを基に同じようなシステムを機体の一部に採用したエース専用機の開発が始まっているとする資料もある。<br />また、前述の反応速度から来る負荷に対応する為にフレームも[[フェイズシフト装甲|フェイズシフト構造材]]製となっている。時折、戦闘中に間接部が金色に輝いて見える事があるが、これはフレームにかかった高い負荷をエネルギーとして放出している為に起こる現象である(前述の装甲の隙間は、この放出されたエネルギーが機体の内部に入り込んでしまった場合の排出口として役立っているとされる)。<br />武装も強化され、特に装備が集中している腰部にはかなり複雑化したマウントシステムが採用されている。なお、頭部には多層マルチアレイ化された複合センサーが搭載されているが、これはセンサー系を強化する以外に多数の武装を装備する事によって情報需要が増大した事に伴い、それを処理する能力を強化する必要があったからである。マルチロックオンシステムも引き続き採用され、より多くの敵機を捕捉・攻撃する事が可能となった。砲撃性能以外にも機動性を活かした接近戦も得意であり、あらゆる距離での戦闘でその性能を発揮できる。<br />最新技術を惜しみなく投じた結果、フリーダム以上の高い戦闘力を獲得しており、[[C.E.]]73時の[[MS]]の中でも最強の機体の一機として名を馳せている。しかしキラに合わせてカスタマイズされている事もあって、彼以外のパイロットでは乗りこなすのは困難である。
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== 概要 ==
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[[フリーダムガンダム]]の後継機として、ターミナルの秘密工場[[ファクトリー]]で製造された試作型[[モビルスーツ]]。正式名称は「ストライクフリーダム」。
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OSはフリーダムと同じ「G.U.N.D.A.M.Complex('''G'''eneration '''U'''nsubdued '''N'''uclear '''D'''rive/'''A'''ssault '''M'''odule Complex)」を搭載し、コクピット等のインターフェイス類も同じ物を改良して使っている。<br />従来通り、翼を広げる事で「ハイマットモード」をとる事も可能。大気圏内で通常時よりも機動力を引き上げられる他、宇宙でも[[AMBAC]]ユニットとして機能し、アクロバティックな挙動を行える。[[ミーティア]]も新たに用意され、[[ストライクフリーダムガンダム (ミーティア)|ドッキング]]する事で更なる戦闘力強化も図れるようになっている。
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元は[[ザフト軍]]がフリーダムの量産試作機として前大戦末期に開発していた機体で、ドラグーン・システムや新型スラスターの搭載が予定されていたが、開発が難航した事で完成前に停戦となり、更に[[地球連合軍|地球連合]]との間で締結された[[ユニウス条約]]に本機が違反する事から、未完成のまま封印されていた。その後、封印されていた設計データを[[ターミナル]]が秘密裏に奪取し、ファクトリーにて完成させた。<br />本機の量産化というコンセプトは破棄され、代わりにフリーダムの運用データや[[セカンドステージシリーズ]]の技術を反映させて強化した[[キラ・ヤマト]]専用機として完成される事となった。<br />ターミナルは[[地球連合軍|連合]]・[[プラント]]間の戦争再開や[[ブルーコスモス]]とその母体である[[ロゴス]]の暗躍を危惧しており、有事の際に第三勢力として介入し戦いを止める為の力を必要としていた。C.E.73年時にはMSの高性能化が進み、その上ターミナルが少数精鋭での戦いを余儀なくされるという立場上、フリーダムをも凌駕する高性能の機体でなければならなかった事から、本機に目を付けて持ち出したという。
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ターミナルは[[地球連合軍|連合]]・[[プラント]]間の戦争再開や[[ブルーコスモス]]とその母体である[[ロゴス]]の暗躍を危惧しており、有事の際に第三勢力として介入し戦いを止める為の力を必要としていた。C.E.73年時には全体的にMSの高性能化が進み、その上ターミナルが少数精鋭での戦いを余儀なくされるという立場上、フリーダムをも凌駕する性能の機体でなければならなかった事から本機に目を付けて持ち出したという。<br />ちなみに、ザフト軍が完成させていた場合は多数のストライクフリーダムによる大部隊を編成し、大火力に物を言わせて敵部隊を一方的に撃滅させるという戦術を想定していたと考えられている。
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機体のおおまかなデザインはフリーダムに準じているが、先代機のロールアウトから2年の間に登場した最新技術が随所に盛り込まれた。
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「ストライクフリーダム」の名称は「ザフト軍が開発していた頃からこの名称だった」とする説の他に「[[ラクス・クライン]]が命名した」とする説もある。後者の場合、その由来は「かつてのキラの愛機である[[ストライクガンダム|ストライク]]とフリーダムの名を冠し、それを『祈り』とした」ものであるとされている。<br />なお、初期設定では「スーパーフリーダムガンダム」という名前だったが、諸事情で名前が変更になったのは有名。
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動力は超小型核原子炉とバッテリーを併用した[[ハイパーデュートリオンエンジン]]を採用し、従来の核エンジンの数倍の出力を発揮する。
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装甲材質は[[ヴァリアブルフェイズシフト装甲|VPS装甲]]となり、高い対弾性を獲得した。また、各部装甲にフレームの動きに連動してスライドさせる機構を設けた。これにより、限りなく人体に近い可動性を与え、従来機を遥かに上回る運動性能を実現している。<br />一方で、装甲に隙間ができる事による防御力の低下が懸念されたが、この欠点は量子コンピューターでのシミュレーション結果から導き出された「運動性能の上昇によるメリットの方が大きい」という判断、「'''被弾しなければ何も問題は無い'''」というキラの高い技量を前提とした強引な設計思想、さらに後述の[[フェイズシフト装甲|フェイズシフト装甲材]]製の内部フレームの採用で解決している。<br />実戦に投入された後、キラは本機をシミュレーションの予測を超える高い技量で操縦し、戦闘において一度も被弾しなかっただけでなく、この機構を採用していなければ彼の反応速度に機体が追従できなかった可能性も判明している。<br />本機から得られた実戦データを基に同様のシステムを採用したエース専用機の開発が始まっているとする資料もある。
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キラの高い反応速度から来る機体への負荷に対応する為、内部フレームも[[フェイズシフト装甲|PS装甲材]]製となっている。これにより、実弾兵器に対する防御性能はむしろ従来機にくらべ格段に向上している。<br />通常時は鈍い金色をしているが、フレームに高負荷がかかった際には、負荷をフレーム各部に振り分けた後に光子として放出し、あたかもフレーム全体が発光しているように見える。前述の装甲スライド機構も、この光を漏れなく外部に放出することに寄与している。
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背部のウイングには新たにドラグーン・システムのほか、[[D.S.S.D]]の[[スターゲイザー]]が搭載していたヴォワチュール・リュミエールシステムを独自発展させた高推力スラスターを搭載している。<br />スラスターの使用時にはウイングから「光の翼」として展開され、本機に驚異的な機動性を与えるが、パイロットには卓越した操縦技術と高度な判断力が要求される。<br />ドラグーンを装着している際には機能を最大限に活かせないという欠点もあるが、背部には高出力スラスターも装備されており、ドラグーンを分離できない重力下においても従来機を上回る機動性を有し、単独での飛行も可能である。
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機体性能の向上やドラグーン・システムの採用、強化された火器類に対応するため、頭部センサーは多層マルチアレイ化され、情報処理能力を向上させている。<br />マルチロックオンシステムも引き続き採用され、より多くの敵機を捕捉・攻撃する事が可能となった。砲撃戦以外にも機動性を活かした接近戦も得意であり、キラの操縦技術も相まってあらゆる距離での戦闘で高い性能を発揮できる。
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OSはフリーダムと同様「G.U.N.D.A.M.Complex('''G'''eneration '''U'''nsubdued '''N'''uclear '''D'''rive/'''A'''ssault '''M'''odule Complex)」を搭載し、コクピット等のインターフェイス類も従来の物を改良し使用している。<br />背部ウイングを展開した状態は先代機と同様「ハイマットモード」と呼ばれ、大気圏内では高い機動力を有するほか、宇宙においても[[AMBAC]]ユニットとして機能する。<br />前大戦で[[プロヴィデンスガンダム|プロヴィデンス]]に破壊されていたため、本機向けの[[ミーティア]]も新たに用意されている。
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最新技術を惜しみなく投じた結果、フリーダムを凌駕する高い戦闘力を獲得しており、[[C.E.]]73時の[[MS]]の中でも最強の機体の一機として名を馳せている。しかしキラ以外のパイロットの搭乗は考慮されておらず、彼以外のパイロットでは最大限の性能を発揮することは不可能とされる。
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「ストライクフリーダム」の名称については「ザフト軍が開発していた頃からこの名称であった」とする説の他に「[[ラクス・クライン]]が命名した」とする説もある。後者の場合、その由来は「かつてのキラの愛機である[[ストライクガンダム|ストライク]]とフリーダムの名を冠し、それを『祈り』とした」ものであるとされている。
    
== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
;[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]
 
;[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]
:パイロットは[[キラ・ヤマト]]。<br />[[ラクス・クライン]]からフリーダムに代わる愛機として渡され、[[エターナル]]を攻撃する25機の[[ザクウォーリア]]と[[グフイグナイテッド]]を2分で戦闘不能にし、更に[[ナスカ級]]3隻も追撃不能な状態に陥らせるという圧倒的な戦闘力を見せ付けた。<br />その後も[[レイ・ザ・バレル]]の[[レジェンドガンダム]]を始めとするザフト軍MSの多数を戦闘不能に追い込み、[[シン・アスカ]]の[[デスティニーガンダム]]とも互角以上に戦ったが、一方でオーブでの戦闘でシンとレイの連携攻撃に押されて危うく撃墜されかける場面もあった。
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:パイロットは[[キラ・ヤマト]]。<br />[[ラクス・クライン]]からフリーダムに代わる愛機として託され、[[エターナル]]を攻撃する25機の[[ザクウォーリア]]と[[グフイグナイテッド]]を2分で戦闘不能にし、更に[[ナスカ級]]3隻も一瞬のうちに航行不能とするなど、圧倒的な戦闘力を見せた。<br />その後も[[レイ・ザ・バレル]]の[[レジェンドガンダム]]を始めとするザフト軍MSの多数を戦闘不能に追い込み、[[シン・アスカ]]の[[デスティニーガンダム]]とも互角以上に戦ったが、一方でオーブでの戦闘でシンとレイの連携攻撃に押されて危うく撃墜されかける場面もあった。
 
;[[ガンダムEXA]]
 
;[[ガンダムEXA]]
 
:[[レオス・アロイ]]が[[エクストリームガンダム type-レオス アイオス・フェース|アイオス・フェース]]を完成させる為に本機とレジェンドの戦闘を観戦し、データの収集を行っている。
 
:[[レオス・アロイ]]が[[エクストリームガンダム type-レオス アイオス・フェース|アイオス・フェース]]を完成させる為に本機とレジェンドの戦闘を観戦し、データの収集を行っている。
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:核エンジンとデュートリオンビーム送電システムのハイブリッド動力機関。相互にエネルギーを補完しあう事で理論上はエネルギー切れを起こさないとされる。
 
:核エンジンとデュートリオンビーム送電システムのハイブリッド動力機関。相互にエネルギーを補完しあう事で理論上はエネルギー切れを起こさないとされる。
 
;光の翼
 
;光の翼
:スーパードラグーン機動兵装ウイングに搭載されている高推力スラスターから展開される。色は青。<br />この高推力スラスターはD.S.S.Dのヴォワチュール・リュミエールシステムを独自発展させた物であるが、あくまでも基礎技術のみが共通している近縁種とされ、全くの同一という訳ではない。<br />システム的にはD.S.S.Dのスターゲイザーが搭載しているタイプよりも[[マーシャン]]の[[デルタアストレイ]]が搭載しているタイプの方が近い。ドラグーン装着時には展開不可能。
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:スーパードラグーン機動兵装ウイングに搭載されている高推力スラスターから展開される。色は青。<br />前述のとおり、スターゲイザーのヴォワチュール・リュミエールシステムを独自発展させた物であるが、あくまでも基礎技術のみが共通している近縁種とされ、全くの同一という訳ではない。<br />システム的にはスターゲイザーが搭載しているタイプよりも[[マーシャン]]の[[デルタアストレイ]]が搭載しているタイプの方が近い。ドラグーン装着時には展開不可能。
 
;マルチロックオンシステム
 
;マルチロックオンシステム
 
:複数の敵を同時にロックオンし、精密射撃を行うことが可能な火器管制システム。フルバースト時やミーティアとドッキングした際に使用される。
 
:複数の敵を同時にロックオンし、精密射撃を行うことが可能な火器管制システム。フルバースト時やミーティアとドッキングした際に使用される。
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:頭部に2門内蔵されているCIWSで、牽制や迎撃等に使用される。口径はザフト軍が新しく制式化したのをそのまま採用しており、フリーダムのピクウスと比べて小さくなっている。<br />弾倉用のスペースを必要とする為にオミットする事も提案されたが、近接防御能力の効果を鑑みて、また実弾兵器が持つ高い信頼性と牽制力から採用が決まった。劇中では使用されていない。
 
:頭部に2門内蔵されているCIWSで、牽制や迎撃等に使用される。口径はザフト軍が新しく制式化したのをそのまま採用しており、フリーダムのピクウスと比べて小さくなっている。<br />弾倉用のスペースを必要とする為にオミットする事も提案されたが、近接防御能力の効果を鑑みて、また実弾兵器が持つ高い信頼性と牽制力から採用が決まった。劇中では使用されていない。
 
;MA-M21KF 高エネルギービームライフル
 
;MA-M21KF 高エネルギービームライフル
:ルプス ビームライフルを改良した本機専用の携行武装で、2挺装備。連結させることでロングライフルとしても使用可能で、出力と射程が高まる。<br />近距離や遠距離、敵機の数等といった様々な戦況への対処を可能とする為に考案されたが、状況判断力が高いパイロットでなければ使いこなすことは困難な武装とされる。不使用時は腰部にマウント可能。<br />白、赤、青、農灰、センサー部のクリアブルーと五色も使用した派手なカラーリングが施されているが、プラモデルでこのライフルの色分けを完全再現した物は少ない。
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:ルプス ビームライフルを改良した本機専用の携行武装で、2挺装備する。2つのライフルを前後に連結することで、出力と射程を向上させたロングレンジビームライフルとしても使用可能。<br />近距離や遠距離、敵機の数等といった様々な戦況への対処を可能とする為に考案されたが、使いこなすには適切な状況判断が必要とされる。不使用時は腰部にマウント可能。<br />白、赤、青、農灰、センサー部のクリアブルーと五色も使用した派手なカラーリングが施されているが、プラモデルでこのライフルの色分けを完全再現した物は少ない。
 
;MGX-2235 カリドゥス複相ビーム砲
 
;MGX-2235 カリドゥス複相ビーム砲
:腹部に1門内蔵されている短砲身の高出力ビーム砲。砲身はフレームと同じくフェイズシフト構造材製で、[[デスティニーガンダム]]の長射程ビーム砲と同等の威力を持つ。<br />固定装備なので正面の敵に対してしか使えないという欠点がある(白兵戦等で相手の不意を突いて攻撃する事は出来るが、パイロットのキラがなるべく相手の命を奪わない戦い方を心掛けている為にそのような使われ方がされる事は無い)。<br />コクピットの真下に配置されているが、精度が非常に高いエネルギー障壁や鏡面壁によって厳重に遮蔽されているので、仮に被弾したとしてもパイロットに被害が出る事はない。<br />[[アビスガンダム]]も同様の武装を装備しているが、本機の物はハイパーデュートリオンエンジンの恩恵を受けている事もあって威力、連射性能ともに向上している。
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:腹部に1門内蔵されている短砲身の高出力ビーム砲。ドラグーン・システムの採用によりオミットされたプラズマ収束ビーム砲の代替として装備された。<br />砲身はフレームと同じくフェイズシフト装甲材製で、[[デスティニーガンダム]]の長射程ビーム砲に匹敵する威力を持つ。<br />コクピットの真下に配置されているが、精度が非常に高いエネルギー障壁や鏡面壁によって厳重に遮蔽されているので、仮に被弾したとしてもパイロットに被害が出る事はない。<br />[[アビスガンダム]]も同様の武装を装備しているが、本機の物はハイパーデュートリオンエンジンの恩恵を受けている事もあって威力、連射性能ともに向上している。<br />固定装備なので正面の敵に対してしか使えないという欠点がある(白兵戦等で相手の不意を突いて攻撃する事は出来るが、パイロットのキラがなるべく相手の命を奪わない戦い方を心掛けている為にそのような使われ方がされる事は無い)が、構える必要がないため速射性に優れる。
 
;MMI-M15E クスィフィアス3レール砲
 
;MMI-M15E クスィフィアス3レール砲
 
:腰部に2門装備されている。フリーダムのクスィフィアスの発展改良型であり、不使用時には[[AMBAC]]ユニットとしても機能し、スラスターを内蔵している点も同様。<br>小型化する為に構造は三つ折りから二つ折りに変更されたが、威力はこちらが上である。腰部後方に移動させるとビームライフルのマウントラックが現れるが、代わりにこの状態ではレール砲として使えないという欠点が存在する。<br />本機の立体化における鬼門であり、HGや旧1/100等の初期の立体物における「腋が閉まらない」「腰が回らない」「足が開かない」といった不具合はこれに起因する。MG以降の立体物でようやく改善された。
 
:腰部に2門装備されている。フリーダムのクスィフィアスの発展改良型であり、不使用時には[[AMBAC]]ユニットとしても機能し、スラスターを内蔵している点も同様。<br>小型化する為に構造は三つ折りから二つ折りに変更されたが、威力はこちらが上である。腰部後方に移動させるとビームライフルのマウントラックが現れるが、代わりにこの状態ではレール砲として使えないという欠点が存在する。<br />本機の立体化における鬼門であり、HGや旧1/100等の初期の立体物における「腋が閉まらない」「腰が回らない」「足が開かない」といった不具合はこれに起因する。MG以降の立体物でようやく改善された。
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==余談==
 
==余談==
*防御力低下の件については、ネット上等では時折「紙装甲」と表現されることがあるが、これは誤りである。<br />本機では先述のとおり、装甲のスライド機構を採用しており、それにより内部フレームの一部が露出するため防御力が低下しているとされる。<br />しかし本機では内部フレームがPS装甲製となっており、さらに表面装甲もVPS装甲であるが故に強度も自由に変更可能なので、極端に脆いという訳ではない。
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*発表当初は「スーパーフリーダムガンダム」という名前だったが、本編中に登場するまでの間に変更となっている。
*劇中では「ストライクフリーダム」と呼ばれたのは2回だけであり、大抵の場合は「フリーダム」と呼ばれている。
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*劇中では「ストライクフリーダム」と呼ばれたのは2回だけであり、大抵の場合は敵味方問わず、従来機と同様「フリーダム」と呼ばれている。
*「一度も被弾しなかった」という記述について「[[グフイグナイテッド]]のスレイヤーウィップに被弾していた」という意見もあるが、「被弾」とは「銃弾や砲弾等に当たる」事を意味しているので「鞭」であるスレイヤーウィップは含まれない。よってこの意見は厳密には誤りといえる(とはいえ「回避」はできていないのは事実だが)。ちなみにこの時は片腕と片脚を一時的に拘束されていたが、電流を流される前にドラグーンで撃ち抜いている。
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*放映当時は「開発の経緯はほとんど分かっていないものの『クライン派がフリーダムガンダムと[[セカンドステージシリーズ]]の設計データを混成して開発した機体』という見方が有力である」という設定であり、動力も「新型エンジン」あるいは「レーザー核融合エンジン」等と表記され不明瞭な点が多かった。<br />その後、ガンプラのMGが発売された際に設定が変更され、また動力も特殊設定を担当した森田繁氏が「ハイパーデュートリオンエンジンを搭載している」と説明。その後に発売されたゲーム等では変更後の設定が適用される事が多くなった。
*放映当時は「開発の経緯はほとんど分かっていないものの『クライン派がフリーダムガンダムと[[セカンドステージシリーズ]]の設計データを混成して開発した機体』という見方が有力である」という設定であり、動力も「新型エンジン」あるいは「レーザー核融合エンジン」等と表記され不明瞭な点が多かった。<br />その後、ガンプラのMGが発売された際に設定が変更され、また動力も特殊設定を担当した森田繁氏が「ハイパーデュートリオンエンジンを搭載している」と説明。その後に発売されたゲーム等では変更後の設定が適用される事が多くなった(一部の商品では未だに「レーザー核融合エンジン」とされる事もあるが)。
   
*初登場は2ndエンディング。最後に登場する機体はフリーダムではなく本機である。HDリマスター版では12話のEDで既に登場している。
 
*初登場は2ndエンディング。最後に登場する機体はフリーダムではなく本機である。HDリマスター版では12話のEDで既に登場している。
  
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