ゼー・ズール

AMS-129M ゼー・ズール (Zee Zuru)

アナハイム・エレクトロニクス社が開発した「袖付き」の量産型モビルスーツギラ・ズールをベースとした水陸両用機であり、基本フレームは同じ物を使用している。一方、内装部品は重力下での運用に特化した物が使われている。
宇宙で開発された本機は水中での運用性を向上させるべく旧ジオン軍が生み出した水陸両用機の運用データを大いに活用しており、ベストのような形状の潜水装置を始めとして、背部にハイドロジェット推進器、首周りにバラスト・タンク、両脚部には足ヒレ状のフィンなど小型化された水中用装備を各所に取り付けている。これによって水中での長時間行動が可能となり、機動性も高まった。外装も改装され、水圧の軽減が図られている。
上陸後はデッドウェイト化を避ける為にハイドロジェット推進器とフィンをパージするようになっており、陸戦における戦闘力はベース機をも凌駕する。特に機動性は、陸上でも水中と同程度を維持している。ちなみに本機のバックパックはハイドロジェット推進器を装着する為にザクIIのそれとよく似たシンプルな外見となっている。
武装はどれも水中戦闘を想定した物だが、陸上でも問題なく使用可能。

登場作品と操縦者

機動戦士ガンダムUC
シャンブロの支援用として3機がジオン残党軍に提供されており、ダカール攻撃時にアクアジムを撃破している。
その後、トライスタージェスタと交戦して2機が撃破され、残る1機はトリントン基地攻撃に参加した。
機動戦士ガンダムUC(アニメ版)
カークス隊に2機が配備されており、トリントン基地襲撃時に投入された。
基地へ向かう途中にアクアジムを撃破し、上陸後にもジムIIを倒したが、そこに現れたバイアラン・カスタムの前には手も足も出ず戦闘不能となっている。
機動戦士ガンダムUC 『袖付き』の機付長は詩詠う
パイロットは1番機がアヴリル・ゼック、2番機がテッセラ・マッセラ
ダカール襲撃時にアクアジム水中型ガンダムと交戦しており、これを撃破している。
トリントン戦後は2番機のパーツを使って1番機を修復・運用しており、襲撃してきた海賊達をバイアラン・カスタムと共闘して殲滅した。

装備・機能

特殊機能

分離
水中用装備を分離可能。
監視カメラ
マニピュレーター内に格納されている有線式のカメラ。
本機の物は水中での運用を想定してセンサー部の改造や防水圧処理等が施されており、深度にかかわらず以前と同性能を維持している。

武装・必殺攻撃

アイアン・ネイル
両腕部に装着されている格闘用の武器で、「ヒート・クロー」とも表記される。セラミックス高分子化合物製の3本の刀身を備えており、不使用時は折り畳まれている。
使用時は赤熱化させて溶断するが、本機の場合は刀身全体ではなく外周の刃部分のみを赤熱化させる事でエネルギー消費を抑えつつ高い効果を得ている。
ヒート・ナイフ
腰部のシース(鞘)に2本収納されているナイフ。これもセラミックス高分子化合物製で、刃部分のみを赤熱化させて使用する。
アイアン・ネイルを展開してヒート・ナイフを持った姿は、見る者にまるで本機がズゴックの後継機であるかのような印象を与えている。
ビーム・マシンガン
携行式のビーム砲で、ペレット状になったビームを連射する。背部に装着された銃器コンテナに格納されており、このコンテナはシーリングされている。上部のセンサーは外されているが、その代わりなのか銃口付近にセンサーらしき物が追加された。
本機では偏向射撃モードへの切り替えが可能となっており、ビームの収束率を上げる事で水中でも使用可能となっている。
グレネード・ランチャー
榴弾を発射する武器で、ビーム・マシンガンの銃身下部に装着されている。

対決・名場面

関連機体

ギラ・ズール
ベース機。
ギラ・ズール (親衛隊仕様)
親衛隊に配備されているギラ・ズール。
アンジェロ専用ギラ・ズール
ギラ・ズールのアンジェロ・ザウパー専用機。
ギラ・ズール (ギルボア機)
アニメ版でギルボア・サントが搭乗したギラ・ズール。
ギラ・ズール (キュアロン機)
アニメ版でキュアロンが搭乗したギラ・ズール。
ズゴック
水中用装備を取り付けたゼー・ズールはこの機体を想起させるシルエットとなっている。
また、この機体を始めとする旧ジオン軍の水陸両用機の運用データが開発時に使用されている。

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話題まとめ

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