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812 バイト追加 、 2024年3月4日 (月)
外国語表記をMS大全に合わせて更新、別名のザクⅡ後期型を追加
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{{登場メカ概要
 
{{登場メカ概要
 
| 読み = <!-- 読み方が難しい場合に使用 -->
 
| 読み = <!-- 読み方が難しい場合に使用 -->
| 外国語表記 = ZAKU II F2 type
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| 外国語表記 = ZAKU II F-2 type
 
| 登場作品 =  
 
| 登場作品 =  
 
*[[機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY]]
 
*[[機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY]]
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{{登場メカ概要
 
{{登場メカ概要
 
| タイトル = スペック
 
| タイトル = スペック
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| 別名 = ザクII後期型
 
| 分類 = 汎用量産型[[モビルスーツ]]
 
| 分類 = 汎用量産型[[モビルスーツ]]
 
| 型式番号 = MS-06F-2
 
| 型式番号 = MS-06F-2
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== 概要 ==
 
== 概要 ==
[[ジオン軍]]の主力[[モビルスーツ]]・[[ザクII]]のバリエーションの内、後期に開発された機体。機体の軽量化とスラスター推力などによる機動性の強化を行う事によって、ザクの基本スペックを「対MS戦闘」にまで引き上げる事をコンセプトとしている。
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[[ジオン軍]]の主力[[モビルスーツ]]・[[ザクII]]のバリエーションの内、[[一年戦争]]後期に開発された機体。機体の軽量化とスラスター推力などによる機動性の強化を行う事によって、ザクの基本スペックを「対MS戦闘」にまで引き上げる事をコンセプトとしている。
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ザクIIは[[一年戦争]]において名実ともにジオン群の主力となったMSであり、[[グフ]]や[[ドム]]、[[ゲルググ]]といった新型機の開発以降も機能向上・設計改善などが加えられ、生産もそれなりの規模で継続された結果、最終的に多数の機体バリエーションを持つに至った。その中でも[[ザクIIF型|F型]]は汎用性が高く、空間戦闘を前提として開発されていながら重力下での運用にも柔軟に対応できたため、各バリエーションの中でも最多の生産数を誇っていた。「F2型」と呼ばれる機体は、そのF型の後期生産型にあたり、地球降下作戦以降の実働データが反映された機体である。
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ザクIIは一年戦争において名実ともにジオン軍の主力となったMSであり、[[グフ]]や[[ドム]]、[[ゲルググ]]といった新型機の開発以降も機能向上・設計改善などが加えられ、生産もそれなりの規模で継続された結果、最終的に多数の機体バリエーションを持つに至った。その中でも[[ザクIIF型|F型]]は汎用性が高く、空間戦闘を前提として開発されていながら重力下での運用にも柔軟に対応できたため、各バリエーションの中でも最多の生産数を誇っていた。「F2型」と呼ばれる機体は、そのF型の後期生産型にあたり、地球降下作戦以降の実働データが反映された機体である。
   −
既存のザクに比べ、対MS戦闘に対応できるように再設計されているため、性能は大幅に向上。胸部には増加装甲が設けられ、対弾性が向上した他、軽量化とスラスター推力の増加により機動性も増加している。また、本機の内、[[統合整備計画]]の実施期間に生産された第2期生産型は、コックピットや内装、一部機材の変更等の仕様の違いが見られる。操縦性も既存の機体と比べて向上しており、後述するように戦後の連邦軍でも重宝された。
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設計上の変更点は、当初より指摘されていた胸部装甲の強度改善に伴う仕様変更が大きな点で、外観上も同系機との最大の差異となっている。頭部ユニットは基本的にF型と同機能の部材が使用されているが、それまでの量産や他機種の開発によって得られたノウハウが盛り込まれた結果、信頼性や性能の向上が図られており、スペック的にはグフクラスに匹敵する基本性能を持つが、あくまでザクの性能に合わせてチューンされたものである。
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設計上の変更点は、当初より指摘されていた胸部装甲の強度改善に伴う仕様変更が大きな者で、外観上も同系機との最大の差異となっている。頭部ユニットは基本的にF型と同機能の部材が使用されているが、それまでの量産や他機種の開発によって得られたノウハウが盛り込まれた結果、信頼性や性能の向上が図られており、スペック的にはグフクラスに匹敵する基本性能を持つが、あくまでザクの性能に合わせてチューンされたものである。
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F型は重力下運用に伴い稼働ソフトに「常に1Gの重力不可がかかっている」という条件を機能拡張的に加えなければならなかったが、F2型は[[ザクIIJ型|J型]]の投入などから得られた実働データをもとに基礎的な構造、またはソフトとして最初から重力下稼働に対応したセッティングが施され、ほぼ無改造で重力下仕様機として運用出来た。脚部についてもF型とほぼ同等の構造を持ちながらオートバランサーやポジショニングセンサーのほか、対地センサーや各種I/Oポートなども装備された、F型とJ型の機能を併せ持つものになっており、J型では脚部サブスラスターやプロペラントタンクは軽量化目的でオミットされていたが、F2型ではそのままの状態での地上戦を可能とした。これは、機体の軽量化と各部アクチュエーターの出力向上に加え、重力下でもスラスターを使用した高機動戦闘が有効である事や、排熱などへの援用が可能である事が明らかになったためでもある。
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F型は稼働ソフトに「常に1Gの重力不可がかかっている」という条件を機能拡張的に加えなければならなかったが、F2型は[[ザクIIJ型|J型]]の投入などから得られた実働データをもとに基礎的な構造、またはソフトとして最初から重力下稼働に対応したセッティングが施され、ほぼ無改造で重力下仕様機として運用出来た。脚部についてもF型とほぼ同等の構造を持ちながらオートバランサーやポジショニングセンサーのほか、対地センサーや各種I/Oポートなども装備された、F型とJ型の機能を併せ持つものになっており、J型では脚部サブスラスターやプロペラントタンクは軽量化目的でオミットされていたが、F2型ではそのままの状態での地上戦を可能とした。これは、機体の軽量化と各部アクチュエーターの出力向上に加え、重力下でもスラスターを仕様した高機動戦闘が有効である事や、排熱などへの援用が可能である事が明らかになったためでもある。
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また、[[統合整備計画]]の実施と重複する期間に生産された機体もあり、コクピットや内装品、一部部材のスペックなど、F2型そのものに第2期生産型と呼ばれる仕様違いが存在し、こちらは既存の機体に比べて操作が簡易なため、新兵や学徒動員による兵士などにも歓迎された。ただし、実際の運用に関しては軍の縦割り構造や補給路の寸断などから思うに任せず、陥落後の[[ソロモン]]周辺域やアフリカ戦線などの一部地域、あるいは一部宙域に偏った形でのみ配備されたため、一年戦争中に充分な効果を発揮したとは言い難い。しかし、ある意味「未納品在庫」としてバックヤードに積み残されていた機体郡は相当数に上り、戦後の[[ジオン残党]]の戦力とされた事例が多数報告されている。また、[[地球連邦軍 (UC)|連邦軍]]によって接収された機体も多く、訓練や演習のアグレッサーとして多用された<ref>ただしF2型の生産設備のほとんどは戦争によって失われていたため、当初から接収した機体の耐用年数を過ぎれば廃棄される予定であったとされる。</ref>。
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また、[[統合整備計画]]の実施と重複する期間に生産された機体もあり、コクピットや内装品、一部部材のスペックなど、F2型そのものに第2期生産型と呼ばれる仕様違いが存在し、こちらは既存の機体に比べて操作が簡易なため、新兵や学徒動員による兵士などにも歓迎された。ただし、実際の運用に関しては軍の縦割り構造や補給路の寸断などから思うに任せず、陥落後の[[ソロモン]]周辺域やアフリカ戦線などの一部地域、あるいは一部宙域に偏った形でのみ配備されたため、一年戦争中に充分な効果を発揮したとは言い難い。しかし、ある意味「未納品在庫」としてバックヤードに積み残されていた機体郡は相当数に上り、戦後の[[ジオン残党]]の戦力とされた事例が多数報告されている。また、[[地球連邦軍 (UC)|連邦軍]]によって接収された機体も多く、訓練や演習のアグレッサーとして多用された。
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そのためか、この機体が使用されている期間で育成された連邦軍のMSパイロットにはジオン系の機体感覚を好むものも多く、グリプス戦役に至るまでの間に連邦軍の部隊編成にジオン系の[[ハイザック]][[ガルバルディβ]]などが配備される一因ともなっている。
    
== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
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:一年戦争後期に生産された対MS用マシンガンの初期型。90mm実体弾を射出する。
 
:一年戦争後期に生産された対MS用マシンガンの初期型。90mm実体弾を射出する。
 
;ザク・バズーカ
 
;ザク・バズーカ
:ザクが使用する280mm口径の大型火器の一つ。開戦当初は核弾頭の射出にも仕様されたが、南極条約締結後は通常弾頭を装備している。
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:ザクが使用する280mm口径の大型火器の一つ。開戦当初は核弾頭の射出にも使用されたが、南極条約締結後は通常弾頭を装備している。[[ガンプラ]]「MG ザクII F2型」などでは新規デザインの物が付属している。
 
;ヒート・ホーク
 
;ヒート・ホーク
 
:近接戦闘用の斬撃兵器。使用時にブレードが赤熱化し、敵機の装甲などを溶断する。
 
:近接戦闘用の斬撃兵器。使用時にブレードが赤熱化し、敵機の装甲などを溶断する。
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;ハンド・グレネード
 
;ハンド・グレネード
 
:近接戦闘用の手榴弾。使用時には柄が伸長し、より遠距離に投擲する事ができる。サイドアーマーに2基携行する事が可能。
 
:近接戦闘用の手榴弾。使用時には柄が伸長し、より遠距離に投擲する事ができる。サイドアーマーに2基携行する事が可能。
;[[シュツルムファウスト]]
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;[[シュツルム・ファウスト]]
 
:一年戦争後期に多用された使い捨てのロケットランチャー。自動追尾装置などはなく、移動する標的に命中させるのは非常に難しいが、携帯用の武器としては強力。
 
:一年戦争後期に多用された使い捨てのロケットランチャー。自動追尾装置などはなく、移動する標的に命中させるのは非常に難しいが、携帯用の武器としては強力。
 
;ラケーテン・ガルデン
 
;ラケーテン・ガルデン
:補助推進用のロケット・ブースター。バックパックの左右両側面に1基ずつ固定される。これにより重力下での高高度へのジャンプが可能。<br/>第4話でビッター機と部下のハインツ機が[[アルビオン]]へ接近する際に使用している。後のOVA版『[[機動戦士ガンダムUC|UC]]』では[[デザート・ゲルググ]]が使用している。
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:補助推進用のロケット・ブースター。バックパックの左右両側面に1基ずつ固定される。これにより重力下での高高度へのジャンプが可能。<br/>『0083』第4話でビッター機と部下のハインツ機が[[アルビオン]]へ接近する際に使用しており、小説版で上記の名称が用いられた。
 
;アップリケアーマー
 
;アップリケアーマー
:対弾性向上のための追加装甲で現地改修品。「アップリケ」とは継ぎ当ての事で、服飾のワンポイントや補修に使われるあて布や刺繍を言う。転じて、破損箇所の応急装甲や強化が必要なポイントに施す追加装甲の事を指す。旧世紀以来、陸戦兵器に伝統的に用いられた兵器の延命、あるいは有効利用のための措置。
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:対弾性向上のための追加装甲で現地改修品。「アップリケ」とは継ぎ当ての事で、服飾のワンポイントや補修に使われるあて布や刺繍を言う。転じて、破損箇所の応急装甲や強化が必要なポイントに施す追加装甲の事を指す。旧世紀以来、陸戦兵器に伝統的に用いられた兵器の延命、あるいは有効利用のための措置である。<br/>『0083』第4話のキンバライド基地所属機の一部機体の頭部に取り付けられているのが確認できる。
    
=== その他 ===
 
=== その他 ===
 
;ジャイアント・バズ
 
;ジャイアント・バズ
:[[リック・ドムII]]の主兵装。第12話で[[ガンダム試作3号機]]に遭遇した機体の内、1機が携行している。
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:[[リック・ドムII]]の主兵装。『0083』第12話で[[ガンダム試作3号機]]に遭遇した機体の内、1機が携行している。
 
;ビーム・スナイパー・ライフル
 
;ビーム・スナイパー・ライフル
:『REBELLION』でコウ機が使用。
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:[[ザクI・スナイパータイプ]]の主兵装。『REBELLION』第3話の射撃訓練でコウ機がバックパック込みで使用した。スナイパータイプ用の装備のため本機のモノアイでは命中精度は下がるが、「測位機能の損壊及び環境による測量不能に陥った場合においての射撃精度の向上の為のテスト」を目的としているためあえてこの装備となっている(誤差修正には観測手の技量が必須)。観測手のキース機と共に射撃訓練を行ったが標的に一発も当てられずに終わった。
 
;シールド([[ギラ・ドーガ]]用)
 
;シールド([[ギラ・ドーガ]]用)
 
:『GBD』第7話に登場したフォース「第七士官学校」所属の機体が使用。
 
:『GBD』第7話に登場したフォース「第七士官学校」所属の機体が使用。
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