グレイ・ストーク

グレイ・ストーク
登場作品
声優 矢尾一樹(Gジェネ)
デザイナー 長谷川裕一
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プロフィール
異名 木星じいさん
種族 人間 (スペースノイド)
性別
職業 ハインライン船長
所属 ヘリウム船団
主な搭乗機 ガンプ
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概要編集

「木星じいさん」を自称し、木星と地球を往復するヘリウム船団を率いるリーダー。16歳で木星船に乗り込み、以来60年もの間、水素やヘリウム3といった重要物資を地球へ運搬する仕事に携わってきた。自身も「木星帰り」のニュータイプであり、大型モビルスーツガンプ」を長年改修しながら乗り続けている。

宇宙世紀0153年、戦争続きの地球圏に嫌気が差し、有志を募ってスペースコロニーを2基接続した恒星間航行船「ダンディ・ライオン」を建造。太陽系外の恒星系プロキシマ・ケンタウリへの植民計画を実行した。

なお、「グレイ・ストーク」というのは映画『ターザン』に登場する主人公ターザンの本名であり、偽名である事が示唆されている。

登場作品と役柄編集

機動戦士Vガンダム プロジェクト・エクソダス
初登場作品。戦闘中に宇宙を漂流したウッソ・エヴィンカムイ・ギアンを救助し、彼らをダンディ・ライオンへと招待した。その後、ダンディ・ライオンをコロニーレーザーだと誤認したゴールデン・エッグスの攻撃を受け、応戦。心で嘘がつけるスケイル・サープリスの能力に苦戦するウッソ達の窮地を救うべく、ガンプのハイメガキャノンで援護を行った。その後、愛機を失いながらもダンディ・ライオンへと帰還すると、ウッソと別れを告げ、ダンディ・ライオンで外宇宙へと旅立っていった。
機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート
『最終兵士』に登場。ブラックロー運送こと宇宙海賊クロスボーン・バンガード木星帝国残党によって強奪されたアムロ・レイの戦闘データの奪還を依頼。同データを完全学習したバイオ脳を搭載したアマクサと交戦し窮地に立たされながらもトビア・アロナクスと共闘し、これを撃墜した。同作では、木星船団は中立の立場にあり、木星帝国及びその残党は船団の信用を失墜させる為、敵対関係にある事が語られた。
機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人
第1話に1ページだけ登場。木星帝国が密かにコロニーレーザー「シンヴァツ」を用意していた事を察知する事ができず、モニター映像の中で怒りを露にしていた。
機動戦士クロスボーン・ガンダム LOVE&PIECE
「KA・RR・SS」に登場。U.C.0103、ニュータイプ研究所から逃げ出した子供たちの悲嘆を聞いて駆けつけ、ディミアン・カラスと戦う。
SDガンダム GGENERATIONシリーズ
『スカルハート』が初参戦した「SPIRITS」で初実装。ジュドー・アーシタ役の矢尾一樹氏によるボイス収録が行われた。

人間関係編集

機動戦士Vガンダム外伝 編集

ウッソ・エヴィン
ダンディ・ライオンへの帰投中に回収したリガ・ミリティアの少年。コロニーを襲撃したザンスカール部隊を撃退する為に共闘したが、「地球に残っている人類」にまだ絶望をしていないウッソはストークの誘いを断り、仲間たちの下へと帰還していった。
カムイ・ギアン
ウッソと共に回収したザンスカールのパイロットの少女。部隊を離反し、ダンディ・ライオンへ参加した。
スケイル・サープリス
コロニーを襲撃したザンスカールの指揮官。心で嘘をつける能力でウッソ達を翻弄するが、ストークはその能力がより進化したニュータイプの証拠に過ぎないと語り、彼を計画に誘ったが、スケイル自身が抱く大人に対する不信感から、伸ばした手は振り払われる事になった。

機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート 編集

トビア・アロナクス
彼の下に「誘拐されたアムロ・レイの奪還」を依頼。共に木星帝国残党の秘密基地へと乗り込み、そこに現れたアマクサと交戦。協力してこれを撃破した。

その他のシリーズ 編集

ジュドー・アーシタ
『ΖΖ』の主人公。直接の関与は無いものの、ガンダム乗り、木星への渡航経験がある等の共通点がある事から、関連性の有無が読者などの間で議論の的となっている(余談の項を参照)。

名台詞編集

機動戦士Vガンダム外伝編集

「わしは…”木星じいさん”」
「はっはっ 名前はグレイ・ストーク ま、この船の船長というか…ぬしみたいなもんじゃよ」
ハインラインで目覚めたウッソと対面して。
「――悪いとは思ったがな 時間がなかったんでね、…実はおめえが気を失っている間にお前さんの”夢”を覗かせてもらった」
「だからよくわかってるつもりさ おまえさんのことも カサレリアのこともね」
ウッソ達をダンディ・ライオンに招待し、彼と食卓を囲んでる最中の言葉。「夢を覗く」といった事を簡単にやってのける辺り、ニュータイプとしての年季の違いを感じさせる。
ウッソ「…そうかあなただけじゃない! このコロニーは…このコロニーにいる人は!」
「そうよ! このコロニーのほとんど全ての人間がニュータイプなのだ!」
「われらニュータイプが中心となってつくりあげた街!」
「だが正確には…この”ダンディ・ライオン”は……コロニーではない!」
「宇宙船――なのだ!」
ザンスカールの襲撃を受け、それを一旦退けた際、ウッソとカムイに対してダンディ・ライオンの正体を語る。
ウッソ「宇宙船? ですって? だ、だけど? いったいどこへっ どこへ行くんです?? こんな巨大なコロニーごと?」
「プロキシマ…ケンタウリだ!」
ウッソ「え…? え?」
「惑星じゃねえっ! ”星”だっ!」
「地球からおよそ40兆kmの彼方! それでも…地球から一番近いとなりの恒星系…別の太陽系だ!」
直後、外宇宙へ逃げ出そうとする自身の目的地を語る。それは、光の速さであっても4年と70日あまりの時を要する、あまりにも壮大な計画であった。
ウッソ「ど、どうして…どうしてそんな…遠くに?」
「逃げ出すのよ この”地球圏”からなっ!」
「…ジオン ティターンズ ネオジオン! クロスボーン・バンガード! そして今度はザンスカール!」
「戦争! 戦争! 戦争だ! いつまでたってもかわりゃしねぇ! なにもだ! もう…うんざりだっ!」
「だから――おれ達は地球のまわりでごちゃごちゃやってるやつらを――すてちまうのさ!」
「連邦もザンスカールもねえ! 手のとどかねえ、とらわれもしねえ! そんな所で――」
「ちがう世界を――あらそわなくてすむ世界を…おれ達の手で! 造りあげるんだ」
その後、地球圏での争いの日々に嫌気が差した本音をウッソたちにぶつける。60年もの間、戦争ばかり続けてきた地球圏を俯瞰してきた彼だからこその結論と言える。
「――地球は…たしかに人類にとって”おふくろさん”だろう…」
「――だがな人類は”コロニー”という人工環境を手に入れたときにその”母なる大地”から自立できる力を手に入れたんだ!」
「いつまでも――甘えるように母親のひざもとにいちゃいけない」
「もう――おれ達はどこへだっていける! どこにだって住むことが…できるんだから…」
プロキシマ・ケンタウリへコロニーを造り植民する事をウッソ達に語って。そこで生きる人々はコロニーしか生きる場所を知らない事を憂い、地球人じゃないみたいだと語るウッソに「光栄だね」と笑いながら持論を語る。
「心を…そんなことに使うでないっ よいかっ! おまえがうそをつけるのはな より進化したニュータイプの証拠というにすぎ~ん…」
「人間は”言葉”を手に入れることで他の動物よりはるかにうまく団体行動をとれるようになった…それは進化といえる! だが言葉を手に入れたと同時に――人間は”うそ”をつくことも手に入れ それが人類に新たな混乱と戦乱をもたらして来た!」
「人の中からNTという新しい進化がおこりはじめている今 それと同じことがおきようとしているにすぎん!」
「だが、それは”心の同調”という”新しい言葉”をよりうまく使っているということでもある…進化の必然なのじゃ!」
「わしらと共に来い! スケイルっ!」
スケイルの乗るジョングと交戦して。これまでウッソ達を苦しめてきた「心で嘘をつく」能力のネタを暴露し、その上でスケイルを仲間に引き入れようとしたが……。
「60年間も…おれなんぞにつき合ってくれてありがとうよ おめえはついだりはったりでもともわかんねえほど形もかわっちまったがな…最後のひとふんばりだ! たのむぜ…兄弟え」
ハイメガキャノンの使用を決意し、愛機との別れを覚悟して。60年もの間、改修を繰り返して来た機体なだけに、その愛着は人一倍であった事がうかがえる。直後、ガンプの頭部カバーがパージされ、遂にその素顔が露わになる!

機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート 編集

「海賊どもの…生き残りの住み家はここかい?」
「ちょいとヤバイ仕事を……あんたらに頼みたいんだがね」
「わしの名は……グレイ・ストーク まあ”木星じいさん”でとおっとる」
『最終兵士(前)』より。ブラックロー運送でトビアと対面した際に。自分を「木星じいさん」と名乗るのはこの時からの習わしらしい。
「アムロ・レイを さらわれたアムロ・レイを奪還してほしい」
同話。自分たちは真っ当な企業であるとしらを切るトビアに対して、「さらわれたアムロの奪還」という興味をそそるワードで彼(と読者)の関心を引く。
「奴らが奪ったのは正確には……ある場所に保管されていたコアファイターの戦闘記録……学習型コンピュータにきざまれた最強のニュータイプの戦闘データ! そのマスターじゃ!」
「むろんこのデータだけではたいして役には立たん じゃが奴らの狙いは アムロ・レイのコピーを作る事なのじゃ」
トビア「な?」
「そうだ!かつてドゥガチ総統が自分のコピーを造ったように……あれと同じ…バイオ脳を使って!」
同話。海賊軍の面々に、木星残党が行おうとしている計画の概要を説明して。最強のNTのコピーを作るという恐ろしい計画に、トビアは思わず顔色を変えた。
「そうだ! しかもこいつに”心”はないっ 戦闘データだけのコピーなのだから!」
「最強のニュータイプの反応速度を持ち! 何のためらいもなく 引き金を引くッ!」
「最終兵器ならぬ……最終兵士じゃ!」
同話。ここに来て、サブタイトルとなる「最終兵士」の意味が明らかになる。
「……まいったね」
「どうやら……もう動き出しちまった奴が……いるみたいだ!」
同話。既に完成していたバイオ脳を搭載し、動き出したアマクサの姿に冷や汗をかきながら。
「なあ、こんな話を知っているかい? トビア…」
「アムロ・レイはな…かつて…」
「燃えさかるア・バオア・クーからホワイトベースのクルーを”心の声”で導き…脱出艇を誘導したっていうぜ へ 伝説だがね」
『最終兵士(後)』より。崩壊が迫る要塞に閉じ込められるという窮地を、バイオ脳に誘導され九死に一生を得た体験を、アムロが一年戦争で見せた伝説に重ねながら。

機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人 編集

「ちくしょ――っ よくもこのわしをたばかりおったな~~っ!」
「どうやってわしの目をぬすんでコロニー・レーザーなんか 用意しやがった! 帝国っ!」
第1話より、エウロペ・ドゥガチの情報提供による神の雷計画の発覚後、オンモがリトルグレイのブリッジのモニターで流していた17分前の映像にて。木星帝国は莫大な予算を掛けて地球から移送してきたコロニーをレーザー砲へと改造しており、木星戦役以前から密かに計画は進められていた。オンモからの連絡を受け取ったグレイだったものの、残念ながら地球へ向けて航行中だった木星船団は1ヶ月半は転進もままならない状態であり、彼の出番もこの1ページのみに留まった。

機動戦士クロスボーン・ガンダム LOVE&PIECE編集

「ルー!ミネルバっ!この子らをまかせられるなっ!」
「KA・RR・SS(2)」より。ニュータイプ研究所から逃げ出した子供たちが乗ったランチを抱えながら、後ろで待機している小型艇の乗組員に指示した台詞。
「『逆襲のギガンティス』の彼女の新しい名前では」「その場合ルーとは何時よりを戻したのか」といったことが想像される。

搭乗機体・関連機体編集

ガンプ
グレイ・ストークが60年間乗り続けてきた大型モビルスーツ。様々な機体のパーツでレストアし続けた結果、ベース機が判別出来ないまでに継ぎ接ぎだらけの機体となったが、ストーク自身が「兄弟」と呼ぶまでに愛着を持っているまさに愛機と呼べる機体。

余談編集

  • 『プロジェクト・エクソダス』作中で彼の名前が偽名である事が示唆されている。愛機ガンプの素顔がΖΖガンダムである事、10代で木星船に乗り込んだ事などから、その正体はジュドー・アーシタではないかと言われており、ゲーム『SDガンダム GGENERATION SPIRITS』でジュドー役の矢尾一樹がストークを演じた事からもその説が補強されている。
    • ただし、ジュドーが14歳で初めて木星へ向かったのに対し、ストークの場合は初出発が16歳であるなど、一致しない部分も存在している。また、Gジェネシリーズでは同一人物を複数同時にプレイヤー部隊へ配属出来ないルールがあるが、システム上ではジュドーとストークは別人として扱われている。

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