13行目: |
13行目: |
| | 異名 = | | | 異名 = |
| *[[ソロモンの亡霊]] (連邦軍側からの呼称) | | *[[ソロモンの亡霊]] (連邦軍側からの呼称) |
− | *とんがり帽子(同上) | + | *とんがり帽子([[アムロ・レイ|アムロ]]からの呼称) |
| | 分類 = [[ニュータイプ]]専用試作型[[モビルアーマー]] | | | 分類 = [[ニュータイプ]]専用試作型[[モビルアーマー]] |
| | 型式番号 = MAN-08 | | | 型式番号 = MAN-08 |
31行目: |
31行目: |
| | 母艦 = | | | 母艦 = |
| | 主なパイロット = | | | 主なパイロット = |
− | *[[ララァ・スン]](2号機) | + | *[[ララァ・スン]] (2号機) |
− | *[[クスコ・アル]](3号機) | + | *[[クスコ・アル]] (3号機) |
| }}<!-- 必要に応じて追加をお願いします。 --> | | }}<!-- 必要に応じて追加をお願いします。 --> |
| | | |
| == 概要 == | | == 概要 == |
− | [[ジオン軍|ジオン公国軍]]の[[ニュータイプ]]研究機関、[[フラナガン機関]]が開発したNT専用試作型[[モビルアーマー]]。 | + | [[ジオン軍|ジオン公国軍]]の[[ニュータイプ]]研究機関、[[フラナガン機関]]が開発した[[ニュータイプ]]専用試作型[[モビルアーマー]]。 |
| | | |
| 全長80mを超える大型機だが、機体制御や火器管制の大半を[[サイコミュシステム]]を介して行う為、その巨体に反して反応性に優れる。コクピットも必要最低限の操縦機器が配されただけの簡素な構造となっており、そのスペースの大半は各種表示機器で占められている。また、コクピット周辺にはパイロットを高Gから保護する為の緩衝装置を有する。 | | 全長80mを超える大型機だが、機体制御や火器管制の大半を[[サイコミュシステム]]を介して行う為、その巨体に反して反応性に優れる。コクピットも必要最低限の操縦機器が配されただけの簡素な構造となっており、そのスペースの大半は各種表示機器で占められている。また、コクピット周辺にはパイロットを高Gから保護する為の緩衝装置を有する。 |
47行目: |
47行目: |
| | | |
| 本機の設計思想は後のNT専用機にも少なからず影響を与えており、[[アクシズ]]ではエルメスのMS化を目指した[[キュベレイ]]が開発され、ビットも小型化された[[ファンネル]]へと発展した。 | | 本機の設計思想は後のNT専用機にも少なからず影響を与えており、[[アクシズ]]ではエルメスのMS化を目指した[[キュベレイ]]が開発され、ビットも小型化された[[ファンネル]]へと発展した。 |
| + | |
| == 登場作品と操縦者 == | | == 登場作品と操縦者 == |
| ;[[機動戦士ガンダム]] | | ;[[機動戦士ガンダム]] |
− | :第39話で初登場。第37話で[[テキサス]]コロニーに到着予定だったものの、整備が遅れたため2話遅れての登場となった。[[ララァ・スン]]が搭乗し、ビットを使って[[ソロモン|コンペイ島]]に駐留していた[[地球連邦軍 (UC)|地球連邦軍]]の艦艇や[[モビルスーツ]]を撃破している。この事から「'''[[ソロモンの亡霊]]'''」と呼ばれ、恐れられるようになった。その後、[[アムロ・レイ]]の[[ガンダム]]と交戦し、[[シャア・アズナブル]]の駆る[[シャア専用ゲルググ|ゲルググ]]を庇って撃墜された。 | + | :初出作品。第39話で初登場。第37話で[[テキサス]]コロニーに到着予定だったものの、整備が遅れたため2話遅れての登場となった。[[ララァ・スン]]が搭乗し、ビットを使って[[ソロモン|コンペイ島]]に駐留していた[[地球連邦軍 (UC)|地球連邦軍]]の艦艇や[[モビルスーツ]]を撃破している。この事から「'''[[ソロモンの亡霊]]'''」と呼ばれ、恐れられるようになった。その後、[[アムロ・レイ]]の[[ガンダム]]と交戦し、[[シャア・アズナブル]]の駆る[[シャア専用ゲルググ|ゲルググ]]を庇って撃墜された。 |
| ;[[機動戦士ガンダム (小説版)]] | | ;[[機動戦士ガンダム (小説版)]] |
| :ララァ機とクスコ機が登場。前者はテキサス・コロニーでガンダムと交戦した末に撃墜され、後者はコレヒドール暗礁宙域でG-3ガンダムに撃墜された。 | | :ララァ機とクスコ機が登場。前者はテキサス・コロニーでガンダムと交戦した末に撃墜され、後者はコレヒドール暗礁宙域でG-3ガンダムに撃墜された。 |
| + | ;[[機動戦士ガンダムUC]] (OVA版) |
| + | :episode 7で[[フル・フロンタル]]がサイコシャードの力を以って[[バナージ・リンクス|バナージ]]に見せた戦いの記憶の中に登場。『逆シャア』と同様にガンダムとの3度目の交戦シーンが流れた。 |
| | | |
| == 装備・機能 == | | == 装備・機能 == |
62行目: |
65行目: |
| :機体前面に2門搭載されたビーム砲。機体前面に設けられたスリットに沿って上下に可動し、広い射角を有している。ただし、オールレンジ攻撃を主体としていたエルメスは接近戦闘を想定しておらず、補助兵器の域を出ていなかったと考えられている。 | | :機体前面に2門搭載されたビーム砲。機体前面に設けられたスリットに沿って上下に可動し、広い射角を有している。ただし、オールレンジ攻撃を主体としていたエルメスは接近戦闘を想定しておらず、補助兵器の域を出ていなかったと考えられている。 |
| ;ビット | | ;ビット |
− | :本機の主兵装となる無線誘導式攻撃端末。小型航空機サイズの機体にビーム砲とそれを稼働させる為の超小型熱核反応炉、化学燃料ロケット方式のメインスラスターと無数の姿勢制御スラスターを備え、サイコミュのミノフスキー通信によって無線誘導される。機動性と隠匿性に優れ、複数来の同時制御によるオールレンジ攻撃を実現している。機体に備わったモノアイは、パイロットの知覚とリンクする事で母機が認識出来ない超長距離からの攻撃を可能とした。ただし、ビット自体の航続距離は短く、ビーム砲も10射が限界だったとされる。<br/>本体の後部に収納スペースを有しており、全10基(12基とする資料もある)を格納可能。ビットのサイズは全長8.4m、本体重量は9.5t。<br/>なお、『小説版1st』では爆薬(核弾頭)を装備したミサイル・タイプも含まれている。 | + | :本機の主兵装となる無線誘導式攻撃端末。小型航空機サイズの機体にビーム砲とそれを稼働させる為の超小型熱核反応炉、化学燃料ロケット方式のメインスラスターと無数の姿勢制御スラスターを備え、サイコミュのミノフスキー通信によって無線誘導される。機動性と隠匿性に優れ、複数機の同時制御によるオールレンジ攻撃を実現している。機体に備わったモノアイは、パイロットの知覚とリンクする事で母機が認識出来ない超長距離からの攻撃を可能とした。ただし、ビット自体の航続距離は短く、ビーム砲も10射が限界だったとされる。<br/>本体の後部に収納スペースを有しており、全10基(12基とする資料もある)を格納可能。ビットのサイズは全長8.4m、本体重量は9.5t。<br/>なお、『小説版1st』では爆薬(核弾頭)を装備したミサイル・タイプも含まれている。 |
| | | |
| == 対決・名場面など == | | == 対決・名場面など == |
83行目: |
86行目: |
| ::ヘリオスの水中戦仕様。 | | ::ヘリオスの水中戦仕様。 |
| ;[[プロトタイプ・キュベレイ]] | | ;[[プロトタイプ・キュベレイ]] |
− | :エルメスをモビルスーツ化しようと開発された試作機。サイコミュが小型化しきれず大型の機体となっている。 | + | :エルメスのモビルスーツ化を目的に開発された試作機。サイコミュが小型化しきれず大型の機体となっている。 |
| ;[[キュベレイ]] | | ;[[キュベレイ]] |
| :プロトタイプ・キュベレイを経て完成したニュータイプ専用MS。小型ビットである「ファンネル」を搭載している。 | | :プロトタイプ・キュベレイを経て完成したニュータイプ専用MS。小型ビットである「ファンネル」を搭載している。 |
| | | |
| == 余談 == | | == 余談 == |
− | *機体名「エルメス」は某有名ブランド品と名称が被ってしまうため、商品化の際には「ララァ・スン専用モビルアーマー」あるいは「ニュ-タイプ専用モビルアーマー」と表記するのが常となっている。また、機動戦士ガンダム公式WebのMA紹介ページでは本機のみ画像と説明が一切掲載されていない。 | + | *機体名の「エルメス」は有名服飾ブランドと名称が被ってしまうため、商品化の際には「ララァ・スン専用モビルアーマー」あるいは「ニュ-タイプ専用モビルアーマー」と表記するのが常となっている。また、機動戦士ガンダム公式WebのMA紹介ページでは本機のみ画像と説明が一切掲載されていない。 |
− | *ちなみにビットとファンネル・ビットの違いは「ジェネレーターの有無」である。個別のジェネレーターを内蔵しているビットはファインネル・ビットと比べて継戦能力に優れており、出力も高い。<br />一方、その分機体が肥大化しており重量や格納スペースに大きな問題を抱えることになった。また、サイコミュ兵装は制御がかなり難しい。<br />これは劇中でララァが随伴機の援護がないために射撃に集中できない、と発言していることからもわかる。そのため常用するための威力や継戦能力が高い水準であることが求められたからである。<br />一方、ファンネル・ビットは個別のジェネレーターを持たず、機体からの推進剤を燃料タンクに、ビーム用の縮退ミノフスキー粒子を[[エネルギーCAP|内蔵E-CAP]]に充填される方式になっている。そのため軽量で小型、低出力で稼働時間も(比較して)短い。「機動戦士Ζガンダム」で登場した本格的なファンネル・ビット搭載機であるキュベレイは機動性と射撃・近接戦闘に優れた機体であり、ファンネル・ビットは主兵装としてではなく補助兵装として搭載されている。<br />出力が低い分、隠し玉として短時間だけピンポイントで運用するという使い方が主眼とされていたようだ。そもそもパイロットの[[ハマーン・カーン]]が卓越したパイロットであり、優れたニュータイプであったことから「片手間でも制御できるファンネル」を使いこなせていたわけだが、実際、密着してキュベレイからの攻撃を封じたと思っていた[[クワトロ・バジーナ]]の[[百式]]はむしろ正確な射撃で撃ち抜かれ、コテンパンにやられてしまったことからもこれが有効であったことは実証されている。<br />以後は機体の設計も含めて補助兵装としてのファンネル・ビットが主流になっていく。 | + | *安室奈美恵の楽曲『Defend Love』のミュージックビデオではピンク色に塗装された本機が登場している。 |
| | | |
| == 商品情報 == | | == 商品情報 == |
108行目: |
111行目: |
| <!-- <references /> --> | | <!-- <references /> --> |
| <!-- 本文には<ref>内容</ref>のかたちで挿入してください。 --> | | <!-- 本文には<ref>内容</ref>のかたちで挿入してください。 --> |
| + | |
| {{DEFAULTSORT:えるめす}}<!-- 濁点・半濁点は除く。「っ」のような小書き文字は「つ」のように大きくする。「・」のような区切り文字は半角空白「 」に変える。 --> | | {{DEFAULTSORT:えるめす}}<!-- 濁点・半濁点は除く。「っ」のような小書き文字は「つ」のように大きくする。「・」のような区切り文字は半角空白「 」に変える。 --> |
| [[Category:登場メカあ行]] | | [[Category:登場メカあ行]] |
| [[Category:機動戦士ガンダム]] | | [[Category:機動戦士ガンダム]] |
| <!-- DEFAULTSORTとCategoryを元に、各カテゴリページに表示・自動整列されます。 --> | | <!-- DEFAULTSORTとCategoryを元に、各カテゴリページに表示・自動整列されます。 --> |