アーガマ

アーガマ
外国語表記 Argama
登場作品
デザイナー 永野護
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スペック
分類 強襲用宇宙巡洋艦
艦級 アーガマ級1番艦
搭載可能MS 8(最大10)
カタパルト数 2
開発組織 アナハイム・エレクトロニクス社
所属 エゥーゴカラバ
主な艦長 ヘンケン・ベッケナーブライト・ノア
主な搭乗員
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概要編集

エゥーゴの旗艦としてスウィートウォーターにてアナハイム・エレクトロニクス社が極秘裏に建造したアーガマ級強襲用宇宙巡洋艦の1番艦。名称については当初ブレックス・フォーラは「ホワイトベースII」を希望し、本人もそう呼んでいたが、エゥーゴの出資者の1人であるメラニー・ヒュー・カーバインによって初期の仏教経典集(日本では「阿含経」)から「アーガマ」と命名された。

初代艦長はヘンケン・ベッケナー。後にブライト・ノアのエゥーゴ参加に伴い、キャプテンシートは彼に譲られる事になる。

グリプス戦役の初期から激戦を潜り抜け生き残った艦であり、その後の第一次ネオ・ジオン抗争ではほぼ唯一動けるエゥーゴの戦力であった事からラビアンローズ及びグラナダで改修を受けた後、ネオ・ジオンダカール制圧を阻止する為に地球へと降下。地球での作戦を終えた後、大気圏離脱能力を持たない本艦は地上のカラバへと譲渡され、主だったクルーはネェル・アーガマへと移乗した。

アーガマはモビルスーツ母艦としての運用を前提とした設計思想の為、巡洋艦としては必要最低限の武装しか持たないという欠点を有していた。その為、第一次ネオ・ジオン抗争で改修を受けた際にはメガ粒子砲の換装及び対空レーザー砲の設置といった火力増強が行われた。また、ミノフスキークラフトの搭載やカタパルトデッキのタラップの増設等も行われ、これらの改装を経た状態を便宜上「アーガマ改」と呼ぶ資料も存在する。

登場作品編集

機動戦士Ζガンダム
初登場作品。エゥーゴの旗艦として活躍し、クワトロ・バジーナカミーユ・ビダンの母艦であり家として描かれた。グリプス戦役の激戦を潜り抜けたが、最終的にΖガンダム及びメタス以外の艦載機は全滅。艦自体もダメージを負う事になった。
機動戦士ガンダムΖΖ
『Ζガンダム』から引き続き登場。精神崩壊したカミーユや他のクルーの治療の為、シャングリラへと寄港。その際、ジュドー・アーシタらを新しい戦力として迎えながらネオ・ジオンへの抵抗を続けた。第16話でハイパーメガ粒子砲の搭載といった改修が行われた上で地球へと降下し、一度ジュドー達ガンダムチームと行動を別にした後、カラバと共同でダカール奪還作戦を展開。地上での作戦終了後、艦はカラバに譲渡され、第37話にてノルウェーにあるカラバの打ち上げ施設に安置。艦に別れを告げ宇宙に上がったクルー達はネェル・アーガマを新たな母艦とした。

装備・機能編集

特殊機能編集

重力ブロック
ライフモジュール(居住ブロック)をアームで伸長し、船体を中心に回転させる事で遠心力による擬似重力を発生させる。艦の居住性の向上に貢献しており、戦闘時には艦中心部に対する盾の役割も果たすが、被弾時における居住ブロックの被害が甚大であるなどの欠点を有する。
バリュートシステム
艦尾に搭載された大気圏突入用の装備。本来は木星での運用を想定した重力ブレーキとして搭載されており、グリプス戦役時も地球の大気上層でブレーキとして使用。第一次ネオ・ジオン抗争では艦にミノフスキークラフトが搭載された事で大気圏突入装備として用いられた。
スカウトカメラボール
艦橋側面のハッチに搭載されている有線式の偵察用カメラ。ミノフスキー粒子散布下での有視界索敵に対応している。
ミノフスキークラフト
ミノフスキー粒子の性質を応用し、大気圏内を浮遊するシステム。第一次ネオ・ジオン抗争時に搭載されたが、ホワイトベースのように単独での大気圏離脱能力は持たない。

武装・必殺攻撃編集

主砲
前部上面中央と後部上面中央に1門ずつ搭載されているメガ粒子砲。
副砲
艦の下部左右に搭載されているメガ粒子副砲。
メガ粒子砲
艦左右に1門ずつ搭載されたレドームを有するレーザー発振式のメガ粒子砲。ペガサス級の物と同じく通常はシャッター内に格納され、使用時に露出する。後に改修によってハイメガ粒子砲へと換装された。
ミサイル・ランチャー
ブリッジ後部に搭載されたミサイル発射管。これ以外にも地対ミサイルを船体下部付近(詳しい搭載箇所は不明)から発射可能。
ハイメガ粒子砲
メガ粒子砲から換装される形で搭載された新型メガ粒子砲。コロニーレーザー級の25%に及ぶ出力を有し、その威力は廃棄されたスペースコロニーの残骸を一撃で破壊できる程である。
対空レーザー砲
改修時に艦の各部に追加された小型レーザー砲。この装備の搭載によって、対空防御能力が向上した。

艦内設備編集

ブリッジ
艦の中枢となる艦橋。艦長を含めて最大6名のブリッジ要員で運用される。艦橋部は伸縮が可能であり、非戦闘時には伸長する。戦闘時には艦内に収容される事で被弾率の低下を図っている。前面の窓は対放射線・紫外線除去スクリーンの4重構造となっており、ブリッジ側面にはアンテナ状のマイクロ・ウェーブ・エネルギー受信パネルが設置されている。
作戦室
艦橋内部に設けられている作戦室。ここで作戦立案などが行われる。アクシズ軍との初接触時にはアーガマを訪れたハマーン・カーンとの交渉が行われた。
キャプテン・ルーム
艦橋部の中央右舷側に設けられている艦長室。艦長の私室であると同時に密談の場としても用いられた。
居住ブロック
重力ブロック内部にある居住区画。アーガマの居住性の高さを象徴する区画である。各所には飲み物や軽食の自動販売機が置かれている。
食堂
艦の憩いの場となる食堂。かなり広いスペースが確保されており、主に艦長やメカニック以外の将兵の大半がここを利用する。配膳用のカウンターも設けられており、各所には観葉植物などが飾られている。なお、食事はメニューから好きな物を選ぶ事が可能。
調理場
主に食堂に面した場所に設けられている厨房。通常の食事の他にも戦闘配備時やメカニックなど、現場を離れられない将兵のために弁当を作る事も多い。なお、厨房の食材を失敬するために兵員が訪れる事もあった。
士官用個室
乗員用の私室。士官および相当官、士官待遇の軍属、場合によっては下士官にも与えられる部屋で、部屋にもよるが、TVや収納式のベッド、ロッカー、引き出し式デスク、シャワールーム、トイレ等が常設されている。内装はある程度は個人の自由裁量に任されているらしく、カミーユはベッド脇に自作の祭壇を作り、レコアは室内で観葉植物を育てている。
キャビン
複数の二段ベッドが組み込まれている部屋。主にMSパイロット以外の下士官や兵卒などに割り当てられる。
娯楽室 (レクリエーション・ルーム)
床が絨毯張りになっている娯楽室。主に非番の将兵たちが息抜きに利用する。バーカウンターやビリヤード台、チェスボード、アーケードゲーム、ピアノ、ジュークボックス等々、ありとあらゆる物が置かれている。ビデオ類も大型ディスプレイがあるガンルームで視聴する事が可能。
植物室
林や池が造成されている人工林スペース。
洗濯室
クルーの洗濯物を洗う部屋。洗濯乾燥済みの被服は各人に返却される。被服部が管轄しているが、人員不足により他科将兵や軍属、捕虜までがここで働く場合がある。自動洗濯・脱水乾燥機が複数基設置されているが、物によっては手洗いする事もある。また、乾燥機能に問題が発生した際には室内干しをするケースもあった。
モビルスーツデッキ
モビルスーツを収容するハンガーデッキ。上下2層構造を採用し、上部の船外共通デッキと下部の機密作業デッキに分かれており、6機のMSを常時待機させておく事が可能。下部デッキからカタパルトデッキへのMSの移動にはフロア中央のMS用エレベーターが用いられる。デッキ脇にはパイロットや整備員の待機所が設けられており、データ解析用のコンピュータ端末が置かれている他、部屋の窓から作業の様子を伺う事ができる。MSパイロットやメカニックマンが大半の時間を過ごす場所でもあり、特にメカニックマンは食事をここで取る事が多い。
メディカル・ルーム
軍医や医務官が常駐している医務室。クルーの健康管理、簡単な手術・検査などを行う事が可能。

搭乗員編集

艦内クルー 編集

ヘンケン・ベッケナー
初代艦長。ブライトの艦長就任と共に下船し、以降はラーディッシュの指揮を執る。
ブライト・ノア
2代目艦長。当初テンプテーションの艦長を務めていたがアーガマにより救出され、そのままアーガマの2代目艦長となる。グリプス戦役、第一次ネオ・ジオン抗争で艦の指揮を執った。
ブレックス・フォーラ
エゥーゴの指導者。指揮官として乗艦。
ウォン・リー
AE社幹部。エゥーゴとAE社のパイプ役として乗艦。
トーレス
左舷ナビゲーター。通信・索敵も担当。ブリッジクルーのまとめ役。
サエグサ
操舵手兼ナビゲーター。グリプス戦役後、シャングリラでの一件で負傷し下船。
サマーン
右舷担当。ナビゲーター補佐。
シーサー
左舷ナビゲーター。航法、MS発着管制などもこなす。第一次ネオ・ジオン抗争ではサエグサの代わりに操舵も兼任。
キースロン
次席通信士。モビルスーツの整備の手伝いに駆り出される場合もある。
アストナージ・メドッソ / アンナ・ハンナ / トラジャ・トラジャ / マナック
メカニッククルー。アストナージとアンナは後にロンド・ベルにも参加。
ハサン
船医。
シンタ / クム
クワトロが地球から連れてきた子供達。第一次ネオ・ジオン抗争では雑用をこなすなど逞しく成長。

パイロット 編集

グリプス戦役時 編集

クワトロ・バジーナ
MS部隊指揮官。後にエゥーゴ代表も兼任。
アポリー・ベイ / ロベルト
MS部隊員。クワトロの部下。
カミーユ・ビダン
MSパイロット。元グリーン・オアシスの学生。主にエゥーゴのガンダムタイプを運用。
エマ・シーン
MSパイロット。組織の実情を知りエゥーゴに参画した元ティターンズ兵士。
レコア・ロンド
情報収集担当。後にMSパイロットへ転向。
ファ・ユイリィ
パイロット候補生。カミーユの幼馴染であり、レコア離脱後はメタスを任される。
カツ・コバヤシ
パイロット候補生。主にGディフェンサーを担当。
バッチ / ボティ
リック・ディアス隊パイロット。

第一次ネオ・ジオン抗争時 編集

ジュドー・アーシタ
シャングリラ出身の少年。当初は金目当てでアーガマのΖガンダムを売り払おうとしたが、後にパイロットとして徴用される。
ルー・ルカ
エゥーゴの志願兵。シャングリラで艦にコア・ファイターを運び込んだ後、部隊に合流。
エル・ビアンノ
ジュドーの幼馴染。ジュドーに次いでMSパイロットとして活躍。
ビーチャ・オーレグ
ジュドーの幼馴染。モンドと共に一時期ネオ・ジオンに寝返ったが、その後復帰。
モンド・アガケ
ジュドーの幼馴染。メカニック補佐やブリッジクルーも兼任。
イーノ・アッバーブ
ジュドーの幼馴染。ビーチャやモンドらと共にブリッジクルーを兼任する場合もある。
エルピー・プル
元ネオ・ジオンパイロット。地球への大気圏突入後、ガンダムチームの一員に。
カミーユ・ビダン
シャングリラに寄港するまでの間、乗艦。到着後は療養のため下船。
ファ・ユイリィ
シャングリラに寄港するまでの唯一のパイロット。出航後の戦闘中にシャングリラ方向へ漂流し、結果として下船する流れとなる。

その他・一時的に乗艦 編集

ロザミア・バダム (ロザミィ)
オーガスタ研究所所属の強化人間。「カミーユの妹」として記憶操作された後、サイド2モルガルテンにてカミーユに同行する形でアーガマへと潜入。ハサンによる診察を受けた。その後、21バンチにおける戦闘が切欠となり脱走した。
リィナ・アーシタ
ジュドーの妹。ジュドー達と共に乗艦するも、ΖΖガンダム受領後の戦闘でグレミー・トトに攫われる。
キャラ・スーン
エンドラ艦長兼パイロット。ムーン・ムーンでの戦闘で乗機を失い、一時期捕虜となる。その間、洗濯係として働くも、グラナダに寄港した際に脱走。

艦載機編集

グリプス戦役時 編集

第一次ネオ・ジオン抗争時 編集

対決・名場面編集

関連艦編集

ペガサスIII / ニカーヤ
同型艦。何れもブースターを用いて地上から宇宙へと送り出されており、アーガマも同様に宇宙へと上げる計画が立てられていたとされる。
ユーロン
同型艦。
ネェル・アーガマ
後継艦。

商品情報編集

ガンプラ編集

フィギュア 編集

書籍 編集

リンク編集