オリヴァー・マイの技術試験報告書・手記
概要 編集
『機動戦士ガンダム MS IGLOO』において各話のラストでオリヴァー・マイが記入する技術試験報告書および独白。内、独白については小説『機動戦士ガンダム MSイグルー』において彼の手記として扱われている。
内容 編集
機動戦士ガンダム MS IGLOO 一年戦争秘録編集
- 試作艦隊決戦砲・ヨルムンガンド技術試験報告書
ルウムに於ける艦隊決戦に際し、ヨルムンガンドは合計三発を放てり。
内、一撃は、敵マゼラン級を轟沈せしむ。その威力、抜群なり。
しかれども間接射撃指示、未到着ゆえに艦隊決戦の決定打とはなり得ず。
あまつさえ実戦運用せるアレクサンドロ・ヘンメ大尉を失ったことは、
第603技術試験隊にとって、遺憾である。仮に、同時に投入された他の機動兵器と同様の信頼を得ておれば、
結果はおのずと異なった可能性は残される。
宇宙世紀0079年1月17日 オリヴァー・マイ技術中尉
- 試作モビルタンク・ヒルドルブ技術試験報告書
我が第603技術試験隊は、去る5月9日、ヒルドルブの地上試験を実施せり。
しかれども敵コマンドとの遭遇により対モビルスーツ戦闘へと発展せり。この戦闘において試験パイロット、デメジエール・ソンネン少佐は複数のMS-06Jと交戦、
その悉くを撃破し、試験任務を全うす。戦闘は我が試作兵器を損失するも、それ以上の戦果をもって、
過去の不採用評価を払拭せしめたものと信じる。
宇宙世紀0079年5月11日 オリヴァー・マイ技術中尉
- オリヴァー・マイ技術中尉の覚え書き
ゴーストファイター……それは何時の世にも存在し、人知れず消えて行くもの。
宇宙世紀0079年11月12日、僕はこの度、技術中尉としての報告の術を知らない。
はからずも遭遇してしまった、この幻をどう評価すべきなのかを……。
機動戦士ガンダム MS IGLOO 黙示録0079編集
- モビルダイバー技術試験報告書
今回の試験運用において、モビルダイバーおよびそれをコントロールせるゼーゴックは
ジャブローに対し、三度の突入を実施せり。
しかれども転用ないし急造兵器なるがため我603は多くの技術的課題を露呈せり。
それらはひとえに高度な操縦技術を要求されるパイロットの奮闘に一任されたり。その点においてはヴェルナー・ホルバイン少尉は特異な才能を発揮、よく任務を全うせり。
惜しむらくは戦場が宇宙へ移行しつつある状況下にあって、
そも今回の評価試験の意義について御再考を切望する。突入したまま還らぬ少尉のために。
宇宙世紀0079年12月7日 オリヴァー・マイ技術中尉
- オリヴァー・マイ技術中尉記す。
駆逐モビルポッド・オッゴの戦闘記録はただちにア・バオア・クー防衛司令部へと報告された。
その頃、地球連邦軍はソーラレイによる甚大な被害にもかかわらず、星1号作戦の強行を決定していた
- 宇宙世紀0080年1月1日、オリヴァー・マイ技術中尉記す。
この戦いの後、私は技術中尉としての任を解かれた。自分なりにこの独立戦争を駆け抜けてきた。
私が見つけたさまざまな兵器には戦士たちの業が宿っていた。そして過ぎ去った多くの男たちの念は、私の人生の道標となるだろう。
彼らの物語をこれで終わらせはしない。たとえジオンの旗が永久に消え去ったとしても