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[[サイド1]]付近の隕石群の中にあるバーナル球型[[スペースコロニー]]。外界との接触を絶ち、機械文明を否定して自然と共存する事を理想とする「光族」が居住している。
 
[[サイド1]]付近の隕石群の中にあるバーナル球型[[スペースコロニー]]。外界との接触を絶ち、機械文明を否定して自然と共存する事を理想とする「光族」が居住している。
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コロニーの本来の名称は「バーナル1」であり、元々は[[宇宙世紀]]の開闢以前、[[サイド]]建設の前線基地として建造されたものであり、人類が長期の宇宙生活に耐え得るかどうかを実証する実験棟としての側面も持っていた。
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コロニーの本来の名称は「バーナル1」であり、元々は[[宇宙世紀]]の開闢以前、[[サイド]]建設の前線基地として建造された。また、それと同時に人類が長期の宇宙生活に耐え得るかどうかを実証する実験棟としての側面も持っていた。
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サイド建設が軌道に乗り、当初の目的を果たした後は、それ自体がサイド建設のための資材として解体される予定であったが、それを[[カミーグ・リゾート社]]が買い取り、施設そのものを遊園地とするべく改修が加えられた。だが、バーナル型コロニーの放射線対策は十分ではなく、恒久的使用には耐えられないという地球連邦政府の判断により売却は取り消された。アミューズメント施設やホテルなど、膨大なコストを投入したカミーグ社は連邦政府との数年間に渡る法定抗争に突入する。
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サイド建設が軌道に乗り、当初の目的を果たした後は、それ自体がサイド建設のための資材として解体される予定であったが、[[カミーグ・リゾート社]]がコロニーを買い取り、施設そのものを遊園地とするべく改修が加えられた。だが、バーナル型コロニーの放射線対策は十分ではなく、恒久的使用には耐えられない<ref>事実、コロニー内では疾病率が高く、住民の中には生まれつき病を患っている者も多い。</ref>という地球連邦政府の判断により売却は取り消され、アミューズメント施設やホテルの建築<ref>コロニー内に建てられた神殿などはその名残りで、一見石造りのように見えるが実際にはプラスチックで作られた模造品である。</ref>などで膨大なコストを投入したカミーグ社は、連邦政府との数年間に渡る法廷抗争に突入する。
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そんな折、[[ラプラス事件]]によって連邦が強権体質を強めていた頃、容赦のない摘発と弾圧によって反体制派は骨抜きにされ、その一部が自由と非暴力、自然回帰を唱えるカウンターカルチャー(ヒッピー)を唱えるようになっていった。連邦政府との裁判が長期化する中、カミーグ社はこのヒッピーを利用する事を思いつき、リゾート開発が凍結され常駐していた建設作業員達も帰国して無人に等しかったバーナル1の入植権を二束三文で売り払い<ref>彼らは正当に土地を買った入植者であり、これを追い出すには売買契約が無効である事を証明する裁判が必要となる。</ref>、裁判の泥沼化を恐れた連邦政府は多額の賠償金をカミーグ社に支払う事で裁判は幕を閉じた。
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そんな折、[[ラプラス事件]]によって連邦が強権体質を強めていた頃、容赦のない摘発と弾圧によって反体制派は骨抜きにされ、その一部が自由と非暴力、自然回帰を唱えるカウンターカルチャー(ヒッピー)の様相を呈していた。連邦政府との裁判が長期化する中、カミーグ社はこのヒッピーを利用する事を思いつき、リゾート開発が凍結され常駐していた建設作業員達も帰国して無人に等しかったバーナル1の入植権を二束三文で売り払い<ref>彼らは正当に土地を買った入植者であり、これを追い出すには売買契約が無効である事を証明する裁判が必要となる。</ref>、裁判の泥沼化を恐れた連邦政府が多額の賠償金をカミーグ社に支払う事で裁判は幕を閉じた。
    
一方、バーナル1に入植した千人単位のヒッピーらは、自然回帰を唱える理想的な環境を手に入れ、建造途中だったファンタジーランドの中で家や畑を作り、複数のコミューンを統合して自分たちだけの理想郷「ムーン・ムーン」を作り上げていった。
 
一方、バーナル1に入植した千人単位のヒッピーらは、自然回帰を唱える理想的な環境を手に入れ、建造途中だったファンタジーランドの中で家や畑を作り、複数のコミューンを統合して自分たちだけの理想郷「ムーン・ムーン」を作り上げていった。
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コロニー単独で生活の全てを賄う事は出来ず、そのために外に通じる第三者として[[メディシン]]と呼ばれる反社会的勢力の存在があり、カミーグ社にヒッピーという「善意の第三者」を使った土地の不法占拠を提案したのもその一派の存在があったとされ、裁判後はメディシンによってコロニーは無人化され、カミーグ社はムーン・ムーンを連邦に引き渡す予定であった。だが、司法の手が及ばない自分たちだけの土地が手に入った者達は、特定禁輸植物であるハイ・コカイン(ハイコカ)の栽培に利用するようになり、ムーン・ムーンはその見返りとして必要物資をメディシンから得ていた。
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コロニー単独で生活の全てを賄う事は出来ず、そのために外に通じる第三者として[[メディシン]]と呼ばれる反社会的勢力の存在があり、カミーグ社にヒッピーという「善意の第三者」を使った土地の不法占拠を提案したのもその一派の存在があったとされる。裁判後はメディシンによってコロニーは無人化され、カミーグ社はムーン・ムーンを連邦に引き渡す予定であったが、司法の手が及ばない自分たちだけの土地が手に入った者達は、やがて特定禁輸植物であるハイ・コカイン(ハイコカ)の栽培に利用するようになり、ムーン・ムーンはその見返りとして必要物資をメディシンから得ていた。この事実は光族の大半には伏せられており、メディシンとの交易は罪人としてコロニーの地下に幽閉された「アルツトの民」によって行われている。
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ハイコカには[[強化人間]]の開発に必要な向精神性物質「ベタナール」が含まれており、ムーン・ムーンの住人達は発酵し、水源に混ざったハイコカの成分を非常に緩やかにではあるが接種し続け、そんな環境に順応して百年近く世代を重ねてきた結果、生まれつき精神感応力が高められた潜在的[[ニュータイプ]]としての性質が備わっている。[[宇宙世紀]]0091年、[[リュース・クランゲル]]率いる[[ネオ・ジオン]]残党一派はこれに目をつけ、住民を懐柔するべくムーン・ムーンに接近。これに端を発した騒乱で、それまで閉ざされて来たムーン・ムーンの「闇」が住民達の白日に晒される事になった。
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ハイコカには[[強化人間]]の開発に必要な向精神性物質「ベタナール」が含まれており、ムーン・ムーンの住人達は発酵し、水源に混ざったハイコカの成分を非常に緩やかにではあるが接種し続け、そんな環境に順応して百年近く世代を重ねてきた結果、生まれつき精神感応力が高められた潜在的[[ニュータイプ]]としての性質が備わっている。[[宇宙世紀]]0091年、[[リュース・クランゲル]]率いる[[ネオ・ジオン]]残党一派は住民たちの性質に目をつけ、住民を懐柔するべくムーン・ムーンに接近。これに端を発した騒乱で、それまで閉ざされて来たムーン・ムーンの「闇」が住民達の白日に晒される事になった。
    
その後もムーン・ムーンは存続し続け、宇宙世紀0153年には[[ザンスカール戦争]]のどさくさに紛れて地球の土地を入手。自然回帰志向を実現させるが、地球環境が想像以上に過酷であった事から、海底都市「リュグージョ」に引きこもる者が大半を占める事になった。
 
その後もムーン・ムーンは存続し続け、宇宙世紀0153年には[[ザンスカール戦争]]のどさくさに紛れて地球の土地を入手。自然回帰志向を実現させるが、地球環境が想像以上に過酷であった事から、海底都市「リュグージョ」に引きこもる者が大半を占める事になった。
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