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− | == 機動戦士ガンダム00(Mobile Suit Gundam 00) == | + | {{作品概要 |
− | ガンダムシリーズにおけるTVシリーズでは第12作目にあたる。TBS系列の毎日放送(MBS)をキー局として地上波放送。<br />1stシーズンは前作「[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]」と同じ『土6』枠だったが、2ndシーズンはTV局の番組改編にあわせ移動した『日5』枠で放送された。
| + | | 読み = きどうせんしガンダムダブルオー |
| + | | 外国語表記 = Mobile Suit Gundam 00 |
| + | | 原作 = 矢立肇<br/>富野由悠季 |
| + | | 作画 = |
| + | | 挿絵 = |
| + | | 監督 = 水島精二 |
| + | | シリーズ構成 = 黒田洋介 |
| + | | 脚本 = |
| + | | キャラクターデザイン = 高河ゆん<br/>千葉道徳 |
| + | | メカニックデザイン = 海老川兼武<br/>柳瀬敬之<br/>鷲尾直広<br/>寺岡賢司<br/>福地仁<br/>中谷誠一<br/>大河原邦男 |
| + | | 美術 = |
| + | | 音楽 = 川井憲次 |
| + | | 音響 = 三間雅文 (監督) |
| + | | 制作 = 毎日放送<br/>サンライズ |
| + | | 企画 = サンライズ |
| + | | プロデューサー = 丸山博雄 (毎日放送)<br/>池谷浩臣 (サンライズ)<br/>佐々木新 (サンライズ) |
| + | | 放送局 = MBS・TBS系列 |
| + | | 配給元 = |
| + | | 発売元 = |
| + | | 掲載誌 = |
| + | | 出版社 = |
| + | | レーベル = |
| + | | 配信元 = |
| + | | 放送期間 = |
| + | ;【ファーストシーズン】 |
| + | :2007年10月6日~2008年3月29日 |
| + | ;【セカンドシーズン】 |
| + | :2008年10月5日~2009年3月29日 |
| + | | 公開日 = |
| + | | 発売日 = |
| + | | 発表期間 = |
| + | | 話数 = |
| + | ;【ファーストシーズン】 |
| + | :全25話 |
| + | ;【セカンドシーズン】 |
| + | :全25話 |
| + | | 巻数 = |
| + | | 次作 = |
| + | }}<!-- 必要に応じて追加をお願いします。 --> |
| | | |
− | 2007年10月6日から2008年3月29日「ファーストシーズン」(全25話)<br />2008年10月5日から2009年3月28日「セカンドシーズン」(全25話)<br />2010年9月18日にシリーズ完結編である[[劇場版 機動戦士ガンダム00|劇場版]]が公開。
| + | == 概要 == |
| + | ガンダムシリーズにおけるTVシリーズで第12作目にあたる作品。TBS系列の毎日放送(MBS)をキー局として地上波放送された。1stシーズンは前作『[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]』と同じ「土6」枠だったが、2ndシーズンはTV局の番組改編にあわせ移動した「日5」枠で放送された。 |
| + | *2007年10月6日から2008年3月29日「1stシーズン」(全25話) |
| + | *2008年10月5日から2009年3月28日「2ndシーズン」(全25話) |
| + | *2010年9月18日にシリーズ完結編である[[劇場版 機動戦士ガンダム00|劇場版]]が公開 |
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− | 1stシーズンと2ndシーズンでは主要登場人物等の変更はないが、物語は4年の空白があるので、あくまで別物語扱いを受けている。キャッチフレーズは<br />1st⇒「'''ガンダムによる全戦争行為への武力介入を開始する'''」<br />2nd⇒「'''その再生を破壊する'''」 | + | 1stシーズンと2ndシーズンでは主要登場人物等の変更はないが、物語は4年の空白があるので、あくまで別物語扱いを受けている。キャッチフレーズは |
| + | *1st:「'''ガンダムによる全戦争行為への武力介入を開始する'''」 |
| + | *2nd:「'''その再生を破壊する'''」 |
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| ガンダムシリーズ初の地上波デジタル放送対応作品で、アスペクト比も従来の4:3から16:9になっている。また、一つの作品を2期に分割して制作・放送する形態を初めて採った作品でもある(続編の制作は珍しくないが、最初から分割することが明言されているのは本作が初)。 | | ガンダムシリーズ初の地上波デジタル放送対応作品で、アスペクト比も従来の4:3から16:9になっている。また、一つの作品を2期に分割して制作・放送する形態を初めて採った作品でもある(続編の制作は珍しくないが、最初から分割することが明言されているのは本作が初)。 |
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| 月刊誌や模型雑誌などで複数の[[機動戦士ガンダム00外伝|公式外伝作品]]が展開されているのも特徴。 | | 月刊誌や模型雑誌などで複数の[[機動戦士ガンダム00外伝|公式外伝作品]]が展開されているのも特徴。 |
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− | 一方で、TVシリーズでも語り切れていない設定が多々存在し、小説版等を読まないと理解し難い部分も多い(刹那がマリナに拘る理由やライルとアニューが惹かれ合った理由等。)。ただし、具体的な解釈はここでは割愛するが、それぞれ「小説版の言及を重視すると意味合いがまた変わる」「(後者は)TVシリーズを見てれば分かる範疇」といった意見も多い。<br />また、製作途中で変更された初期設定や話の筋から外れない範疇で小説版独自に追加した設定も多く、完全に合致した設定補完用資料という訳でもない。
| + | 一方で、TVシリーズでも語り切れていない設定が多々存在し、小説版等を読まないと理解し難い部分も多い(刹那がマリナに拘る理由やライルとアニューが惹かれ合った理由、グラハムの「上官殺し」等)。ただし、具体的な解釈はここでは割愛するが、それぞれ「小説版の言及を重視すると意味合いがまた変わる」「(後者は)TVシリーズを見てれば分かる範疇」といった意見も多い。また、製作途中で変更された初期設定や話の筋から外れない範疇で小説版独自に追加した設定も多く、完全に合致した設定補完用資料という訳でもない(例えば、1stシーズン序盤の主人公達は「緊急時以外殺さない(=交戦意欲のある敵のみを殺傷の対象とする)」というスタンスを完全な不殺主義として小説では扱う等)。 |
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− | | + | 「SEED」シリーズと同様、スペシャルエディション(SE)が発売されている。本作のSEは戦闘シーンの新規作画等本編で表現仕切れなかった部分の補完に力が入れられており、好評である。しかし、第1巻は1stシーズン25話を90分に収める、第2巻は2ndシーズンの第1~13話、第3巻は2ndシーズンの第15~25話に短縮するなど予定時間的制約が厳しく、新規に追加されたカットも多数あるものの、大幅に削減された部分やストーリー、演出の改変された部分は非常に多い。 |
− | 「SEED」シリーズと同様、スペシャルエディション(SE)が発売されている。本作のSEは戦闘シーンの新規作画等本編で表現仕切れなかった部分の補完に力が入れられており、好評である。しかし、第1巻は1stシーズン25話を90分に収める、第2巻は2ndシーズンの第1~13話、第3巻は2ndシーズンの第15~25話に短縮するなど予定時間的制約が厳しく、削減された部分も多い。
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| === 話題・評価 === | | === 話題・評価 === |
− | 制作に当たって水島監督は過去のシリーズを見て予習しようとしたが、「『ガンダムシリーズ』という先入観を持たないように」と止められたという。<br />また、各勢力ごとに担当メカデザイナーを変えたり、主要スタッフ間の情報交換を密にして出来る限り機体のギミックを本編に生かす等、作画との連携を重視した制作指揮を執ったとされる。 | + | 制作に当たって水島監督は過去のシリーズを見て予習しようとしたが、「『ガンダムシリーズ』という先入観を持たないように」と止められたという。 |
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− | 1stシーズンでは様々なサブキャラの掘り下げや、若干回りくどいとも取れる政治面の描写が多かった。しかし2ndシーズンではそういった描写は減り(無いわけではない)解りやすい対立の構図と派手な戦闘を重視している。<br />これは「主な視聴者である小中学生層には難解な描写が多く、受けが悪い」という'''上からの圧力があったため2ndシーズンまでの半年の間に方針転換があった'''とする説がある。勿論明確な発表は無いが、ムック本のスタッフインタビューなどでそれを仄めかす発言がある。<br />とはいえ、「物語のプロット等は大体当初の予定通り」ともインタビューで述べられており、変更したのは主に演出法等のこと。
| + | また、各勢力ごとに担当メカデザイナーを変えたり、主要スタッフ間の情報交換を密にして出来る限り機体のギミックを本編に生かす等、作画との連携を重視した制作指揮を執ったとされる。 |
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| + | 1stシーズンでは様々なサブキャラの掘り下げや、若干回りくどいとも取れる政治面の描写が多かった。しかし2ndシーズンではそういった描写は減り(無いわけではない)解りやすい対立の構図と派手な戦闘を重視している。これは「主な視聴者である小中学生層には難解な描写が多く、受けが悪い」という'''上からの圧力があったため2ndシーズンまでの半年の間に方針転換があった'''とする説がある。勿論明確な発表は無いが、ムック本のスタッフインタビューなどでそれを仄めかす発言がある。とはいえ、「物語のプロット等は大体当初の予定通り」ともインタビューで述べられており、変更したのは主に演出法等のこと。 |
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− | また、脚本担当の黒田氏は、二期分割制作が決まった時に激しく抗議したとされる。これは本人が「絶対に制作に悪影響が出る」と感じたからであるが、連続と分割で比べることが出来ない以上総合的に良し悪しを判断することは困難である。しかし分割したことで新主役機[[ダブルオーガンダム]]の登場が5話程度早まるなど、作劇上の影響は少なからずあったと発言している。また52話から25話×2(+特番1)になったことによる圧縮も影響があったと思われる。 | + | また、脚本担当の黒田氏は、二期分割制作が決まった時に激しく抗議したとされる。これは本人が「絶対に制作に悪影響が出る」と感じたからであるが、連続と分割で比べることが出来ない以上総合的に良し悪しを判断することは困難である。しかし分割したことで新主役機[[ダブルオーガンダム]]の登場が5話程度早まるなど、作劇上の影響は少なからずあったと発言している。また52話から25話×2(+特番1)になったことによる圧縮も影響があったと思われる。 |
| | | |
− | 物語として一応の決着をつけたものの劇場版へ続くことになった事も含め、癖の強い展開が批判されることも少なくはない。<br />しかし当初の予定と大幅にずれることなく物語を書ききり、使いまわしも殆ど無く高レベルで安定した作画など、'''『一つの作品を無理なく仕上げる』こと自体'''が評価される傾向にあり、ある意味では業界に対する皮肉と言えるだろう。
| + | 物語として一応の決着をつけたものの劇場版へ続くことになった事も含め、癖の強い展開が批判されることも少なくはない。しかし当初の予定と大幅にずれることなく物語を書ききり、使いまわしも殆ど無く高レベルで安定した作画など、'''「一つの作品を無理なく仕上げる」こと自体'''が評価される傾向にあり、ある意味では業界に対する皮肉と言えるだろう。 |
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− | 余談だが本作は1話当たり1,700万円程度(二期は2,200万とも)の予算で制作された。これはTVシリーズ前作の「SEED DESTINY」の半分程度である。<br />スケジュールに余裕を持って作ることが作品のクオリティに影響を与えることを明確に示していると言える。 | + | 余談だが本作は1話当たり1,700万円程度(2期は2,200万とも)の予算で制作された。これはTVシリーズ前作の『SEED DESTINY』の半分程度である。スケジュールに余裕を持って作ることが作品のクオリティに影響を与えることを明確に示していると言える。 |
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| === 玩具展開 === | | === 玩具展開 === |
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| [[ジンクス]]はアナザー系量産機で初のMGキット化を果たした。また雑誌の企画で[[ザンライザー|強化パーツ]]を付録につけるなど、新たな試みもされた。他にも『ROBOT魂』や『METAL BUILD』など完成品でもリリースされている。 | | [[ジンクス]]はアナザー系量産機で初のMGキット化を果たした。また雑誌の企画で[[ザンライザー|強化パーツ]]を付録につけるなど、新たな試みもされた。他にも『ROBOT魂』や『METAL BUILD』など完成品でもリリースされている。 |
| + | |
| + | == ストーリー == |
| + | 西暦2307年。 |
| + | |
| + | 人類は枯渇した化石燃料に代わるエネルギーとして太陽光発電システムを開発。地球上に3本の巨大な軌道エレベーターを建設し、膨大な量のエネルギーを手に入れるまでに発展した。 |
| + | |
| + | 世界は3つの超大国群「ユニオン」「人類革新連盟」「AEU」に分かれそれぞれが軌道エレベーターを所有。大国同士が己の威信と繁栄のためのゼロサム・ゲームを続ける一方、発展途上国は軌道エレベーターの恩恵を受ける事ができず貧困に喘ぎ、紛争も頻発。世界と人類は未だ1つになれずにいた。 |
| + | |
| + | しかし、そんな世界に一つの転機が訪れる。「武力による戦争の根絶」を掲げ、世界に対し突如として宣戦を布告した私設武装組織「ソレスタルビーイング」。彼らは最新鋭モビルスーツ「ガンダム」を所有しており、それを駆るパイロット「ガンダムマイスター」と共に世界各国の全戦争行為に対し武力介入を開始する。 |
| + | |
| + | 果たして彼らの戦いの先に世界の変革は起こりえるのか――。 |
| | | |
| == 登場人物 == | | == 登場人物 == |
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| :プトレマイオスの戦況オペレーターの一人。 | | :プトレマイオスの戦況オペレーターの一人。 |
| ;[[フェルト・グレイス]] | | ;[[フェルト・グレイス]] |
− | :プトレマイオスの戦況オペレーターの一人。刹那達の先代のガンダムマイスターで、「ガンダム00P」に登場したルイードとマレーネの娘。 | + | :プトレマイオスの戦況オペレーターの一人。刹那達の先代のガンダムマイスターで、『ガンダム00P』に登場したルイードとマレーネの娘。 |
| ;[[リヒテンダール・ツエーリ]] | | ;[[リヒテンダール・ツエーリ]] |
| :プトレマイオスの操舵士。 | | :プトレマイオスの操舵士。 |
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| === [[ユニオン]] === | | === [[ユニオン]] === |
− | ;[[グラハム・エーカー]]/[[ミスター・ブシドー]](仮面の男) | + | ;[[グラハム・エーカー]] / [[ミスター・ブシドー]](仮面の男) |
| :ユニオンのトップガンであり、[[MSWAD]]に所属。階級は中尉。ガンダムの圧倒的性能に大きな衝撃を受け、[[対ガンダム調査隊]](後の[[オーバーフラッグス]])に転属する。2ndシーズンではアロウズのモビルスーツパイロットである和様の仮面と服装を身にまとった謎の男「ミスター・ブシドー」として登場。名前はその姿から付いた渾名。上層部から独自行動の許可を得ている「ライセンサー」である(本人曰く「ワンマンアーミー」)。 | | :ユニオンのトップガンであり、[[MSWAD]]に所属。階級は中尉。ガンダムの圧倒的性能に大きな衝撃を受け、[[対ガンダム調査隊]](後の[[オーバーフラッグス]])に転属する。2ndシーズンではアロウズのモビルスーツパイロットである和様の仮面と服装を身にまとった謎の男「ミスター・ブシドー」として登場。名前はその姿から付いた渾名。上層部から独自行動の許可を得ている「ライセンサー」である(本人曰く「ワンマンアーミー」)。 |
| ;[[ビリー・カタギリ]] | | ;[[ビリー・カタギリ]] |
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| :アロウズの実行部隊の総指揮官。階級は准将。アロウズの残虐非道な行為を自ら行っており、その行為には軽蔑ともとれる悪意を感じさせる。 | | :アロウズの実行部隊の総指揮官。階級は准将。アロウズの残虐非道な行為を自ら行っており、その行為には軽蔑ともとれる悪意を感じさせる。 |
| ;[[アーバ・リント]] | | ;[[アーバ・リント]] |
− | :アロウズの実行部隊の指揮官。階級は少佐。相手を見下し、己の戦術には自身を持っており、多数による包囲殲滅作戦を得意とする。 | + | :アロウズの実行部隊の指揮官。階級は少佐。相手を見下し、己の戦術には自信を持っており、多数による包囲殲滅作戦を得意とする。 |
| ;[[バラック・ジニン]] | | ;[[バラック・ジニン]] |
| :アロウズのモビルスーツ部隊隊長で、部下にルイスとアンドレイがいる。階級は大尉。過去に妻を失っており、性格も明朗ではあった。その妻がカタロンのテロで亡くしたのをきっかけに、アロウズに志願する。アロウズの残虐非道な行いは自覚していたが、オートマトンの投入を冷徹に行うなど、彼がいかに妻を愛していたかは部下のルイスの心も揺れ動かした。アヘッドのパイロットとして何度もソレスタルビーイングと戦うが、ダブルオーライザーとの戦闘で戦死。 | | :アロウズのモビルスーツ部隊隊長で、部下にルイスとアンドレイがいる。階級は大尉。過去に妻を失っており、性格も明朗ではあった。その妻がカタロンのテロで亡くしたのをきっかけに、アロウズに志願する。アロウズの残虐非道な行いは自覚していたが、オートマトンの投入を冷徹に行うなど、彼がいかに妻を愛していたかは部下のルイスの心も揺れ動かした。アヘッドのパイロットとして何度もソレスタルビーイングと戦うが、ダブルオーライザーとの戦闘で戦死。 |
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| === ソレスタルビーイング === | | === ソレスタルビーイング === |
− | | + | '''1stシーズン''' |
− | ==== 1stシーズン ====
| |
| ;[[ガンダムエクシア]] | | ;[[ガンダムエクシア]] |
| :[[刹那・F・セイエイ]]が搭乗する第3世代型のガンダム。格闘戦を主にしたMS。 | | :[[刹那・F・セイエイ]]が搭乗する第3世代型のガンダム。格闘戦を主にしたMS。 |
| ;[[ガンダムデュナメス]] | | ;[[ガンダムデュナメス]] |
− | :[[ロックオン・ストラトス(初代)]]が搭乗する第3世代型のガンダム。長距離狙撃を主にするMS。 | + | :[[ロックオン・ストラトス|ロックオン・ストラトス(初代)]]が搭乗する第3世代型のガンダム。長距離狙撃を主にするMS。 |
| ;[[ガンダムキュリオス]] | | ;[[ガンダムキュリオス]] |
| :[[アレルヤ・ハプティズム]]が搭乗する第3世代型のガンダム。可変機能を有するMS。 | | :[[アレルヤ・ハプティズム]]が搭乗する第3世代型のガンダム。可変機能を有するMS。 |
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276行目: |
| :ソレスタルビーイングの実行部隊として機能する母艦。クルーから「トレミー」の愛称で親しまれている。 | | :ソレスタルビーイングの実行部隊として機能する母艦。クルーから「トレミー」の愛称で親しまれている。 |
| | | |
− | ===== チームトリニティ =====
| + | '''2ndシーズン''' |
− | 彼らが使う「ガンダム」は基本構造が同じであり、機体ごとに装飾や武装が一部異なる。「[[GNドライヴ[Τ]]]」と呼ばれるGNドライヴの劣化版を動力とする。
| |
− | ;[[ガンダムスローネアイン]]
| |
− | :スローネシリーズの1号機。[[ヨハン・トリニティ]]が搭乗。ビーム砲を主兵装とする。
| |
− | ;[[ガンダムスローネツヴァイ]]
| |
− | :スローネシリーズの2号機。[[ミハエル・トリニティ]]が搭乗するが、後に[[アリー・アル・サーシェス]]が搭乗。実体剣と誘導兵器を主兵装とする。
| |
− | ;[[ガンダムスローネドライ]]
| |
− | :スローネシリーズの3号機。[[ネーナ・トリニティ]]が搭乗。主に支援やレーダー等を撹乱する。
| |
− | | |
− | ==== 2ndシーズン ====
| |
| ;[[ダブルオーガンダム]] | | ;[[ダブルオーガンダム]] |
| :第4世代に属する新型ガンダム。パイロットは[[刹那・F・セイエイ]]。「ツインドライヴシステム」と呼ばれる[[GNドライヴ]]を二基搭載したMS。 | | :第4世代に属する新型ガンダム。パイロットは[[刹那・F・セイエイ]]。「ツインドライヴシステム」と呼ばれる[[GNドライヴ]]を二基搭載したMS。 |
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311行目: |
| ;[[リィアン]] | | ;[[リィアン]] |
| :王商会の手で製造された機体。スローネドライをコアユニットとしており、偵察用として運用されている。 | | :王商会の手で製造された機体。スローネドライをコアユニットとしており、偵察用として運用されている。 |
| + | |
| + | ==== チームトリニティ ==== |
| + | 彼らが使う「ガンダム」は基本構造が同じであり、機体ごとに装飾や武装が一部異なる。「[[GNドライヴ[Τ]]]」と呼ばれるGNドライヴの劣化版を動力とする。 |
| + | ;[[ガンダムスローネアイン]] |
| + | :スローネシリーズの1号機。[[ヨハン・トリニティ]]が搭乗。ビーム砲を主兵装とする。 |
| + | ;[[ガンダムスローネツヴァイ]] |
| + | :スローネシリーズの2号機。[[ミハエル・トリニティ]]が搭乗するが、後に[[アリー・アル・サーシェス]]が搭乗。実体剣と誘導兵器を主兵装とする。 |
| + | ;[[ガンダムスローネドライ]] |
| + | :スローネシリーズの3号機。[[ネーナ・トリニティ]]が搭乗。主に支援やレーダー等を撹乱する。 |
| | | |
| === ユニオン === | | === ユニオン === |
| ユニオンが使用するモビルスーツは「フラッグ」と呼ばれる可変機。スマートな骨組みされた構造を持ち、空中戦を得意とする。 | | ユニオンが使用するモビルスーツは「フラッグ」と呼ばれる可変機。スマートな骨組みされた構造を持ち、空中戦を得意とする。 |
| ;[[ユニオンリアルド]] | | ;[[ユニオンリアルド]] |
− | :フラッグの前世代機。他にも[[ユニオンリアルド (タリビア軍仕様)|同盟国カラー]]も存在する。 | + | :フラッグの前世代機。他にも[[ユニオンリアルド (タリビア軍カラー)|同盟国カラー]]も存在する。 |
− | ;[[リアルドホバータンク]] | + | ;[[ユニオンリアルドホバータンク]] |
| :リアルドのタンク仕様。 | | :リアルドのタンク仕様。 |
| ;[[ユニオンフラッグ]] | | ;[[ユニオンフラッグ]] |
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| ;[[アンフ]] | | ;[[アンフ]] |
| :人革連の旧式機・[[ファントン]]の輸出仕様。各地で用いられている機体で、化石燃料による燃焼エンジン式。 | | :人革連の旧式機・[[ファントン]]の輸出仕様。各地で用いられている機体で、化石燃料による燃焼エンジン式。 |
− | ;[[AEUヘリオン宇宙型 テロリスト仕様]] | + | ;[[AEUヘリオン宇宙型 (テロリスト仕様)]] |
− | :ヘリオン宇宙型のテロリスト仕様。 | + | :ヘリオン宇宙型のテロリスト仕様。後にカタロンでも運用された。 |
| ;[[ユニオンリアルド宇宙型 (カタロン仕様)]] | | ;[[ユニオンリアルド宇宙型 (カタロン仕様)]] |
| :リアルド宇宙型のカタロン仕様。 | | :リアルド宇宙型のカタロン仕様。 |
| ;[[AEUイナクト宇宙型]] | | ;[[AEUイナクト宇宙型]] |
| :イナクトの宇宙型。劇中ではカタロンカラーの機体が登場している。 | | :イナクトの宇宙型。劇中ではカタロンカラーの機体が登場している。 |
− | ;[[AEUイナクトスイール王宮警護型]] | + | ;[[AEUイナクト スイール王宮警護型]] |
| :スイールに配備されているイナクト。 | | :スイールに配備されているイナクト。 |
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| == 用語 == | | == 用語 == |
| ;[[GNドライヴ]] | | ;[[GNドライヴ]] |
− | :別名「[[太陽炉]]」。半永久的に活動可能とする動力源。 | + | :別名「[[太陽炉]]」。半永久的に活動可能とする動力源。製造には非常な技術的困難が伴い、少数しか存在しない。擬似太陽炉が搭乗して以降は「オリジナル」とも呼ばれる。 |
| ;[[GNドライヴ[Τ]]] | | ;[[GNドライヴ[Τ]]] |
− | :別名「[[擬似太陽炉]]」、「擬似GNドライヴ」。出力はGNドライヴと同等だが、活動時間に限りがある。 | + | :別名「[[擬似太陽炉]]」、「擬似GNドライヴ」。出力はGNドライヴと同等で、地球圏での大量生産が可能だが、活動時間に限りがある有限の機関。 |
| ;[[トランザムシステム]](TRANS-AM) | | ;[[トランザムシステム]](TRANS-AM) |
| :一定時間、通常のスペックを約3倍に引き上げるシステム。 | | :一定時間、通常のスペックを約3倍に引き上げるシステム。 |
| ;[[Eカーボン]] | | ;[[Eカーボン]] |
− | :現状の西暦世界では最新の素材。主にモビルスーツの装甲に用いられる。 | + | :現状の西暦世界では最新の素材だが、十分に普及している。主にモビルスーツの装甲に用いられる。ソレスタルビーイングでも使用されている。 |
| ;再生治療 | | ;再生治療 |
| :欠落した肉体を再生する技術。様々な箇所を再生できる。西暦世界ではポピュラーな技術である。専用のタンクベットを必要としている。 | | :欠落した肉体を再生する技術。様々な箇所を再生できる。西暦世界ではポピュラーな技術である。専用のタンクベットを必要としている。 |
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| :ユニオン、AEU、人類革新連盟により建設された地球と宇宙を結ぶ交通網。AEUが建設した軌道エレベーターは反乱した地球連邦兵に占拠されたのを、地球連邦(アロウズ)の手により倒壊した。 | | :ユニオン、AEU、人類革新連盟により建設された地球と宇宙を結ぶ交通網。AEUが建設した軌道エレベーターは反乱した地球連邦兵に占拠されたのを、地球連邦(アロウズ)の手により倒壊した。 |
| | | |
− | == メモ == | + | == 楽曲 == |
| + | === オープニングテーマ === |
| + | ;「DAYBREAK’S BELL」(第1期:第1話~第13話、第1期&第2期第25話エンディングテーマ) |
| + | :歌:L'Arc〜en〜Ciel |
| + | ;「Ash Like Snow」(第1期:第14話~第25話) |
| + | :歌:the brilliant green |
| + | ;「儚くも永久のカナシ」(第2期:第1話エンディングテーマ、第2話~第13話) |
| + | :歌:UVERworld |
| + | ;「泪のムコウ」(第2期:第14話~第25話) |
| + | :歌:ステレオポニー |
| + | |
| + | === エンディングテーマ === |
| + | ;「罠」(第1期:第1話~第13話) |
| + | :歌:THE BACK HORN |
| + | ;「フレンズ」(第1期:第14話~第24話) |
| + | :歌:ステファニー |
| + | ;「Prototype」(第2期:第2話~第13話) |
| + | :歌:石川智晶 |
| + | ;「trust you」(第2期:第15話~第24話) |
| + | :歌:伊藤由奈 |
| + | |
| + | === 挿入歌 === |
| + | ;「LOVE TODAY」(第1期:第19話、第24話) |
| + | :作詞:菜穂 / 作曲:菜穂、佑次 / 編曲・歌:Taja |
| + | ;「Unlimited Sky」(第2期:第7話、第18話、第22話、第25話) |
| + | :作詞・歌:Tommy heavenly6 / 作曲・編曲:Chiffon Brownie |
| + | ;「TOMORROW」(第2期:第14話エンディングテーマ) |
| + | :作詞:黒田洋介、ああ / 作曲:浅見昂生、川井憲次 / 編曲:西田マサラ / 歌:マリナ・イスマイールと子ども達 |
| + | |
| + | == 各話リスト == |
| + | === ファーストシーズン === |
| + | {| class="wikitable" |
| + | |- |
| + | ! 話数 !! サブタイトル !! 備考 |
| + | |- |
| + | | 第01話 || ソレスタルビーイング || |
| + | |- |
| + | | 第02話 || ガンダムマイスター || |
| + | |- |
| + | | 第03話 || 変わる世界 || |
| + | |- |
| + | | 第04話 || 対外折衝」 || |
| + | |- |
| + | | 第05話 || 限界離脱領域 || |
| + | |- |
| + | | 第06話 || セブンソード || |
| + | |- |
| + | | 第07話 || 報われぬ魂 || |
| + | |- |
| + | | 第08話 || 無差別報復 || |
| + | |- |
| + | | 第09話 || 大国の威信 || |
| + | |- |
| + | | 第10話 || ガンダム鹵獲作戦 || |
| + | |- |
| + | | 第11話 || アレルヤ || |
| + | |- |
| + | | 第12話 || 教義の果てに || |
| + | |- |
| + | | 第13話 || 聖者の帰還 || |
| + | |- |
| + | | 第14話 || 決意の朝 || |
| + | |- |
| + | | 第15話 || 折れた翼 || |
| + | |- |
| + | | 第16話 || トリニティ || |
| + | |- |
| + | | 第17話 || スローネ強襲 || |
| + | |- |
| + | | 第18話 || 悪意の矛先 || |
| + | |- |
| + | | 第19話 || 絆 || |
| + | |- |
| + | | 第20話 || 変革の刃 || |
| + | |- |
| + | | 第21話 || 滅びの道 || |
| + | |- |
| + | | 第22話 || トランザム || |
| + | |- |
| + | | 第23話 || 世界を止めて || |
| + | |- |
| + | | 第24話 || 終わりなき詩 || |
| + | |- |
| + | | 第25話 || 刹那 || |
| + | |} |
| + | |
| + | === セカンドシーズン === |
| + | {| class="wikitable" |
| + | |- |
| + | ! 話数 !! サブタイトル !! 備考 |
| + | |- |
| + | | 第01話 || 天使再臨 || |
| + | |- |
| + | | 第02話 || ツインドライヴ || |
| + | |- |
| + | | 第03話 || アレルヤ奪還作戦 || |
| + | |- |
| + | | 第04話 || 戦う理由 || |
| + | |- |
| + | | 第05話 || 故国燃ゆ || |
| + | |- |
| + | | 第06話 || 傷痕 || |
| + | |- |
| + | | 第07話 || 再会と離別と || |
| + | |- |
| + | | 第08話 || 無垢なる歪み || |
| + | |- |
| + | | 第09話 || 拭えぬ過去 || |
| + | |- |
| + | | 第10話 || 天の光 || |
| + | |- |
| + | | 第11話 || ダブルオーの声 || |
| + | |- |
| + | | 第12話 || <ruby>宇宙<rt>そら</rt></ruby>で待ってる || |
| + | |- |
| + | | 第13話 || メメントモリ攻略戦 || |
| + | |- |
| + | | 第14話 || 歌が聴こえる || |
| + | |- |
| + | | 第15話 || 反抗の凱歌 || |
| + | |- |
| + | | 第16話 || 悲劇への序章 || |
| + | |- |
| + | | 第17話 || 散りゆく光の中で || |
| + | |- |
| + | | 第18話 || 交錯する想い || |
| + | |- |
| + | | 第19話 || イノベイターの影 || |
| + | |- |
| + | | 第20話 || アニュー・リターン || |
| + | |- |
| + | | 第21話 || 革新の扉 || |
| + | |- |
| + | | 第22話 || 未来のために || |
| + | |- |
| + | | 第23話 || 命の華 || |
| + | |- |
| + | | 第24話 || BEYOND || |
| + | |- |
| + | | 第25話 || 再生 || |
| + | |} |
| + | |
| + | == 関連作品 == |
| + | ;[[劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-]] |
| + | :2ndシーズンの続編である劇場作品。太陽系外から突如として出現した謎の金属生命体「[[ELS]]」との対話を試みるべく、人類の存亡をかけたラストミッションを実行するソレスタルビーイングの活躍が描かれる。 |
| + | ;[[舞台 機動戦士ガンダム00 破壊による再生 Re:Build]] |
| + | :1stシーズンの舞台版。TV版とはまた違ったストーリーが展開される他、新機体「[[ガンダムスローネフィーア]]」が登場する。 |
| + | ;[[ガンダム00 Festival 10 “Re:vision”]] |
| + | :『00』放送開始10周年を記念して開催されたリーディングライブイベント。劇場版の後日談にあたる作品で、新たなガンダムマイスターとガンダムが登場する。 |
| + | ;[[機動戦士ガンダム00外伝]] |
| + | :;[[機動戦士ガンダム00P]] |
| + | :;[[機動戦士ガンダム00P SPECIAL EDITION]] |
| + | :;[[機動戦士ガンダム00F]] |
| + | :;[[機動戦士ガンダム00I]] |
| + | :;[[機動戦士ガンダム00I 2314]] |
| + | :;[[機動戦士ガンダム00N]] |
| + | :外伝作品群。00本編の15年前を舞台とする『P』を始めとして、サポート組織「[[フェレシュテ]]」を中心とした『F』、2ndシーズンと同時期の『I』など、00本編のミッシングリンクや裏側の出来事などの作品で構成されている。 |
| + | ;[[機動戦士ガンダム00V]] / [[機動戦士ガンダム00V戦記]] |
| + | :『00』における『[[MSV]]』作品。後者は前者の登場機体を主役とした戦記物となっている。 |
| + | ;[[G-ROOMS]] |
| + | :『00』の製作に関わったスタッフ達による対談企画。 |
| | | |
| + | == 余談 == |
| === 世界観設定に関して === | | === 世界観設定に関して === |
| 一見、平成ガンダムに見られる平凡な独自世界観を有しているように見えるが、昔を知る者の観点から見ると何点か過去シリーズで問題になった点に対しての独自のアプローチが採用されていることが分かる。刹那が「初代ガンダムに感銘を受けたガンダムを神格化しているファン」の体現であったようにこの作品の制作者が過去のガンダム事情についても詳しいことが垣間見える。 | | 一見、平成ガンダムに見られる平凡な独自世界観を有しているように見えるが、昔を知る者の観点から見ると何点か過去シリーズで問題になった点に対しての独自のアプローチが採用されていることが分かる。刹那が「初代ガンダムに感銘を受けたガンダムを神格化しているファン」の体現であったようにこの作品の制作者が過去のガンダム事情についても詳しいことが垣間見える。 |
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− | ==== GN粒子による武装 ====
| + | ;GN粒子による武装 |
− | GN粒子は、基本的には、[[宇宙世紀]]の[[ミノフスキー粒子]]の性質と同等であるが、それ自体が物理的な力場を持つ事が大きな特徴である。このため、本作のビーム兵器はビームでありながら、実弾の様な衝撃を伴う兵器として描写されている。これは「ビームサーベルと実体剣が切り結べるのはおかしい」という点に対してのアプローチの副産物であり、これによって問題の無い切り結びが実現している。つまり、この世界のビームサーベルは「刃こぼれしない高熱の実体剣」である。また、実体剣にはGN粒子によるバリアに対して効果的といった設定もあり、ビームと実弾が併用される理由付けになっている。<br />とはいえ、実体剣でビームサーベルと切り結べるのはあくまでもGNソードのような「刀身にGN粒子を定着させた物」のみであり(これが耐ビームコーティングの役割を果たしている)、そうでない通常の実体剣では溶断されてしまう可能性が高い。 | + | :GN粒子は、基本的には、[[宇宙世紀]]の[[ミノフスキー粒子]]の性質と同等であるが、それ自体が物理的な力場を持つ事が大きな特徴である。このため、本作のビーム兵器はビームでありながら、実弾の様な衝撃を伴う兵器として描写されている。これは「ビームサーベルと実体剣が切り結べるのはおかしい」という点に対してのアプローチの副産物であり、これによって問題の無い切り結びが実現している。つまり、この世界のビームサーベルは「刃こぼれしない高熱の実体剣」である。また、実体剣にはGN粒子によるバリアに対して効果的といった設定もあり、ビームと実弾が併用される理由付けになっている。<br />とはいえ、実体剣でビームサーベルと切り結べるのはあくまでもGNソードのような「刀身にGN粒子を定着させた物」のみであり(これが耐ビームコーティングの役割を果たしている)、そうでない通常の実体剣では溶断されてしまう可能性が高い。 |
− | | + | ;GNドライヴによる浮遊 |
− | ==== GNドライヴによる浮遊 ====
| + | :今までのガンダムは陸海宇全てで戦える驚異的な汎用兵器として描かれてきたが、リアル思考の兵器としては、「アポジモーター・ブースター等が存在するのに水中に入れる」時点でスーパーロボットと大差ない設定であり、密かな問題となっていた。これに対するアプローチがこの「浮遊」であり、本作のガンダムはGNドライヴによって推力を得ているため、浸水の問題があるブースター関連の機器が装備されていない。<br />また、[[機動戦士ガンダム|初代ガンダム]]放送時に問題となった点として「ホワイトベース大気圏飛行問題」があり、200mもの戦艦が重力圏で浮遊するのは無茶だと言われ、ガンダムはSFモドキの烙印を押される事となった(富野監督は分かった上で絵と物語を取った)。だが、本作では疑似GNドライヴによる浮遊技術が確立する2ndシーズン以降にこれが一般的に登場しており、1stシーズンでは[[プトレマイオス]]のコンテナブロックだけがこの機能を持っている。更にGNドライヴはバリアとしての機能も有しているため、「戦艦が浮遊したところでミサイルと戦車砲でボロボロだ」「大気圏突入の摩擦で燃え尽きる」という問題に対してもある程度の説得力を持たせている。 |
− | 今までのガンダムは陸海宇全てで戦える驚異的な汎用兵器として描かれてきたが、リアル思考の兵器としては、「アポジモーター・ブースター等が存在するのに水中に入れる」時点でスーパーロボットと大差ない設定であり、密かな問題となっていた。これに対するアプローチがこの「浮遊」であり、本作のガンダムはGNドライヴによって推力を得ているため、浸水の問題があるブースター関連の機器が装備されていない。<br />また、[[機動戦士ガンダム|初代ガンダム]]放送時に問題となった点として「ホワイトベース大気圏飛行問題」があり、200mもの戦艦が重力圏で浮遊するのは無茶だと言われ、ガンダムはSFモドキの烙印を押される事となった(富野監督は分かった上で絵と物語を取った)。だが、本作では疑似GNドライヴによる浮遊技術が確立する2ndシーズン以降にこれが一般的に登場しており、1stシーズンでは[[プトレマイオス]]のコンテナブロックだけがこの機能を持っている。更にGNドライヴはバリアとしての機能も有しているため、「戦艦が浮遊したところでミサイルと戦車砲でボロボロだ」「大気圏突入の摩擦で燃え尽きる」という問題に対してもある程度の説得力を持たせている。 | + | ;[[GNドライヴ]]搭載機のコアファイター |
− | | + | :2ndシーズンに登場する[[イノベイター]]の機体は、[[擬似太陽炉]]とコクピットを核とした脱出用のコアファイターが装備されている。これは[[イノベイター]]が自分達を人間と違う代えの効かない存在であると考えている事の現れであると取る事も出来る。<br />ただ、それ以上に本作の世界観においては、「オートメイション化された大規模生産力」と「機体より動力源(擬似太陽炉)の方が貴重」という設定的側面があり、従来のコアファイター搭載や換装型の機体に比べて、これらの機能の存在意義が増していると言える。 |
− | ==== [[GNドライヴ]]搭載機のコアファイター ====
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− | 2ndシーズンに登場する[[イノベイター]]の機体は、[[擬似太陽炉]]とコクピットを核とした脱出用のコアファイターが装備されている。これは[[イノベイター]]が自分達を人間と違う代えの効かない存在であると考えている事の現れであると取る事も出来る。<br />ただ、それ以上に本作の世界観においては、「オートメイション化された大規模生産力」と「機体より動力源(擬似太陽炉)の方が貴重」という設定的側面があり、従来のコアファイター搭載や換装型の機体に比べて、これらの機能の存在意義が増していると言える。 | |
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− | === 1stシーズン第一期OPテーマ「DAYBREAK'S BELL」について === | + | === 「DAYBREAK'S BELL」について === |
− | 本作1stシーズンの第一期OPテーマを飾り、1stシーズン・2ndシーズン両方の最終話を締めくくるEDテーマとなった「DAYBREAK'S BELL」だが、それ以外にも本曲は2ndシーズンにて特殊な扱いを受けていると思しき描写がある。<br />2ndシーズン第一期EDでは「'''地面に突き刺さった銃に花が巻きついている'''」という描写がなされ、第二期EDでは「'''半壊したダブルオーガンダムから花々が咲いている'''」という描写がなされているが、「DAYBREAK'S BELL」では「'''澄み渡る未来が来たなら、草花も兵器に宿るだろう'''」とこの一連の描写を指し示す内容が歌われている。 | + | 本作1stシーズンの第一期OPテーマを飾り、1stシーズン・2ndシーズン両方の最終話を締めくくるEDテーマとなった「DAYBREAK'S BELL」だが、それ以外にも本曲は2ndシーズンにて特殊な扱いを受けていると思しき描写がある。<br />2ndシーズン第一期EDでは「'''地面に突き刺さった銃に花が巻きついている'''」という描写がなされ、第二期EDでは「'''半壊したダブルオーガンダムから花々が咲いている'''」という描写がなされているが、「DAYBREAK'S BELL」では「'''澄み渡る未来が来たなら、草花も兵器に宿るだろう'''」とこの一連の描写を指し示す内容が歌われている。この曲に限らず、2nd第一期OPテーマ「儚くも永久のカナシ」も同様に、物語と関連する歌詞で組み立てられており、映像・音楽の両方からメッセージ性の強いものとなっていた。 |
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− | ==== 演出について ====
| + | === 演出について === |
| 00では同じセリフや似た演出を、発言者や立場を変えて繰り返し使われた。これは登場人物の心情の変化や決意などを強調する狙いがあると言われている。 | | 00では同じセリフや似た演出を、発言者や立場を変えて繰り返し使われた。これは登場人物の心情の変化や決意などを強調する狙いがあると言われている。 |
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| 「俺はまだ生きている…生きているんだ!(刹那・F・セイエイ)」→「お前はまだ生きている…生きているんだ(ロックオンから刹那へ)」 | | 「俺はまだ生きている…生きているんだ!(刹那・F・セイエイ)」→「お前はまだ生きている…生きているんだ(ロックオンから刹那へ)」 |
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− | 「戦わなくても人は死ぬ(刹那・ラッセ)」
| + | 「戦わなくても人は死ぬ(刹那・F・セイエイ、ラッセ・アイオン)」 |
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| といったセリフから、ロックオン(ニール)が死亡した際に刹那につかみかかったティエリアが、2ndではアニューを撃った刹那につかみかかったロックオン(ライル)を止める立場になるなど、随所に使われていた。<br />これらの「どこかで聞いたセリフ」や「どこかで見たシーン」は何気ない一言から印象的なシーンまで数多くあり、1回見ただけでは分からないほど。 | | といったセリフから、ロックオン(ニール)が死亡した際に刹那につかみかかったティエリアが、2ndではアニューを撃った刹那につかみかかったロックオン(ライル)を止める立場になるなど、随所に使われていた。<br />これらの「どこかで聞いたセリフ」や「どこかで見たシーン」は何気ない一言から印象的なシーンまで数多くあり、1回見ただけでは分からないほど。 |
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