ケリィ・レズナー
ケリィ・レズナー | |
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外国語表記 | Kelley Layzner |
登場作品 | 機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY |
声優 | 玄田哲章 |
デザイナー | 川元利浩 |
プロフィール | |
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種族 | 人間 (スペースノイド) |
性別 | 男 |
職業 | MSパイロット ⇒ ジャンク屋店主 |
所属組織 | ジオン公国軍宇宙攻撃軍 ⇒ 民間人 |
階級 | 大尉 (ジオン公国軍時代) |
主な搭乗機 | ヴァル・ヴァロ |
概要編集
フォン・ブラウンの最下層にあるジャンク屋を営む隻腕の男。ジオン公国軍宇宙攻撃軍の元MSパイロットであり、一年戦争ではアナベル・ガトーと共に戦った仲であるが、戦闘中に左腕を失った事でパイロット生命を絶たれた。戦後はジャンク屋を営む傍ら、月に秘匿されているヴァル・ヴァロの修復作業を地道に続けている。本人としてはパイロットとして散る道を望んでいるが、身の回りの世話をしてくれるラトーラ・チャプラの願いもあり、ジャンク屋として生きるかどうか考えあぐねている。
詳細な時期は不明だが一年戦争後の月で雌伏中のガトーとも出会っており、デラーズ紛争時にも彼からビデオレターでデラーズ・フリートへの参加・共闘を呼びかけられていた。また、シーマ艦隊のシーマ・ガラハウとも接触しており、彼女からヴァル・ヴァロの引渡しを条件にデラーズ・フリートへの参加を持ちかけられている。
地球連邦軍のアルビオンが月に寄航した際、パイロットとしての自信を失い失意のまま街を彷徨っていた連邦軍兵士のコウ・ウラキと出会い、彼を居候させるが、シーマと接触しているところを目撃した彼にパイロットへの復帰を思い留まらせられた事で衝突する。しかしニナの言葉で迷いを捨てパイロットへの復帰を決意したコウがヴァル・ヴァロの修復を手伝い、ケリィも本格的にパイロットへの復帰に意欲を燃やすようになる。
しかしヴァル・ヴァロの引渡しの直前になってシーマの部下であるクルトの失態により、隻腕のパイロットに居場所はないと思い知らされ、ケリィは失意のどん底に叩き込まれる。それでも漢としてガトーとの約束を果たす事を決意した彼はガンダムを撃破することで己の存在を誇示する道を選び、ヴァル・ヴァロを駆ってコウの駆るガンダム試作1号機に挑む。月面での死闘の末、あと一歩のところまで追い詰めるもコアブロックシステムを利用した起死回生の一手の前に敗北。最期は「戦いにあるのは、生か死か、のみ」ということを示し、コウからの脱出の指示に応じる事無く月面に散っていった。
登場作品と役柄編集
- 機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY
- 初登場作品。第6話~第7話で登場し、パイロットとしての自信を無くしたコウに兵士としての生き様を見せ、再びパイロットとしての闘志を蘇らせる役割を担った。そして彼との決闘に臨んだ末に兵士として散った。なお劇場版『ジオンの残光』では月面の戦闘がカットされたため、街のジャンク屋としてしか出番がない。
- 機動戦士ガンダム0083 REBELLION
- こちらでは月面での交戦の際にガトーの到着が間に合い、生存する。
- 機動戦士ガンダム U.C. ENGAGE
- イベント「ソロモンの悪夢」では一年戦争時代のケリィが登場。アニメパートでは腕を負傷している場面が描かれた。
- イベント「星屑たちに花束をI」では『0083』より前のケリィが登場。元ジオン軍のペッシェ・モンターニュとミチェル・カノとの会話が描かれる。
人間関係編集
ジオン公国軍 / デラーズ・フリート編集
- アナベル・ガトー
- 一年戦争時代からの戦友。ビデオレターで彼からデラーズ・フリートへの参加を誘われており、パイロットとしての復帰を考えていた。
- シーマ・ガラハウ
- シーマ艦隊の首領。彼女からヴァル・ヴァロを引き渡す事を条件にデラーズ・フリートへの参加を持ちかけられていたが、実際にはヴァル・ヴァロだけを手に入れるのが目的であった。
- クルト
- シーマの部下。ヴァル・ヴァロの引渡しを済ませた後に専属パイロットとなる予定だったが、引渡しの直前になってシーマの目論見をうっかり暴露。これが原因で交渉は失敗に終わった。
民間人 編集
- ラトーラ・チャプラ
- ケリィの身の回りの世話をしている女性。ケリィとの平穏な生活を望んでおり、再び戦場に赴こうとする彼の身を案じている。パイロットとしての闘志を蘇らせる切欠となったコウを追い払おうと、懸命に動いたものの彼女の願いが報われる事はなかった。「星屑たちに花束をI」によるとこの時期より前から世話をしていた模様。
- ミチェル・カノ
- 元ジオン軍所属の女性。ケリィのジャンク屋で整備士として仕事を手伝っていたがその傍らでパイロットとしてジオン残党のテロ行為に加担していた。どっぷりジオンの思想に浸かった彼女の過激な発言に対して諫める場面もあったが、兵士としての闘志が燻る者としてその意志を否定する事は無かった。
地球連邦軍 / アナハイム・エレクトロニクス社編集
- コウ・ウラキ
- アルビオン隊のガンダムパイロット。街を彷徨っていた彼を脱走兵だと思い居候させた。パイロットへの復帰を思い留まらせようとする彼と衝突もしたが、パイロットとしての闘志が燻り続けている者同士という事もあり、ヴァル・ヴァロの修理を共同で完了させた。その後、待ち受けていたのはガンダムを駆る彼との対決であった。
- ニナ・パープルトン
- AE社のエンジニア。ガトーを交えて過去に面識があった模様。
- ペッシェ・モンターニュ
- AE社に所属する元ジオン軍所属のパイロット。AE社に就職する前からケリィと交流があったらしく、テストパイロットになってからも交流を続けている。しかし苦難があっても人としての誇りを失わずに生きる事を望む彼女にとって、ジオンの誇りや魂を誇示するための戦いは到底賛同しかねる事であり、デラーズ・フリートへの参加を勧めてきたケリィの提案を拒否し、彼と決別した。
名台詞編集
機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY 編集
- 「このままジャンク屋の親父になるのも悪かぁない、そう思ったさ。だが、違うんだな。こうやってジャンク屋の仕事をしてても何かこう……ここが自分の居場所だって気がしねぇ。俺の胸の奥で何かが……。やっぱり俺はパイロットなんだ」
- 第7話より、パイロットへの復帰を決意したコウの言葉に触発されての台詞。互いにパイロットとしての道を諦めかけていた者同士だったが、その胸の奥には兵士としての闘志が未だに燻り続けていた。「今度会う時は敵味方」と言いながらも信頼関係が結ばれていた2人は突貫作業で修復作業を進め、一夜にしてヴァル・ヴァロは息を吹き返した。
- 「ヴァル・ヴァロだぞ!」
- 第8話より、ヴァル・ヴァロの大型クローアームでフルバーニアンを捕らえた際の叫び、かつ所謂富野節。勝利を確信したケリィだったが、コウは自機の上半身を切り離す事で拘束から脱出。完全に意表を突かれるケリィにビーム・サーベルの一撃が叩き込まれ、勝敗は決した。
- 「コウ・ウラキ、聞こえるか!俺は後悔してないぞ!」
- コウ「ケリィさん!脱出装置を!」
- 「フッ、そんな物は積み込んじゃいないぜ……」
- 最期の台詞。誘爆を続けるヴァル・ヴァロからの脱出を促すコウだったが、端から死に場所を求めていたケリィにその意思は無い。月面に激突する寸前にフルバーニアンの下半身を投げ返したケリィはそのまま乗機と運命を共にした。
機動戦士ガンダム U.C. ENGAGE 編集
- ペッシェ「直して、どうするおつもりなんです? また戦争をするんですか?」
ケリィ「別に人殺しがしたいわけじゃない ただ、なんていうかな…俺もミチェルも、まだ燃え尽きちゃいないんだ」
ペッシェ「燃え尽きてない…?」
ケリィ「きみのように、新たな人生を手に入れた人間はほんの一握りだ 多くのジオン兵たちは、今もなお戦争の傷跡に苦しめられている みんな、今の自分を受け入れられないんだ。戦後だの、平和だの… まるで己の魂が…日に日に色あせてゆくようで……」
ペッシェ「でも、だからといってテロや戦争が許されることなんですか? 私たちは、それを抑止する手段を一生懸命つくってるんです 後の世の、多くの人たちのために…這いつくばって、がんばっているんです!」
ケリィ「きみの言いたいことはわかる。まさに正論だ。 けどな…やっぱり世の中には… 正論じゃ納得できない人間が、たくさんいるんだよ……」 - イベント「星屑たちに花束をI」より。修理中のヴァル・ヴァロを見せながらペッシェに対して自分のように「燃え尽きていない人間」の苦しみを語る。
- 「知ってたら、テロリストなんぞ雇うもんか ラトーラからも、二度と人なんか雇うなと釘を刺されたよ」
- 同上。ミチェルの素性が明らかになった後、ケリィのジャンク屋にて。
- 「意地を張ってるわけじゃないんだ だがな、今さら生き方を変えられるほど、俺たちは器用じゃない はは、これがオールドタイプってことなのかもな……」
- その後、ガトーから手紙が来たことを語り、ペッシェに対してガトーへ推薦を考えていたがそれを断られた後の発言。『0083』に出てこない「オールドタイプ」という単語が新鮮に聞こえる。
- 「次の時代に生きる、か… その器用さが、ほんの少しでもあればな……」
- その後、ペッシェが去っていった後の独白。
搭乗機体編集
- ヴァル・ヴァロ
- 『0083』本編で搭乗。隻腕でも操縦が出来るように改修が行われている。
- ヴァル・ヴァロ フルミッションモード
- 『REBELLION』でデラーズ・フリートとの合流後に搭乗。