オルガ・イツカ | |
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漢字表記 | 御留我 威都華 |
外国語表記 | Orga Itsuka |
登場作品 | 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ |
声優 |
細谷佳正 東内マリ子 (幼少期) |
プロフィール | |
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種族 | 人間 |
性別 | 男 |
没年月日 | P.D.325年 |
出身 | 火星 |
職業 | CGS参番組隊長 ⇒ 鉄華団団長 |
所属 | CGS参番組 ⇒ 鉄華団 |
主な搭乗機 |
CGSモビルワーカー (地上用) イサリビ |
概要
『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』の主人公である三日月・オーガスの幼馴染にして、同作における副主人公。
CGS時代は少年兵で構成された参番組の隊長を務めており、後にギャラルホルンとの抗争が起こった際には、三日月をガンダムバルバトスに搭乗させて仲間達の窮地を救った。その後は今まで参番組を見下していた大人達を追放し、新たに『鉄華団』を立ち上げている。
すらりとした長身と白みがかった前髪、首に巻いたシュマグ(アフガンストール)が特徴の青年で、左腕には三日月との絆を確固たるものとした時に出来た傷が残っている。 2期からは赤いスーツを着用し、戦闘の際等には鉄華団のジャケットを羽織っている。勝負どころでは右目だけを閉じるという変わったクセを持っている。
やや不良を思わせる口調が目立つが、基本的に真面目で責任感が強く、高いカリスマ性と優れた統率力を備えている事から三日月をはじめとした少年兵達からは強い信頼を置かれている。一方、若さ故である血気盛んぶりに加え、火星の下層階級で育った事から上昇志向が非常に強い上に、仲間達を犠牲にしかねないリスキーな選択をとる事になってでも目先の利益に走ってしまう危うい傾向があり、兄貴分となる名瀬・タービンからも心配されていた。また、指揮官としての統率力や作戦立案能力にも優れている反面、理性よりも感情を選んでしまう傾向から、戦略家としての能力に欠けている。結果的に、これらの欠点が参謀格であったビスケット・グリフォンとの衝突や彼の戦死に繋がり、後の鉄華団の顛末の要因の一つになっている。
登場作品と役柄
- 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ (第一期)
- 三日月と共にCGSの参番組に所属しており、同胞の少年達を纏め上げるリーダー格を務めていた。リーダー格とは言っても「ネズミ」と侮られ反抗は許されず、時には年下の少年たちを庇って理不尽な暴力を受けることも少なくなかった。しかしクーデリア・藍那・バーンスタインの護衛依頼に端を発したギャラルホルンとの抗争を機に、これまでの組織体制を覆して新たに鉄華団を立ち上げる。
以後は周囲の期待を受けながらもリーダーとしてついてくる子供達を導き、組織の長としての才覚をより成長させていく。ただ、まだ年若く血気溢れるところも見られるため、年長者である名瀬やメリビット達からは心配される事も少なくない。 - 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ (第二期)
- エドモントン戦の後は新たに鉄華団の拡大に貢献。1年の時を経て、組織の長としての貫録と覚悟を身に付けていく。それに伴い、シュマグを巻くのをやめて、スーツを着用。デクスターやメリビットの助けを借りて、慣れないデスクワークもこなしていく。
だが、テイワズとアーブラウの計らいとは言え、火星本部の運営も決して安定していない手一杯な状態で鉄華団の地球支部を設立してしまった結果、地球支部での問題までは手が回らない状態が続き、更にマクギリス・ファリドと繋がりを持ち過ぎた事も大きく災いし、彼と政敵関係にあるラスタル・エリオンからも、鉄華団が「ギャラルホルン内部でのクーデターを目論んでいるマクギリスの同盟組織」として目を付けられてしまい、結果としてテイワズから監査に来ていて不満を溜め込んでいたラディーチェが、ラスタルの盟友であるガラン・モッサに唆されて裏切る事態を招いてしまう。ラスタルの謀略により、地球支部が爆破テロと紛争に巻き込まれ、裏切り者のラディーチェは処刑されたが、多大な被害を受けた鉄華団の地球支部は閉鎖。地球から撤退する事態になってしまう。
その後、モンタークに扮して接触してきたマクギリスから、近々自分達がラスタル率いるアリアンロッドと全面対決する事になるという予想を打ち明けられ、協力の見返りとしてギャラルホルン火星支部全ての権限の委譲…つまりは『火星の王』になることを示唆されたオルガは、自身について来る団員達の為にと受ける。この密約は親組織のテイワズにも報告したが、ギャラルホルンの政争とも関わる重要な案件をオルガの勝手な判断で決めてしまった上、火星の王になるということは、鉄華団が親組織のテイワズより肥大化しかねない不安定な立場へと変わりつつあることも意味していた。当然、テイワズの幹部達からは不安視されるも、ボスであるマクマードの了承を得る事には成功。だが、裏切らないことの証として、自身の杯を預けることになる。
しかし、前々から急速に拡大化していく鉄華団を快く思っていないジャスレイ・ドノミコルスが不満を爆発させた結果、鉄華団の後ろ盾であったタービンズがイオク・クジャンと結託した策略によって壊滅。それでも揉め事はまずいと我慢していたが、挑発も兼ねてタービンズの生き残りの一人であったラフタが射殺されてしまい、その仇討ちの為に鉄華団をテイワズから脱退させることになる。ジャスレイを討伐したは良いものの、完全に後ろ盾を失って振り出しに戻った結果、最後の希望であるマクギリスの革命に参加。だが、マクギリスの本質やその思考を読み切れなかった事が大きな仇となり、ガンダム・バエルの影響力を過剰なまでに神聖視し過ぎていた上に、マクギリス自身が過去に行っていた悪行(カルタ・イシューやガエリオ・ボードウィンを裏切る形での謀殺の事で、これらの事実を鉄華団はおろかオルガすら知らなかった)も暴露された結果、他のセブンスターズからの協力は得られず、ノルバ・シノを始めとする多数の犠牲を出す形で革命も失敗。オルガは火星の王になるどころか、鉄華団全体が宇宙規模のお尋ね者になってしまう。
追い詰められたオルガはラスタルと連絡を取り、マクギリスやバエルの引き渡し、そして自らの命を条件に、鉄華団のメンバーの命だけでも見逃してもらおうとする。しかし、オルガやマクギリスの起こした革命は、自身の想像をはるかに上回る程の混乱を世界中にもたらしてしまっており、ギャラルホルンの名誉失墜も最早二人の命だけでは払拭出来なくなっていた事実から、要求を拒否されてしまう。鉄華団の本部がギャラルホルンに包囲され、「アリアンロッドは鉄華団に降伏勧告したが拒否された」という偽の報道がなされる中、本部自爆と戸籍改竄で団員たちを生き残らせるための方法を見つけ出す。本部の通信設備がギャラルホルンのせいで使えないことから、アドモス商会に赴き、そこの通信設備を使い、地球の蒔苗東護ノ介に頼んで戸籍改竄を了承してもらうが、その帰り道に独断で動いていたノブリス・ゴルドンの部下の襲撃を受け、三日月から借りた銃で退けながらも致命傷を負った事から死亡する末路となった。 - 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ EPISODE DRAMA 壱
- 2話と6話で登場。時系列は第一期と第二期の中間で、鉄華団地球支部開設前。ドラマCDという媒体であることから戦闘や荒事のない内容で、TV版とはまた違ったオルガの姿を垣間見ることができる。
第2話では組織の長として忙しく駆けまわっており、さながら優秀な人材を熱望している新鋭企業の若社長といった体。なかでもメリビット・ステープルトンを非常に高く評価しており、事前に根回しをしてでも鉄華団にスカウトしようとする熱意を見せたりと鉄華団の「これから」に向かって精力的に働く情熱的な姿で描かれていた。
第6話では三日月・オーガスとの他愛のないおしゃべり、自身が見た平穏な『夢』を語る内容となっている。『桜農場で取れた野菜を鉄華団の面々で収穫し、ユージンが下手な鼻歌を歌ってみんなで笑う。畑が夕日に染まり、子どもたちを連れて帰る。きっと夜は大騒ぎだ。明日は取引先との打ち合わせがあるのに困ったな。でもみんながこうしていつまでも笑っていればいいか…。』…思わずほほえみが漏れてしまう、そんな穏やかな夢。ところが不思議なことに三日月も同じ夢を見たと言い出す。オルガと三日月の繋がりの深さを感じさせるエピソードだが、オルガの夢に三日月はいなかった。オルガは本心では三日月を恐れており、三日月のいる限り自身が平穏に背を向けなければならないことを無意識で感じ取っていることの暗喩でもある。
人間関係
- 非常に高いカリスマ性を持ち、かけがえのない“家族”である鉄華団を率いる指導力もあるが、責任感が強いため一人で抱え込みがち。
- 1期では無鉄砲だがカリスマ性のある「少年たちの憧れのリーダー」、2期ではサラリーマン社長の悲哀も身につけた「少年以上大人未満」として、非常に人間臭い描かれ方をしている。
- 参謀格だったビスケットの死もあって、season2では更にその傾向が強くなり、少しでも早く仲間の生活を楽にしたいという思いからそこまでを最短距離で突き進もうとしてアリアンロッドの手で地球支部や名瀬といった仲間や後ろ盾を失っていったこともあって、最終的には鉄華団の壊滅という結果を招いた。
鉄華団
- 三日月・オーガス
- 主人公。オルガにとっては最も昔からのつきあいで、実の家族以上に親しい存在。互いに信頼を置いているが、一方で三日月から寄せられる信頼に対していつでも応えなければならないという強固な思いも持っている。反面、三日月の底知れなさを恐れてもおり、ビスケットに本心を打ち明けるシーンもあった。
- ビスケット・グリフォン
- 参番組の戦友で穏やかな人柄。オルガの参謀役でもあり、彼と共に外部交渉や作戦を担当する。地球降下後、ビスケットは兄の自殺を知り、冷静さを欠いていた両者の意見が決定的に食い違う。お互い歩み寄りを見せかけたところでビスケットが戦死。組織的にも非常に大きな損失となった。
- アトラ・ミクスタ
- CGS時代からの知己。鉄華団結成後、炊事係として、彼女の入隊を許可する。三日月とオルガの会話を窺って、「あそこには入れない」と密かな疎外感を吐露する。
- 昭弘・アルトランド
- CGS時代は必要最低限の関わりしかなかったが、鉄華団結成後はヒューマンデブリとしてではなく対等な仲間として迎え入れている。
- ユージン・セブンスターク
- 自分に何かと対抗して来た相手。CGS時代から自身の複座モビルワーカーの操縦を任せ、鉄華団結成後も重要な場面での操舵や自身が離れた際の指揮を任せたりと信頼を置いているが、二期ではオルガに思考を投げがちになってしまった。終盤でオルガが落ち込んだ際に奮起したのか、率先して行動をするようになる。
- ノルバ・シノ
- 部下。明るくお調子者のムードメーカーだが、やるときはやる男。その能力には全幅の信頼を置いており、重要な役どころではシノを起用することが多かった。
- ライド・マッス
- 部下。絵心があるため、鉄華団のマークのデザインをオルガが彼に任せる。部下と言ってもまだ若く、どちらかというと弟分のような扱い。二期ではオルガが彼を庇って死亡するが……。
- チャド・チャダーン
- 部下。アーブラウでの地球支部長という役割を見ると、現場以外の仕事もこなせる様子。地球支部撤退後にリーダーの辛さを痛感してオルガの心労に想いを馳せたが、運営側になることを捨ててMS乗りとなることを選んだ。
- タカキ・ウノ
- 部下。ライドと共に年少組のリーダー格で、地球支部発足後は支部に配属させる。地球支部では事実上のナンバー2だったが、ガランの仕掛けた戦争がきっかけで、戦争終結後、妹フウカとの生活を優先・脱退。オルガは餞別代りに、タカキの転職先を探し出した。その後、鉄華団地球脱出作戦に協力。
- デクスター・キュラスター
- ナディ・雪之丞・カッサパ
- CGS時代から懇意であった整備班長。大人達の中では参番組に好意的で、後に鉄華団が発足した時も引き続き所属している。
火星
- クーデリア・藍那・バーンスタイン
- 依頼主でありビジネスパートナー。
- フミタン・アドモス
旧CGS
- マルバ・アーケイ
- かつての雇い主。参番組のことをネズミと呼んであまり関心のない様子だったが、オルガの名前はよく覚えていた。
- トド・ミルコネン
- 鉄華団結成時に残る選択をし、地球までの裏ルートの手配をする振りをしてギャラルホルンにクーデリアを引き渡そうとするが、普段の行いから信用しておらず、事態が発覚するとパンツ一枚で救命カプセルに乗せて叩き出す。後にモンターク商会の専務として現れた時は、流石に驚いていた。
- ハエダ・グンネル
- CGS一軍隊長。ギャラルホルン襲撃の際にオルガたちを捨て駒にして一旦逃亡する。戦闘後、基地に戻ってきたのちにオルガ達によってクーデター時に拘束され、指揮を執る事なく逃げ出した事で自分達の仲間が死んだ事の落とし前として三日月に射殺されている。
テイワズ
- 名瀬・タービン
- テイワズの下部組織「タービンズ」の代表。マルバに協力し一時は敵対するが、その際にただの子供ではないと言う事を見せた事で気に入られる。後に歳星にて兄弟の盃をかわして兄貴分となる。兄貴分となった後は商売のイロハを初めとして組織の長としての心構えなど多くの事を教えられている。
- マクマード・バリストン
- テイワズの盟主。名瀬を通じて鉄華団の参入を認め、またバルバトス、グシオンの整備を引き受けるなど多くの便宜を図っている。エドモントン戦後はオルガと親子の杯を交わしており、これによって鉄華団は名実ともにテイワズ直属の組織となった。
- メリビット・ステープルトン
- テイワズの命でイサリビに経理として乗艦して来た女性。監視役も兼ねている為、オルガは当初は彼女を気に入らず反抗的な態度を取ることもあったが、葬送など必要だとみなした指摘は受け入れもしている様子。二期で雪之丞と恋仲になったこともあり、テイワズ離反時には彼女はテイワズに辞表を出して鉄華団の人間となった。
- ジャスレイ・ドノミコルス
- テイワズのNo,2にあたる専務取締役にして、JPTトラストの代表を務める人物。急成長しつつある鉄華団と後ろ盾となっているタービンズを目障りに捉えており、その一方的な敵意が後に凶行を引き起こす事になる。
- ラディーチェ・リロト
- テイワズから地球支部に派遣された監査役。現地の団員たちの大半からは疎まれ、衝突しながらも事務仕事をこなしていたが、我慢の限界を迎えたことから、ガランと結託。地球支部を壊滅に追い込む。最終的には、タカキに射殺された。
ギャラルホルン
- マクギリス・ファリド
- ドルトコロニーの事件以来、鉄華団と協力関係にあるギャラルホルンの士官。地球外縁機動統制統合艦隊を引き継いで以降もオルガ達との協力関係は続いており、自身の本懐であるギャラルホルンの改革を成すために協力の見返りにギャラルホルン火星支部の全権を鉄華団に移譲してオルガに『火星の王』となることを示唆し、後にテイワズを離反して彼のクーデターに加わるがこれにより鉄華団の運命が大きく変わる事となる。
- クランク・ゼント
- カルタ・イシュー
- 石動・カミーチェ
- ラスタル・エリオン
- アリアンロッドの総司令。地球支部壊滅のきっかけを作ったガランの盟友の為、鉄華団とは因縁のある間柄だが、鉄華団はマクギリスの手でガランとラスタルの繋がりが公になるまで、そのことを知らずにいた。
- 革命失敗で追い詰められた際、オルガはマクギリスの身柄や自分の首と引き換えに仲間たちだけでも助けようとするが、自分達の行動が世界にもたらした混乱の影響を理解していなかった為に、ラスタルはギャラルホルンの威信を回復する為の「生け贄」としてマクギリスと鉄華団を倒す事を決めていたため、降伏は握り潰される。正確には、ラスタルの一番の排除対象は、鉄華団のガンダム(特に、ハシュマルを単騎で仕留めたバルバトス)の首であって、オルガを始めとした団員達の生死は眼中になく、ギャラルホルン以外の手でオルガが死んだ際にも軽く流している。なお、上記にある鉄華団の生死に関わる展開変更が、このラスタルの判断や言動にも影響していると思われる。
その他
- 蒔苗東護ノ介
- クーデリアの交渉相手である、アーブラウ政府の元代表者。鉄華団に対し、自身が代表へ返り咲くためにアーブラウへ送り届けるよう依頼する。
- ナボナ・ミンゴ
- サンドバル・ロイター
- 鉄華団に襲撃を仕掛けてきた宇宙海賊『夜明けの地平線団』のリーダー。激戦の末、三日月に敗れて拘束される。
- ノブリス・ゴルドン
- 彼の部下の独断により、銃弾の雨を浴びて死亡するが、最後の力を振り絞って、相手の1人を撃っている。その後、ノブリスも部下たちもオルガの手で守られたライドと彼に賛同したメンバーたちの手で射殺された。
名台詞
本編
- 「こんなところじゃ、終われねえ!……だろ、ミカ!」
- 一話終盤でモビルワーカーの上部に乗り、ギャラルホルンのモビルスーツをバルバトスの出撃ポイントに誘導しながらの叫び。この直後、三日月・オーガスのバルバトスが敵モビルスーツにメイスの一撃を加える。
- 「何から何までその…恩に着ます。えっと…あ、兄貴…」
- タービンズとの諍いから一転、テイワズへの参入、名瀬との兄弟盃の話が決まり、トントン拍子にことがうまく行く。それもこれも名瀬の度量と手際あってのことだが、「頼れる大人」に出会えたこと、孤児であったオルガにとって慣れない「兄貴」呼びだったこともあり、照れて言いにくそうにしていたところが微笑ましい。名瀬はその初々しさに「その呼び名はまだ早いぜ?」と微笑んだ。
- 「ああわかったよ!連れてってやるよ!どうせ後戻りはできねえんだ、連れてきゃいいんだろ!途中にどんな地獄に待っていようと……お前を、お前らを、俺が連れてってやるよ!!」
- 自分を庇った形で死んだビスケットの死を悔やむオルガを三日月が呼びに訪れた後のシーン。ギャラルホルンに次いつ狙われるかという猶予もない状況でオルガを奮起させるためにと「俺たちの居場所」へと連れて行くよう迫る三日月に、半ばヤケクソ気味に答える。荒療治で立ち直ったオルガは団員たちにも喝を入れ、クーデリアと蒔苗を目的地に送り届けることとなる。
- 「もう死ぬんじゃねぇぞ!こっから先に死んだ奴は『団長命令違反』で俺がもっぺん殺す!だから!這ってでも……それこそ死んでも生きやがれ!!」
- 蒔苗東護ノ介を議会に送り届け、鉄華団の護衛任務は見事に達成。作戦前の演説では「命というチップを賭けろ」と身体を張ることを要求していたことからすれば一見矛盾しているが、彼らは「命しか持っていない」ためにそれしか賭けるものがないというだけの話で、決してオルガが命を軽んじているわけではないということがわかる。少年達はそれを良く知っているからこそオルガ・イツカというリーダーを慕っている。
- 「待ってくれ!世間に見せつけるなら、鉄華団の団長である俺の命だけで良いだろ!頼む!あいつらは俺の命令を聞いて動いていただけなんだ!俺ならどうにでも殺してくれ!何度でも殺してくれ!首を刎ねてそこらに晒してくれても良い!あいつらだけは…!」
- もはや鉄華団の勝利も火星の王の座も幻となってしまった今、オルガは自身とマクギリスの命を引き換えに、鉄華団の団員達だけでも守ろうとする。しかし、自身やマクギリスの起こした革命は、自身の想像をはるかに上回る形で世界中に混乱をもたらす程の影響となっており、著しく名誉失墜に追い込まれたギャラルホルンの名誉回復をしなければならないラスタルにとっても、鉄華団を見逃す事に何の利も無かった。ラスタルによって「組織とはそれに所属する個人の集合体であり、お前一人が死んだ所で団員達の罪が消える訳では無い」と正論で断言されたオルガは、必死の懇願も拒否されてしまう結果で終わった。
- 「それに、ミカ…やっと分かったんだ。俺達にはたどり着く場所なんていらねえ、ただ先に進み続けるだけでいい。歩み続ける限り、道は、続く。」
- 死を前にしたオルガがたどり着いた結論。ずっと「俺達の居場所」を探して三日月・オーガスに追い立てられるかのように走り続けたオルガだが、とにかくゴールに辿り着くことに固執するあまり、また自身の生き急ぎすぎる性格から、結果的には「火星の王」という虚構に囚われてしまった。しかし、彼は最後にたどり着くことだけに汲々とし、視野狭窄に陥っていた自身に気がつく。ゆっくりでも、回り道をしても、たとえたどり着けなかったとしても「道は続いている」のだから、歩み続ければよかったんだ…と、三日月との約束、呪縛から解き放たれたことが伺える。だが、彼の命はもはや尽きようとしていた…。
- 「俺は止まんねぇからよ、お前らが止まんねぇ限り、その先に俺はいるぞ!! だからよ、止まるんじゃねぇぞ……」
- 最期の言葉。その死に方もあって、ネット上などではネタにされがちになっている。
ゲーム作品等
- 「聞いた事ある名前してんなぁ………アンタ!!」
- ゲーム『SDガンダム GGENERATIONシリーズ』の『CROSS RAYS』において、オルガ繋がりの人と会敵した際の特殊台詞。オルガ繋がりのよしみとしてカラミティガンダムに乗せてみるのも一興か。残念ながらそちらのオルガには対応台詞が無いのだが、その相方の援護(される側の)台詞は両者に対応している。
搭乗機体・関連機体
- CGSモビルワーカー (地上用)
- 指揮官用の複座型。地上戦では主にここから指揮を行った。
- イサリビ
- 座乗艦。元はCGS所有の強襲装甲艦「ウィル・オー・ザ・ウィスプ」であり、鉄華団に名義変更した際にオルガがイサリビと命名した。
- 獅電 (オルガ機)
- 獅電発注の際、テイワズがおまけとして寄こしてくれた一体をオルガ専用の獅電として扱うことにしたもの。王様の椅子と仮に呼ばれていたが最後までオルガが乗る事は無く、オルガの死後にユージンが搭乗する。
余談
- 『鉄血』では当初、鉄華団がほぼ全滅する予定であり、最終回の5話前ごろに戸籍改竄を含めたルートに変更されたと制作が語っており、その変更がオルガの死亡回にも影響している。ちなみに初期の案では「ライド達に飲み物を買ってやるために一人で自販機に向かったところをヒットマンに撃たれる」という、オルフェンズの主役級のキャラクターの死としてはあまりにも雑すぎるものだったため、さすがにスタッフからも異論が続出。現在のものになったという。それでも「(本来リーダーであるオルガを守るべき)ボディガードのライドをかばって撃たれる」というのも首をかしげるところだが、これまでに多くの仲間や部下、弟とも言える「家族達」を失ったことを考えれば、オルガらしいといえばそうとも言えるかもしれない。
商品情報
フィギュア
その他