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| == 概要 == | | == 概要 == |
− | [[ジオン公国軍]]が[[一年戦争]]後期に開発した[[ゲルググ]]を、海兵上陸部隊仕様に改修した機体。機体名称の「M」も「マリーネ(海兵)」から取られている。海兵隊専用MSとして、[[シーマ艦隊|MAUシーマ]]やMAUゲールといった突撃機動軍麾下のグラナダ海兵上陸戦闘部隊に配備された。ただし、MAUが特殊任務に従事する限定的な部隊であった為、生産数はそれ程多くなかったと見られ、終戦後に海賊行為を行っていたシーマ艦隊は、[[宇宙世紀]]0083年時点で本機を約30機保有していたとされる。 | + | [[ジオン公国軍]]が[[一年戦争]]後期に開発した[[ゲルググ]]を、海兵上陸部隊仕様に改修した機体。高出力ジェネレーターによってビーム兵器の運用を可能としていた点はゲルググと同様だが、危険な特殊任務に赴くケースが多かった海兵隊では機体の損耗率が高く、生産性の向上が図られている。機体名称の「M」も「マリーネ(海兵)」から取られている。 |
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− | 高出力ジェネレーターによってビーム兵器の運用を可能としていた点はゲルググと同様だが、危険な特殊任務に赴くケースが多かった海兵隊では機体の損耗率が高く、生産性の向上が図られている。
| + | 一年戦争末期に実施された[[統合整備計画]]以前、海兵隊上陸戦闘部隊仕様機として[[ア・バオア・クー]]の工廠で短期間生産された機体であり、投入される任務の特殊性から装甲厚や形状が独特で、他のゲルググ系の機体と比較してグラマラスなシルエットを持つ。これは、バーニアやラジエーター、プロペラントタンクなどのユニットが大型化したためと、装甲などにスペースドアーマー構造を多用しているためである。重量出力比や機動性、運動性などはむしろ後発の[[ゲルググJ]](JG型)に匹敵するレベルのスペックを達成しており、量産タイプのF型と指揮官用の[[シーマ専用ゲルググM|Fs型]]を含むF型の機体は、JG型への過渡期的なコンセプトを持っているとされている。 |
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− | 宇宙空間での運用が想定されており<ref>重力下での運用も可能。</ref>、背部に装備したランドセルによって機動性の向上が図られている。また、ランドセルには2基のプロペラント・タンクを装着する事で作戦行動時間の延長を実現。この仕様は、海兵隊の関わる任務の特殊性から、航続距離や稼働時間を延長する必要があった事から導き出されたと考えられている。
| + | 頭部の基本構造は他のゲルググ系とほぼ同様だが、後頭部の放熱フィンが大型化され、側頭部にオプション武装の取り付けが可能な構造となっている。 |
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| + | A型、S型などと異なり、ほぼ空間戦闘用に特化された機体であるため、ランドセルの形状が大きく異なっている。これによって機動性の向上が図られている。また、ランドセルには2基のプロペラント・タンクを装着する事で作戦行動時間の延長を実現。この仕様は、海兵隊の関わる任務の特殊性から、航続距離や稼働時間を延長する必要があった事から導き出されたと考えられている。 |
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| + | 海兵隊専用MSとして、[[シーマ艦隊|MAUシーマ]]やMAUゲールといった突撃機動軍麾下のグラナダ海兵上陸戦闘部隊に配備された。ただし、MAUが特殊任務に従事する限定的な部隊であり、生産ラインの確立や実戦投入に際しての時期的な問題から、一年戦争に参戦した機体は決して多くはなく、また生産数もそれ程多くなかったと見られる。終戦後はシーマ艦隊によってもっとも多く運用され、[[ザンジバル級]][[リリー・マルレーン]]に6機、[[ムサイ級]]7隻に合計30機程度が配備されたと言われ、シーマ機のみ指揮官機仕様のFs型であった。 |
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| + | シーマ艦隊ではほとんどの機体は[[ビーム・ライフル]]ではなくマシンガンを標準装備していたが、これはシーマ艦隊のみならず、[[デラーズ・フリート]]全体の台所事情によるものであったとされている。なお、この機体の生産と配備に関しては公国軍の一部上層部による思惑が複雑に錯綜していると言われ、[[シーマ・ガラハウ]]の個人的なコネクションによって変則的かつ特例的な調達が可能となったという説もあるが、定かではない。 |
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| 一年戦争で運用された機体の一部は、モニター上での形状把握を困難にするドット塗装が採用されており、迷彩塗装に用いられた塗料には、各種探査機器を欺瞞する機能を有していたと言われている。 | | 一年戦争で運用された機体の一部は、モニター上での形状把握を困難にするドット塗装が採用されており、迷彩塗装に用いられた塗料には、各種探査機器を欺瞞する機能を有していたと言われている。 |
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| :頭部に二基備わっている40mm口径のバルカン砲。同種の火器としては小口径であり、近接防御以上の用途は想定していなかったと考えられる。 | | :頭部に二基備わっている40mm口径のバルカン砲。同種の火器としては小口径であり、近接防御以上の用途は想定していなかったと考えられる。 |
| ;腕部110mm速射砲 | | ;腕部110mm速射砲 |
− | :両腕に内蔵されているマシンガン。腕部に装備されている為、広い射界を確保出来るが、ナックル・シールドを装備している場合は砲口が塞がれる為、使用出来なくなる。 | + | :両腕に内蔵されているマシンガン。A型などには補助機動装備などがマウントされていることが多かったが、F系の機体の腕部にはこちらが装備されている。腕部に装備されている為、広い射界を確保出来るが、ナックル・シールドを装備している場合は砲口が塞がれる為、使用出来なくなる。 |
| ;[[MMP-80|MMP80マシンガン]] | | ;[[MMP-80|MMP80マシンガン]] |
| :ジオン軍が本格的な対MS戦闘を想定して開発した口径90mmマシンガン。コンパクトな構造で取り回しに優れ、一年戦争後期には相当数が普及していた事から調達が容易。特に最後期に開発されたタイプが[[ジオン残党]]を含む多くの組織で使用されており、ゲルググMではビーム・ライフルの代替装備として装備されている。 | | :ジオン軍が本格的な対MS戦闘を想定して開発した口径90mmマシンガン。コンパクトな構造で取り回しに優れ、一年戦争後期には相当数が普及していた事から調達が容易。特に最後期に開発されたタイプが[[ジオン残党]]を含む多くの組織で使用されており、ゲルググMではビーム・ライフルの代替装備として装備されている。 |
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| :ゲルググM専用のビーム・ライフル。海兵隊の過酷な任務に生産体制の不備が重なり、喪失したライフルの補充が追いつかなかった為、シーマ艦隊では調達の容易なMMP-80が使用された。 | | :ゲルググM専用のビーム・ライフル。海兵隊の過酷な任務に生産体制の不備が重なり、喪失したライフルの補充が追いつかなかった為、シーマ艦隊では調達の容易なMMP-80が使用された。 |
| ;[[ビーム・サーベル]] | | ;[[ビーム・サーベル]] |
− | :近接戦用の斬撃武器。当時のビーム・サーベルとしては出力に優れ、他機種の物よりも太いビーム刃を形成出来た。非使用時には腰部左右のビーム・サーベルポケットに収納されている。 | + | :近接戦用の斬撃武器。他のゲルググ系列機が装備するツインエミッター仕様の「ナギナタ」タイプではないが、ユニットそのものには同型のデバイスが使用されている。当時のビーム・サーベルとしては出力に優れ、他機種の物よりも太いビーム刃を形成出来た。非使用時には腰部左右のビーム・サーベルポケットに収納されている。 |
| ;ナックル・シールド | | ;ナックル・シールド |
− | :[[ザクII]]のシールドを海兵隊が独自に製造し、手持ち装備としたシールド。先端に三本のスパイクを備えていた事から、スパイク・シールドとも呼ばれ、格闘戦で打突兵器としても用いられた。 | + | :[[ザクII]]のショルダーシールドを海兵隊が独自に製造し、手持ち用のマウントラッチとハンドルを増設したシールド。先端に三本のスパイクを備えていた事から、スパイク・シールドとも呼ばれ、格闘戦で打突兵器としても用いられた。 |
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| === その他 === | | === その他 === |