36行目: |
36行目: |
| エゥーゴはその結成当初から[[ジャブロー]]への侵攻を目的に「オプション装備無しで大気圏突入可能なMS」を旗印として欲しており、そのコンセプトを織り込んだ[[デルタガンダム]]を開発するが、デルタガンダムは[[ムーバブルフレーム]]の強度不足が露見した事で設計は中断され、その後[[ガンダムMk-II]]のノウハウを得てΖガンダムの完成に繋がった。 | | エゥーゴはその結成当初から[[ジャブロー]]への侵攻を目的に「オプション装備無しで大気圏突入可能なMS」を旗印として欲しており、そのコンセプトを織り込んだ[[デルタガンダム]]を開発するが、デルタガンダムは[[ムーバブルフレーム]]の強度不足が露見した事で設計は中断され、その後[[ガンダムMk-II]]のノウハウを得てΖガンダムの完成に繋がった。 |
| | | |
− | 背部はバックパックを持たない代わりにWR形態の主用パーツとして「フライングアーマー」を左右一対二基備え、その間にロングテールスタビライザーを備える。
| + | Ζガンダムのボディユニットには機体の変形機構のほとんどが集中しており、独自のフレーム構造を持っている。頭部形状も独自のシルエットを持ち、この頭部は俗に「ゼータタイプ」とも呼ばれている。背部はバックパックを持たない代わりにWR形態の主用パーツとして「フライングアーマー」を左右一対二基備え、その間にロングテールスタビライザーを備える。 |
| + | |
| + | 通常のMSの主動力炉はボディに設けられている場合が多いが、Ζガンダムのメイン・ジェネレータは脚部に配置されている。これは、変形機構の大部分がボディに集中していることが主な理由である。ただし、胸部には各部位との統合制御ユニットやリンケージシステム、大気内稼働に必要な冷却構造、バーニアスラスターやコ・ジェネレータなどが内装されており、変形時の動力伝達ルート変更のための構造物や部品なども高密度に実装されている。 |
| | | |
| 本機の変形後の形態はウェイブライダー(WR)形態と呼称される。これは大気圏突入の際、衝撃波(Shock Wave)に乗る(Ride)事で機体を再突入の摩擦熱から守る事に由来する。この呼称は本機の系譜となる全可変MSの変形後の形態に(大気圏突入能力が無いものであっても)採用されている<ref>本機の祖先と言える[[デルタガンダム]]とその量産機である[[デルタプラス]]にしても同様の呼称が使用されている</ref>。また、当機には大気圏内での飛行に最適化されたフライングアーマーが別途設計<ref>WRはSFSの方の「フライングアーマー」の設計を踏襲しており一定レベルの大気圏内飛行力を有するが最適とは言い難い物であった。</ref>されており、こちらの変形後は区別する為にウェイブシューター(WS)と呼称される。ウェイブシューター形態や[[サブ・フライト・システム|SFS]]的な運用法などもあってこれら変形形態は[[モビルアーマー]]というより既存の航空・航宙戦闘機の延長として扱われている。 | | 本機の変形後の形態はウェイブライダー(WR)形態と呼称される。これは大気圏突入の際、衝撃波(Shock Wave)に乗る(Ride)事で機体を再突入の摩擦熱から守る事に由来する。この呼称は本機の系譜となる全可変MSの変形後の形態に(大気圏突入能力が無いものであっても)採用されている<ref>本機の祖先と言える[[デルタガンダム]]とその量産機である[[デルタプラス]]にしても同様の呼称が使用されている</ref>。また、当機には大気圏内での飛行に最適化されたフライングアーマーが別途設計<ref>WRはSFSの方の「フライングアーマー」の設計を踏襲しており一定レベルの大気圏内飛行力を有するが最適とは言い難い物であった。</ref>されており、こちらの変形後は区別する為にウェイブシューター(WS)と呼称される。ウェイブシューター形態や[[サブ・フライト・システム|SFS]]的な運用法などもあってこれら変形形態は[[モビルアーマー]]というより既存の航空・航宙戦闘機の延長として扱われている。 |
| | | |
− | Ζガンダムは高性能だが可変機構によって機体構造が複雑化しており<ref>胴体部から股関節部にかけての構造が特に顕著。その為Ζガンダムのジェネレーターは胴体ではなく脚部に備わっている。</ref>、生産コストもそれ相応に高騰化した為、本格的な量産は見送られた。可変機構を簡略化、もしくは可変機構そのものを省いた量産計画は複数展開されているものの、[[リゼル]]が開発されるまではいずれも試作や少数生産の域を出る事はなかった。
| + | Ζガンダムは高性能だが可変機構によって独自のフレーム構造を採用しており、堅牢で自由度が高いものの、機体構造の複雑化を招いており<ref>胴体部から股関節部にかけての構造が特に顕著。その為Ζガンダムのジェネレーターは胴体ではなく脚部に備わっている。</ref>、コピーは容易なものの生産コストもそれ相応に高騰化している為、本格的な量産は見送られた。可変機構を簡略化、もしくは可変機構そのものを省いた量産計画は複数展開されているものの、[[リゼル]]が開発されるまではいずれも試作や少数生産の域を出る事はなかった。 |
| | | |
| == 変形シークエンス (MS形態 ⇒ WR形態) == | | == 変形シークエンス (MS形態 ⇒ WR形態) == |
62行目: |
64行目: |
| :;サイコフィールド | | :;サイコフィールド |
| ::バイオセンサーが起因している原因不明のエネルギーフィールド。パイロットやパイロットに関わった人物、機体の周囲にいる周囲の人物の意志に反応し、様々な挙動を見せる。本機の場合、ビームを弾く、定格を大幅に超えた出力でビーム・サーベルを発振させる、敵のバイオセンサー搭載機を金縛りにする、などの現象を引き起こしている。 | | ::バイオセンサーが起因している原因不明のエネルギーフィールド。パイロットやパイロットに関わった人物、機体の周囲にいる周囲の人物の意志に反応し、様々な挙動を見せる。本機の場合、ビームを弾く、定格を大幅に超えた出力でビーム・サーベルを発振させる、敵のバイオセンサー搭載機を金縛りにする、などの現象を引き起こしている。 |
| + | ;フライング・アーマー |
| + | :バックパックに搭載された推進器と背面装甲を兼ねた装備。ウェイブライダー形態では主翼として機能する他、大気圏突入時には発生する衝撃波と高熱から機体を保護し、衝撃波の形状をコントロールする事で機体の進行方向や落下速度を調整する事が出来る。 |
| + | ;ロングテール・バーニア・スタビライザー |
| + | :[[一年戦争]]以降、MSに積極的に導入された[[AMBAC]]システムの一種であり、バインダーの概念をさらに発展させたもの。質量移動による方向転換や姿勢制御と同時に、ブースターによる機動を行うという画期的なシステムで、MS形態時にも非常に有効なシステムであった。 |
| ;変形 | | ;変形 |
| :ウェイブライダー形態に変形する。この形態ではノンオプションでの大気圏突入が可能。 | | :ウェイブライダー形態に変形する。この形態ではノンオプションでの大気圏突入が可能。 |