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これまでのシリーズとは異なるアプローチとして「世界を統治している組織が悪(または敵)」として描かれている点からスタートしている。これは[[機動戦士ガンダム]]の頃から「統治側が必ずしも善ではない」という視点とは一致しているものの、主人公たちはそれらに敵対する、ありていに言えばテロリストとしての立場として登場することが大いに異なっている。
 
これまでのシリーズとは異なるアプローチとして「世界を統治している組織が悪(または敵)」として描かれている点からスタートしている。これは[[機動戦士ガンダム]]の頃から「統治側が必ずしも善ではない」という視点とは一致しているものの、主人公たちはそれらに敵対する、ありていに言えばテロリストとしての立場として登場することが大いに異なっている。
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様々に新しく意欲的な要素を大いに取り入れた本作だが勢力ごとの関係が非常に複雑になっており、敵対関係や協力関係が絡み合った「敵対しながらも協力関係」であったり「同一組織の味方なのに敵対」というわかりにくい構図を産んだことがやや不評だった。これはガンダムの「戦争」というコンセプトに原点回帰したことによる一種の弊害であり、勧善懲悪ではない物語を描こうとした結果と思われるが、最大の理由はバンダイから'''毎週MSの戦闘シーンを必ず描写すること'''を要求されたためである。これにより常にどこかの陣営同士の対立を維持し、一方を殲滅したら即座に次の対立陣営を立てることとなってしまい、地球圏統一連合内ではOZとの確執があり、コロニー群もオペレーション・メテオを否とする声もある。お互いが内部に対立の火種を抱えたまま、地球とコロニーとが対立しているという「対立と対立の物語」となってしまっていた。果ては、ヒイロ達の戦いが一段落し次の戦いに赴くまでの幕間エピソードにさえ戦闘シーンを必要となり、増長して虐殺に走る味方機をゼクスが誅罰として撃破する、という無茶なエピソードも存在する。結果として利害関係が一致し、敵対するもの同士が本来味方勢力と戦うという一見して大変わかりにくい展開が多く占めてしまった。これは戦争という泥沼の混乱を如実に示した非常に秀逸な表現(または一種のアイロニー)だったのだが、この分りにくい面白さは、若年層には単に分りにくいだけに取られてしまった。
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様々に新しく意欲的な要素を大いに取り入れた本作だが勢力ごとの関係が非常に複雑になっており、敵対関係や協力関係が絡み合った「敵対しながらも協力関係」であったり「同一組織の味方なのに敵対」というわかりにくい構図を産んだことがやや不評だった。これはガンダムの「戦争」というコンセプトに原点回帰したことによる一種の弊害であり、勧善懲悪ではない物語を描こうとした結果と思われるが、最大の理由はバンダイから'''毎週MSの戦闘シーンを必ず描写すること'''を要求されたためである。これにより常にどこかの陣営同士の対立を維持し、一方を殲滅したら即座に次の対立陣営を立てることとなる。地球圏統一連合内ではOZとの確執があり、コロニー群もオペレーション・メテオを否定する声が挙がり、お互いが内部に対立の火種を抱えたまま、地球とコロニーとが対立しているという「対立と対立の物語」となってしまっていた。果ては、ヒイロ達の戦いが一段落し次の戦いに赴くまでの幕間の息抜きエピソードにさえ戦闘シーンを必要となり、増長して虐殺に走る味方機をゼクスが誅罰として撃破する、という無茶なエピソードも存在する。結果として利害関係が一致し、敵対するもの同士が本来味方勢力と戦うという一見して大変わかりにくい展開が多く占めてしまった。これは戦争という泥沼の混乱を如実に示した非常に秀逸な表現(または一種のアイロニー)だったのだが、この分りにくい面白さは、若年層には単に分りにくいだけに取られてしまった。
    
また、ロボットアニメとしては珍しいほど「機体の乗り換え」が多く、主人公が量産機や敵勢力の機体に乗り込んだり、乗機を交換するなど、パイロットのとロボットとの結びつきをあまり強くしなかったことも特徴である。これはストーリー展開上の理由もあるのだが、パイロット=ロボットの印象付けをあえてつけなかったことで、「○○のパイロット」ではなく、いち個人としてのキャラクター性を前面に押し出したことでもある。これも新しい試みではあったが、当時(現在においても)、ロボットアニメとしては搭乗者と機体がセットにして印象付ける手法が根強いため、逆に分りにくくなってしまった、という声もあった。ロボットとのつながりが弱まってしまった一方、放映終了後もスピンオフを通じて敵味方のキャラクターを魅力的に描かれていることを鑑みれば、この点に関しては成功と言っても差し支えないのではないだろうか。
 
また、ロボットアニメとしては珍しいほど「機体の乗り換え」が多く、主人公が量産機や敵勢力の機体に乗り込んだり、乗機を交換するなど、パイロットのとロボットとの結びつきをあまり強くしなかったことも特徴である。これはストーリー展開上の理由もあるのだが、パイロット=ロボットの印象付けをあえてつけなかったことで、「○○のパイロット」ではなく、いち個人としてのキャラクター性を前面に押し出したことでもある。これも新しい試みではあったが、当時(現在においても)、ロボットアニメとしては搭乗者と機体がセットにして印象付ける手法が根強いため、逆に分りにくくなってしまった、という声もあった。ロボットとのつながりが弱まってしまった一方、放映終了後もスピンオフを通じて敵味方のキャラクターを魅力的に描かれていることを鑑みれば、この点に関しては成功と言っても差し支えないのではないだろうか。
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