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557 バイト追加 、 2020年6月14日 (日) 12:01
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機体の小型化を実現するため動力炉が従来の横置きから縦置きに変更されているが、これには強度維持や伝導装置の取り回しなどの問題が積み重なった。これを解決したのが新たに考案された[[MCA構造|MCA(Multiple Construction Armor = 多機能装甲)構造]]で、高密度実装の実現によりジェネレーターの機体外マウントが可能となった。この[[MCA構造]]は、かつての[[サイコフレーム]]の技術を応用・発展し、構造材そのものに電子回路を盛り込んだ技術であり、機体フレームそのものに電装機器の機能を持たせることで機体強度を維持したまま機体内の容積の激減と飛躍的な軽量化を達成、それにより本機は高い機動性を獲得するに至った。
 
機体の小型化を実現するため動力炉が従来の横置きから縦置きに変更されているが、これには強度維持や伝導装置の取り回しなどの問題が積み重なった。これを解決したのが新たに考案された[[MCA構造|MCA(Multiple Construction Armor = 多機能装甲)構造]]で、高密度実装の実現によりジェネレーターの機体外マウントが可能となった。この[[MCA構造]]は、かつての[[サイコフレーム]]の技術を応用・発展し、構造材そのものに電子回路を盛り込んだ技術であり、機体フレームそのものに電装機器の機能を持たせることで機体強度を維持したまま機体内の容積の激減と飛躍的な軽量化を達成、それにより本機は高い機動性を獲得するに至った。
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機体の制御は最新鋭の[[バイオコンピューター]]が担当するが、機体本来の性能を発揮するには[[ニュータイプ]]、あるいはそれと同等の実力を持つパイロットが必要となる為。そのため一般兵レベルのパイロットでは操縦自体が難しく、バイオコンピューターによって乗り手に応じたリミッターの調整が行われる<ref>F91自体は通常の[[教育型コンピュータ]]でも稼働できることから、既存機器との一応の汎用性は保たれている。また後に少数量産された機体ではバイオコンピューターにリミッターを掛けた上でデチューンした状態で運用されている。</ref>。
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機体の制御は最新鋭の[[バイオコンピューター]]が担当するが、これは機体本来の性能を発揮するには[[ニュータイプ]]、あるいはそれと同等の実力を持つパイロットが必要となる為。そのため一般兵レベルのパイロットでは操縦自体が難しく、バイオコンピューターによって乗り手に応じたリミッターの調整が行われる<ref>F91自体は通常の[[教育型コンピュータ]]でも稼働できることから、既存機器との一応の汎用性は保たれている。また後に少数量産された機体ではバイオコンピューターにリミッターを掛けた上でデチューンした状態で運用されている。</ref>。
    
一見、スタンダードに見える機体だが、多機能の[[ビーム・シールド]]や[[ヴェスバー|V.S.B.R(ヴェスバー)]]などこの機体独自の装備も多く、中でもパイロットの能力に応じてリミッターが自動的に解除される限界稼働モードの存在が特徴的である。このモードが発動すると冷却の為に頭部フェイスカバーや肩部放熱フィンが展開し、機体全体が発光。また、その副次効果として熱を持った表面装甲を分離する事で「質量のある分身」が発生する。これは本来機体の排熱システムの一部であるが、分離した装甲表面が質量と熱を持っている事からデコイとして有効であった。
 
一見、スタンダードに見える機体だが、多機能の[[ビーム・シールド]]や[[ヴェスバー|V.S.B.R(ヴェスバー)]]などこの機体独自の装備も多く、中でもパイロットの能力に応じてリミッターが自動的に解除される限界稼働モードの存在が特徴的である。このモードが発動すると冷却の為に頭部フェイスカバーや肩部放熱フィンが展開し、機体全体が発光。また、その副次効果として熱を持った表面装甲を分離する事で「質量のある分身」が発生する。これは本来機体の排熱システムの一部であるが、分離した装甲表面が質量と熱を持っている事からデコイとして有効であった。
    
その多機能さを考えると一品物の高性能機で量産には向かない機体の様に思われるが、余程完成度が高かったらしく、[[機動戦士クロスボーン・ガンダム|U.C.0133年]]頃には少数が量産されている。
 
その多機能さを考えると一品物の高性能機で量産には向かない機体の様に思われるが、余程完成度が高かったらしく、[[機動戦士クロスボーン・ガンダム|U.C.0133年]]頃には少数が量産されている。
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なお、映画公開当時の資料には「サイコミュサブ増幅器が操縦席の背に組み込まれており、コックピットの周囲に使われているサイコフレームが主増幅器になっている」<ref>書籍『機動戦士ガンダムF91 オフィシャルエディション』(1991年5月10日)より。</ref>と記載されているものがあるが、これ以降の資料で同様の記述がされているものは見られない。後に公開された『[[機動戦士ガンダムNT]]』においても、『[[機動戦士ガンダムUC]]』におけるラプラス事変後にサイコフレームの技術が封印された設定であるため、前述した設定と矛盾が生じている。
      
== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
;[[機動戦士ガンダムF91]]
 
;[[機動戦士ガンダムF91]]
:主役機として登場。練習艦[[スペースアーク]]に搭載されていたがバイオコンピューターを起動させることが出来ず、死蔵状態にあった。その後、[[リィズ・アノー]]のあやとりをヒントに起動に成功。[[シーブック・アノー]]がパイロットとなって[[コスモ・バビロニア建国戦争]]を戦い抜いた。
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:初登場作品。練習艦[[スペースアーク]]に搭載されていたがバイオコンピューターを起動させることが出来ず、死蔵状態にあった。その後、[[リィズ・アノー]]のあやとりをヒントに起動に成功。[[シーブック・アノー]]がパイロットとなって[[コスモ・バビロニア建国戦争]]を戦い抜いた。
 
;[[機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122]]
 
;[[機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122]]
 
:後半の主役機として登場。パイロットは[[ベルフ・スクレット]]。この時点ではまだ未完成だった為、普通の学習型コンピューターを搭載しているがその状態でも機体の性能は高く多数の敵機を撃墜している。その後、フロンティアIに搬入され、本来の搭載コンピュータである[[バイオコンピューター]]に換装された。
 
:後半の主役機として登場。パイロットは[[ベルフ・スクレット]]。この時点ではまだ未完成だった為、普通の学習型コンピューターを搭載しているがその状態でも機体の性能は高く多数の敵機を撃墜している。その後、フロンティアIに搬入され、本来の搭載コンピュータである[[バイオコンピューター]]に換装された。
 
;[[機動戦士ガンダムF91プリクエル]]
 
;[[機動戦士ガンダムF91プリクエル]]
:最終稿直前まで検討されていた純白のF91がテスト運用時のカラーリングとして登場。全三機がテストされ、[[モニカ・アノー]]視点で1、2号機の運用風景が描かれた。3号機はバイオコンピューターが正常に動作せず、死蔵状態とされた。また、バイオコンピューターは軍上層部やテストパイロットへの理解が得られず、機体性能をフルに発揮させる為のシステムが、逆に機体開発の足枷になってしまう結果を招き、リミッターを設ける事で対応する事になった。
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:最終稿直前まで検討されていた純白のF91がテスト運用時のカラーリングとして設定された上で登場。全三機がテストされ、[[モニカ・アノー]]視点で1、2号機の運用風景が描かれた。3号機はバイオコンピューターが正常に動作せず、死蔵状態とされた。また、バイオコンピューターは軍上層部やテストパイロットへの理解が得られず、機体性能をフルに発揮させる為のシステムが、逆に機体開発の足枷になってしまう結果を招き、リミッターを設ける事で対応する事になった。
    
== 装備・機能 ==
 
== 装備・機能 ==
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:装甲の表面には耐ビームコーティングのような特殊加工が施されており、これが最大稼働時に剥離する事で放熱を行う。剥離したコーティングは機体の機動慣性方向にその熱量や輪郭等を残している為、これを敵機のセンサーやパイロットの肉眼がMSと誤認するという想定外の事態が起きている<ref>「質量を持った残像」と呼ばれる。なお、あくまでも残像をMSと誤認する事が想定外であり、M.E.P.E.の発生自体は当初から想定されていた。</ref>。この為、敵の撹乱等に有効であった。
 
:装甲の表面には耐ビームコーティングのような特殊加工が施されており、これが最大稼働時に剥離する事で放熱を行う。剥離したコーティングは機体の機動慣性方向にその熱量や輪郭等を残している為、これを敵機のセンサーやパイロットの肉眼がMSと誤認するという想定外の事態が起きている<ref>「質量を持った残像」と呼ばれる。なお、あくまでも残像をMSと誤認する事が想定外であり、M.E.P.E.の発生自体は当初から想定されていた。</ref>。この為、敵の撹乱等に有効であった。
 
;[[サイコフレーム]]
 
;[[サイコフレーム]]
:極小サイズのサイコミュチップを鋳込んだサイコミュ素材。サイコミュのサブ増幅器として操縦席の背に組み込まれておりパイロットとサイコミュの橋渡し役を担っている。
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:極小サイズのサイコミュチップを鋳込んだサイコミュ素材。サイコミュのサブ増幅器として操縦席の背に組み込まれておりパイロットとサイコミュの橋渡し役を担っている。<br/>また、機体を構成する[[MCA構造]]も、サイコフレームを発展させた技術である。
:また、機体を構成する[[MCA構造]]も、サイコフレームを発展させた技術である。
      
=== 武装・必殺攻撃 ===
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
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;メガ・マシンキャノン
 
;メガ・マシンキャノン
 
:胸部コクピットハッチ脇に左右一対2門装備されている。頭部バルカンより大口径で威力が高いが反面装弾数は少なめとされている。
 
:胸部コクピットハッチ脇に左右一対2門装備されている。頭部バルカンより大口径で威力が高いが反面装弾数は少なめとされている。
;ビーム・サーベル
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;[[ビーム・サーベル]]
 
:左腰に2基装備。収納部を回転させそこからグリップを射出して手に持つ形式。特別な機能は無いが、手首ごと回転させる事でビーム刃の輪を作りだし、[[バグ]]を多数撃墜するなどの戦果を上げている。
 
:左腰に2基装備。収納部を回転させそこからグリップを射出して手に持つ形式。特別な機能は無いが、手首ごと回転させる事でビーム刃の輪を作りだし、[[バグ]]を多数撃墜するなどの戦果を上げている。
;ビーム・ライフル
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;[[ビーム・ライフル]]
 
:本機専用のビームライフル。性能自体は当時の小型MS用の標準の物と大差は無い。原型はF90と同Vタイプのビームライフルとされている。
 
:本機専用のビームライフル。性能自体は当時の小型MS用の標準の物と大差は無い。原型はF90と同Vタイプのビームライフルとされている。
 
;ビーム・ランチャー
 
;ビーム・ランチャー
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== 関連機体 ==
 
== 関連機体 ==
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=== 装備バリエーション ===
 
;[[ガンダムF91 バックキャノン装着型]]
 
;[[ガンダムF91 バックキャノン装着型]]
 
:ヴェスバーの開発失敗の際の代替案のバックウェポンユニットなどを搭載した仕様。
 
:ヴェスバーの開発失敗の際の代替案のバックウェポンユニットなどを搭載した仕様。
 
;[[ガンダムF91 ツインヴェスバータイプ]]
 
;[[ガンダムF91 ツインヴェスバータイプ]]
 
:ヴェスバー4基を搭載した強化案。
 
:ヴェスバー4基を搭載した強化案。
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;[[ガンダムF91RR]]
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:全身にグローアップ・ユニットを装着した総合重装仕様。
 +
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=== 系列機・派生機 ===
 
;[[量産型ガンダムF91]]
 
;[[量産型ガンダムF91]]
 
:本機の少数生産型。
 
:本機の少数生産型。
 
:;[[ハリソン専用ガンダムF91]]
 
:;[[ハリソン専用ガンダムF91]]
 
::量産型F91を本機とほぼ同等の仕様にチューンナップした機体。
 
::量産型F91を本機とほぼ同等の仕様にチューンナップした機体。
;[[ガンダムF90]][[ガンダムF90V]]
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;[[ガンダムF90]] / [[ガンダムF90V]]
 
:前身となった機体。特にVタイプの運用データが大きく反映されている。
 
:前身となった機体。特にVタイプの運用データが大きく反映されている。
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=== 技術的関与のある機体 ===
 
;[[ヴェスバー装着型G-キャノン]]
 
;[[ヴェスバー装着型G-キャノン]]
 
:この機体の運用結果から本機のヴェスバーの使用時位置が腰部に設定された。
 
:この機体の運用結果から本機のヴェスバーの使用時位置が腰部に設定された。
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;[[シルエットガンダム]]
 
;[[シルエットガンダム]]
 
:F90Vタイプやバックキャノンタイプなど本機の開発初期のデータを盗用し開発された模造実験機。
 
:F90Vタイプやバックキャノンタイプなど本機の開発初期のデータを盗用し開発された模造実験機。
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=== その他 ===
 
;[[ガンダムF91イマジン]]
 
;[[ガンダムF91イマジン]]
 
:『[[ガンダムビルドファイターズ]]』に登場する、本機をベースにしたガンプラ。パイロットは元ガンプラ塾出身の[[ジュリアン・マッケンジー]]。
 
:『[[ガンダムビルドファイターズ]]』に登場する、本機をベースにしたガンプラ。パイロットは元ガンプラ塾出身の[[ジュリアン・マッケンジー]]。
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== 余談 ==
 
== 余談 ==
:書籍「機動戦士ガンダムF91 フィルムコミック」では試作型[[ミノフスキードライブ]]が搭載され、「質量を持った残像」は一時的な加速によって得られた産物であると解説されている。M.E.P.E.や[[レコードブレイカー]]の設定とは矛盾する物となっている。また、書籍「MS回顧録」でも同様にミノフスキードライブの搭載が示唆されている。
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*映画公開当時の資料には「サイコフレームがサイコミュと共に搭載」<ref>書籍「NEWTYPE100% COLLECTION 機動戦士ガンダムF91」(1991年4月1日)より</ref>「サイコミュサブ増幅器が操縦席の背に組み込まれており、コックピットの周囲に使われているサイコフレームが主増幅器になっている」<ref>書籍「機動戦士ガンダムF91 オフィシャルエディション」(1991年5月10日)より</ref>と記載されているものがあるが、以降、漫画『F91プリクエル』作中で明確に描写されるまで、同様の記述がされている資料は見受けられなかった。
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**後に公開された『[[機動戦士ガンダムNT]]』は[[ラプラス事変]]後に連邦軍・ジオン双方でサイコフレームの技術が表向きは封印された設定であり、サナリィが同技術を保有していた経緯については今のところ不明である。
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*書籍「機動戦士ガンダムF91 フィルムコミック」には本機が試作型[[ミノフスキードライブ]]を搭載していたという記述があり、「質量を持った残像」についても一時的な加速によって得られた産物であると解説されており、M.E.P.E.や[[レコードブレイカー]]の設定とは矛盾する物となっている。また、書籍「MS回顧録」においてもフォーミュラーシリーズの機体に試験的に搭載されていたと記載されている。
    
== 商品情報 ==
 
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=== [[ガンプラ]] ===
 
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