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== EXAMシステム (EXAM System) ==
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== <ruby>EXAM<rt>エグザム</rt></ruby>システム (EXAM System) ==
 
[[一年戦争]]時に[[フラナガン機関]]の研究者[[クルスト・モーゼス]]が開発した、[[モビルスーツ]]用の特殊オペレーション・システム及びそのハードウェア。システムはハード・ソフト共にクルスト独自のノウハウで構築・調整されている為、彼以外の人間にシステムの完全再現を行う事は不可能。システム名の「EXAM」は「尋問」や「審問」を意味する「Examination」から取られている。
 
[[一年戦争]]時に[[フラナガン機関]]の研究者[[クルスト・モーゼス]]が開発した、[[モビルスーツ]]用の特殊オペレーション・システム及びそのハードウェア。システムはハード・ソフト共にクルスト独自のノウハウで構築・調整されている為、彼以外の人間にシステムの完全再現を行う事は不可能。システム名の「EXAM」は「尋問」や「審問」を意味する「Examination」から取られている。
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:攻略本全3巻に掲載されているイラストストーリー「蒼き死神の系譜」「蒼き騎士の探求」「蒼き騎士と眠り姫」において、EXAMシステムの開発~システムを巡る戦いの決着までの掘り下げが行われており、特にシステム開発中のマリオンの心情やシステムの完成に至った暴走事件など、ゲームの裏設定にかなり力が入れられている。
 
:攻略本全3巻に掲載されているイラストストーリー「蒼き死神の系譜」「蒼き騎士の探求」「蒼き騎士と眠り姫」において、EXAMシステムの開発~システムを巡る戦いの決着までの掘り下げが行われており、特にシステム開発中のマリオンの心情やシステムの完成に至った暴走事件など、ゲームの裏設定にかなり力が入れられている。
 
;機動戦士ガンダム外伝 資料設定集
 
;機動戦士ガンダム外伝 資料設定集
:裏設定を含むゲーム製作時の資料を基にしたルポタージュ風の解説コーナー「"EXAM"システムの真実」が掲載されており、ルポライターの[[ジェシカ・ドーウェン]]のルポタージュという体裁でシステム開発~搭載機全滅までの流れが語られている。
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:裏設定を含むゲーム製作時の資料を基にしたルポルタージュ風の解説コーナー「EXAM REPORT "EXAM"システムの真実」が掲載されており、ルポライターの[[ジェシカ・ドーウェン]]のルポルタージュという体裁でシステム開発~搭載機全滅までの流れが語られている。
 
;機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY (小説版)
 
;機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY (小説版)
:作中の描写においてシステムの発動中、パイロットが様々な精神的影響を受けている描写があり、殲滅衝動が発現するだけでなく、脅威度の大小に関わらず敵の殺気を感知するというニュータイプ能力が付与されているような描写も見られる。意識不明だったマリオンについても物語のラストで回復した事が仄めかされている描写がなされている。
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:作中の描写においてシステムの発動中、パイロットが様々な精神的影響を受けている描写があり、殲滅衝動が発現するだけでなく、脅威度の大小に関わらず敵の殺気を(MSはもちろん歩兵に至るまで)感知するというニュータイプ能力が付与されているような描写も見られる。意識不明だったマリオンについても物語のラストで回復した事が仄めかされている描写がなされている。
 
;[[機動戦士ガンダム サイドストーリーズ]]
 
;[[機動戦士ガンダム サイドストーリーズ]]
:『[[機動戦士ガンダム外伝 ミッシングリンク]]』との関連要素として、EXAMの派生システム「HADES」が登場。量産を前提とした試作システム「オルタ」をベースとしているが、この「オルタ」を[[ブルーディスティニー1号機]]に搭載した結果、「ブルー」本編における暴走が起きた事になっている。
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:『[[機動戦士ガンダム外伝 ミッシングリンク]]』との関連要素として、EXAMの派生システム「HADES」が登場。量産を前提とした試作システム「オルタ」をベースとしているが、このオルタを[[ブルーディスティニー1号機]]に搭載した結果、「ブルー」本編における暴走が起きた事になっている。
 
;[[機動戦士ガンダム外伝 ザ・ブルー・ディスティニー]]
 
;[[機動戦士ガンダム外伝 ザ・ブルー・ディスティニー]]
 
:1号機の頭部設定を反映し、新たに搭載機として[[ブルーディスティニー0号機]]が登場した。HADESの設定も「サイドストーリーズ」から反映されている。なお、作中では博士がニュータイプに恐怖心を抱くようになった経緯が「[[サイコミュシステム初期試験型ザク]]のテストで成果を挙げるマリオンの能力に恐怖した」という形になっている。
 
:1号機の頭部設定を反映し、新たに搭載機として[[ブルーディスティニー0号機]]が登場した。HADESの設定も「サイドストーリーズ」から反映されている。なお、作中では博士がニュータイプに恐怖心を抱くようになった経緯が「[[サイコミュシステム初期試験型ザク]]のテストで成果を挙げるマリオンの能力に恐怖した」という形になっている。
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;[[陸戦型ガンダム (市街地戦仕様)]]
 
;[[陸戦型ガンダム (市街地戦仕様)]]
 
:『[[ガンダムブレイカー バトローグ]]』の登場ガンプラ。
 
:『[[ガンダムブレイカー バトローグ]]』の登場ガンプラ。
;[[ゲルググ]](EXAM搭載型)/[[ギャン]](EXAM搭載型)
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;[[ゲルググ]]EXAM搭載型 / [[ギャン]]EXAM搭載型
:ゲーム『ガンダムネットワークオペレーション』において、クルストの連邦への亡命を阻止してジオンで開発が続けられたという架空展開のもとで作られた機体。
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:ゲーム『ガンダムネットワークオペレーション』のゲームオリジナル機体。クルストを亡命前に逮捕する事に成功すると、ジオンでEXAMの研究が継続。ゲルググとギャンの生産が決定するとEXAM搭載型が生産可能になる。
    
== 関連人物 ==
 
== 関連人物 ==
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:連邦軍の将軍。システム開発の後押しに力を入れており、当時実験中だった[[マグネットコーティング]]の技術提供などを行っている。
 
:連邦軍の将軍。システム開発の後押しに力を入れており、当時実験中だった[[マグネットコーティング]]の技術提供などを行っている。
 
;[[ジェシカ・ドーウェン]]
 
;[[ジェシカ・ドーウェン]]
:フリーのルポライター。ガンダムのシミュレーターに勝利したユウ・カジマの存在を知った事を切欠に、公式記録に無いEXAMシステムの存在について取材を行った。
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:フリーのルポライター。ガンダムのシミュレーターに勝利したユウ・カジマの存在を知った事を切欠に、公式記録に無いEXAMシステムの存在について取材を行った。途中、取材に行き詰った際に謎の人物からの情報提供を受け、一連の事件の詳細を知る事になる。
    
== 関連技術 ==
 
== 関連技術 ==
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:EXAMシステムのデータを基に[[オーガスタ研究所]]が開発した特殊システム。[[ペイルライダー]]に搭載されている。
 
:EXAMシステムのデータを基に[[オーガスタ研究所]]が開発した特殊システム。[[ペイルライダー]]に搭載されている。
 
:EXAMの基礎データ及びサンプルは上層部の圧力によりEXAM研究所からオーガスタへ提供されたが、完全なコピーには至らなかったためシステムのアプローチ方法は異なっている。
 
:EXAMの基礎データ及びサンプルは上層部の圧力によりEXAM研究所からオーガスタへ提供されたが、完全なコピーには至らなかったためシステムのアプローチ方法は異なっている。
:完成に至るまでの試作品として「ZEUS」「AREUS(ARES)」「THEMIS」が存在している。
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:完成に至るまでの試作品として「ZEUS」「AREUS (ARES)」「THEMIS」が存在している。
 
;NEO EXAMシステム
 
;NEO EXAMシステム
 
:[[シン・フェデラル]]が「妖刀」を開発する為の素材としてEXAMを解析して開発したシステム。[[ブルーディスティニー・Ω]]に搭載されている。
 
:[[シン・フェデラル]]が「妖刀」を開発する為の素材としてEXAMを解析して開発したシステム。[[ブルーディスティニー・Ω]]に搭載されている。
 
:EXAMの再現を試みたシステムであったが、肝心のEXAMのデータがほとんど存在しない状態であった為、独自理論を組み込んで完成した。
 
:EXAMの再現を試みたシステムであったが、肝心のEXAMのデータがほとんど存在しない状態であった為、独自理論を組み込んで完成した。
 
;妖刀システム
 
;妖刀システム
:[[シン・フェデラル]]が開発した、[[ストライカー・カスタム]]に搭載されている特殊OS。EXAMシステムの解析データ及びイットウの感応波を元に、強化人間プロジェクトの一環として、波動の影響を用いた人類のニュータイプへの覚醒促進を目的に開発された。システム起動時のコンソール表示から、[[ムラサメ研究所]]の関与が疑われる。<ref>コンソール表示は『妖刀 SYSTEM ver8/93 E36-7754X MURASAME INSTITUTE』</ref>
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:[[シン・フェデラル]]が開発した、[[ストライカー・カスタム]]に搭載されている特殊OS。EXAMシステムの解析データ及びイットウの感応波を元に、強化人間プロジェクトの一環として、波動の影響を用いた人類のニュータイプへの覚醒促進を目的に開発された。システム起動時のコンソール表示から、[[ムラサメ研究所]]の関与が疑われる<ref>コンソール表示は『妖刀 SYSTEM ver8/93 E36-7754X MURASAME INSTITUTE』</ref>
 
;強化人間人格OS ([[BUNNyS]])
 
;強化人間人格OS ([[BUNNyS]])
 
:[[ガンダムTR-6[ウーンドウォート]|ガンダムTR-6]]に搭載されている特殊OS。[[強化人間]]のデータを移植し、EXAMと同じくその能力の再現を目指したシステム。
 
:[[ガンダムTR-6[ウーンドウォート]|ガンダムTR-6]]に搭載されている特殊OS。[[強化人間]]のデータを移植し、EXAMと同じくその能力の再現を目指したシステム。
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== 関連物 ==
 
== 関連物 ==
;人類は"EXAM"になれるのか
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;Do Human Evolve Into "EXAM" (人類は"EXAM"になれるのか)
:EXAMシステム開発の原点とも言えるクルストの著書。内容は「人類はいずれニュータイプによって裁かれるのではないか?」という博士の理論に留まらず、人類の歴史や生態学にまで至っている。「機動戦士ガンダム外伝 資料設定集」においてはこれによって博士がニュータイプ研究所に迎えられたと説明されているが、ニュータイプの軍事利用を進める研究所の方針と反するため、この招致には疑問符が残る。
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:EXAMシステム開発の原点とも言えるクルストの著書。内容はニュータイプ論に留まらず、人類の歴史や生態学にまで至っている。内容はしっかりしたものであり、ニュータイプ論があまり発達していなかった一年戦争当時ではその間違いを指摘するのは難しかったかもしれないとされている。「機動戦士ガンダム外伝 資料設定集」においてはこの著書によって博士がニュータイプ研究所に迎えられたと説明されているが、その場合、ニュータイプの軍事利用を進める研究所がニュータイプの危険性を説く相手を招致した、という形になるため、この説明には疑問符が残る。
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;"EXAM" SYSTEM ―― 一年戦争、闇に消えた事件⑦ 蒼き伝説を求めて ――
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:ジェシカ・ドーウェンが製作したEXAMシステムに纏わる情報をまとめたルポルタージュ。ジェシカが事件を知る切っ掛けとなった、シミュレーター上のガンダムに勝利したユウ・カジマの存在、戦場に流れる「戦場を駆ける蒼い死神の伝説」の噂、匿名で送られてきた資料から判明したEXAMの開発経緯~EXAMの最後までが記されている。「Dランク (実質ゴシップ記事の扱い)」の種別で連邦軍広報課の資料庫で長年眠っていたものの、0088年のティターンズ崩壊に伴う情報公開の際、公開された一部資料の中から発見され、日の目を見る事となった。
    
== 余談 ==
 
== 余談 ==