差分

3,385 バイト追加 、 2024年9月4日 (水)
編集の要約なし
33行目: 33行目:     
== 概要 ==
 
== 概要 ==
[[ジオン軍]]が開発した量産型[[モビルスーツ]][[グフ]]をジオン本国で再設計した機体。
+
MS-07[[グフ]]系列の機体の内、[[一年戦争]]中最も後期に生産されたバージョンの一つであり、[[型式番号]]末尾からB3型とも呼称される。
   −
ジオン地球侵攻の要として投入されたグフだったが、配備が進むにつれ、白兵戦を重視したコンセプトのため攻撃範囲が狭い、また白兵戦を想定してのバルカンの固定武装化が災いし、汎用性に欠けるなど前線での運用に不便な点が浮上した。
+
グフ系の機体は[[ザクIIJ型]]に次ぐ陸戦用[[モビルスーツ]]として、その実戦投入で得られたデータをもとに、設計段階から機体の軽量化とともに装甲を強化した機体であると同時に、地球環境に徹底的に適応し、地上におけるMSの移動能力の向上を模索するためのテストヘッドでもあった<ref>開発当初からド・ダイYSとの連携をオプションとして想定した通信機能の強化が施されていた他、飛行試験タイプのバリエーションも多く開発されていたが、これはMSの飛行こそがグフ系が持つもう一つの目的であったためであり、一年戦争期間中に航空機レベルで飛行を実現したMSはこれら飛行試験機を除いてほとんど存在しない。</ref>。[[先行量産型グフ|YMS-07]]による実働試験を経て、固定武装の内装化などを施した仕様で量産が決定し、[[グラナダ]]や[[キャリフォルニアベース]]においてザクIIJ型の生産ラインを更新する形で量産されていた。
そこでグフを全面的に見直し、固定武装を廃して射撃武装を着脱式とし中近距離射撃能力を向上させた機体として再設計した機体がグフカスタムである。
+
 
開発には[[グフフライトタイプ]]と同じパーツを用いて行われたとも言われ、外観にも共通点が多く見られる。 元々の機体性能を活かし、特に機動性が非常に高くなっている。武装は多くないものの、スピードで翻弄しつつ下記の武装をトリッキーに使い分けることで非常に高いポテンシャルを秘めていることをうかがわせた。
+
グフ系の内、Bタイプに分類される機体は軽量化によって内部容積に余裕が生まれたため、試作3号機以降は開発段階で設計されていた固定武装を内装し、戦闘力を大幅に向上させた機体となっている。その中のB3型は、ジオン本国で飛行タイプ試作のために再設計及び生産された機体パーツが多用されていると言われており、運動性、機動性共にキャリフォルニアベース純正の機体とは一線を画していた。
 +
 
 +
ボディ及びヘッドユニットはグフの各種機能や構造を更に向上させ、各種センサーの制度や空中戦に対応したデバイス、軽量高出力ジェネレーターなどを備える。特にヘッドユニットは空間把握能力に優れていたと言われ、高所より俯瞰した際の索敵能力は偵察機並みだったとさえ噂される。また、ボディユニットは各パーツの品チス向上と歩留まりの安定による性能強化を達成している<ref>一説には、ドム系の技術導入を良しとしないジオニック社技官により同社の純正品のみで建造されていると言われている。</ref>。
 +
 
 +
グフでは軽量化とノンオプションでの戦闘力を大幅に向上させる手段として腕部に固定武装を装備しており、使いこなせれば手持ちオプションより使い勝手が良い場合もあったが、汎用性に問題ありとされ、B3型では改善策が講じられている。一方、脚部は多少跳躍高度が改善された程度であり、グフが完成した段階で歩行脚としてのMSの脚部が完成していた事を物語っている。
    
== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
;[[機動戦士ガンダム 第08MS小隊]]
 
;[[機動戦士ガンダム 第08MS小隊]]
:初出作品。第10話にて[[ノリス・パッカード]]大佐の搭乗機として登場した。戦局が悪化する中で、[[ザンジバル級]]ケルゲレンの脱出を援護するためにノリスが単騎で出撃。[[陸戦型ガンダム]]2機と[[ガンダムEz8]]を相手に鬼神の如き戦いで圧倒し、相手が護衛していた[[量産型ガンタンク]]部隊を道連れにする形で最期はEz8に胴体を両断された。
+
:初登場作品。第10話にて[[ノリス・パッカード]]大佐の搭乗機として登場した。戦局が悪化する中で、[[ザンジバル級]]ケルゲレンの脱出を援護するためにノリスが単騎で出撃。[[陸戦型ガンダム]]2機と[[ガンダムEz8]]を相手に鬼神の如き戦いで圧倒し、相手が護衛していた[[量産型ガンタンク]]部隊を道連れにする形で最期はEz8に胴体を両断された。
 
;[[機動戦士ガンダム MS IGLOO2 重力戦線]]
 
;[[機動戦士ガンダム MS IGLOO2 重力戦線]]
 
:第3話で一般機が登場。[[陸戦強襲型ガンタンク]]に接近を試みるが、[[陸戦型ジム]]との十字砲火の前に倒れこんでしまい、そのままガンタンクに止めを刺された。
 
:第3話で一般機が登場。[[陸戦強襲型ガンタンク]]に接近を試みるが、[[陸戦型ジム]]との十字砲火の前に倒れこんでしまい、そのままガンタンクに止めを刺された。
52行目: 56行目:  
=== 武装・必殺攻撃 ===
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
 
;ヒート・ロッド
 
;ヒート・ロッド
:[[グフ]]シリーズの特徴的な装備の1つ。材質を強化しワイヤー型とすることで小型化し射程距離を延長(最長17.5m)、それに伴い溶断機能を廃し放電のみとし、先端を鈎爪(アンカー)状としている。この形状からヒート・ワイヤーと表記されることも。08小隊との死闘で、ノリスはこのヒート・ロッドを攻守に使い分け、さらに移動や武器を引き寄せるなど多くの用途に用い、6対1という戦力差をものともせず、小隊を大いに苦しめた。
+
:B3型の固定武装として採用された電磁鞭のバリエーション。アンカータイプとも呼ばれ、アンカーヘッドを装着する事でロッドの軌道やロック機構をコントロールしやすくしている。更にロッドそのものを小径化する事で有効射程も延長され、扱いやすくなったと言われ、耐荷重についても、自機を懸架するほど向上している。<br/>グフの装備していたヒート・ロッドは高分子重合物によって構成されていたが、初期の予想ほどコストが下がらず、メンテナンスに関しても前線では対応しきれないとの報告もあったため、仕様が変更された。<br/>それまでのヒート・ロッドが電磁加熱による乗員へのダメージを想定していたのに対し、こちらはショックパルスによる敵機の電装飲む効果を優先している。
 
;3連装35mmガトリング砲
 
;3連装35mmガトリング砲
:左手のフィンガーバルカンに代わって装備された射撃武器。シールドのハードポイントも兼ねており、ヒート・サーベルと同様、近距離の敵に対して無類の強さを発揮する。この武装の為に左手は通常のマニピュレーターとなり、右手と同じ柔軟な動きが可能となった。
+
:07B系の標準武装として新たに開発されたガトリング機関砲。フィンガー・バルカンは火力としては強力であっても、弾倉が腕部にあるため装弾数が少なく、戦闘中の給弾も不可能であるという欠点が指摘された結果、B3型で通常のマニピュレーターに戻される事となり、代替として本装備を拡張兵装とする事になった。リスト部分に装着する着脱式とする事でMS本来の汎用性を損なうことなく、装弾数の改善も果たしている。
 
;ヒート・サーベル Type-DIII
 
;ヒート・サーベル Type-DIII
:小型化されたシールドの裏に装備された実体剣。伸縮型であったグフ本来のサーベルとは異なり、最初から剣の形をしており複数回の使用が可能。本来は高熱を発して用いるが、実体剣として使用することも想定しており、劇中でノリスは装甲の薄い部分や接合部を狙うなどして、発熱までのタイムラグやエネルギー消耗を避け、そのまま攻撃に用いた。
+
:発熱させる事で敵機の装甲の切断も可能となる近接格闘兵装。発熱させずとも単純に巨大な刀や鉈のような切削にも使用可能。グフのものとは異なり瞬時にブレードを形成するタイプではなく、繰り返し使用出来る。
;ガトリング・シールド
+
;シールド
:下記のシールドと6銃身75mmガトリング砲を組み合わせた状態。
+
:腕部に装着するシールド。近接戦闘時の実体弾や打蹴、斬撃を減免するための機能を重視した構造となっており、ガトリング・シールドのシステムに対応している。裏面にはヒート・サーベルを装着可能。
:;シールド
+
:;ガトリング・シールド(6銃身75mmガトリング砲)
::[[グフ]]系列の機体が主に装備するシールド。
+
::中~近距離で威力を発揮する口径75mmの機関砲とシールドを組み合わせた武装。[[地球連邦軍 (UC)|連邦]]製MSが標準装備する[[ビーム・サーベル]]はビーム兵器の実用化に難航していたジオン製MSにとって大きな脅威であり、MS同士における近接戦闘は、パイロットの技量によって大きく左右される戦闘形態であり、単純に火力が大きければ良いというものではなかった。特に直接切り結ぶなどというのは格闘においても最終局面であって、その状況においてビーム・サーベルとヒート・サーベルではスペックに差がありすぎた<ref>ガンダムの投入当初こそ、形成タイプのヒート・サーベルの組成によってリミッターが作動した「切り結び」も起こり得たが、そのデータが回収された結果、旧式のヒート・サーベルはジムにすら紙のように切り裂かれてしまう。</ref>ため、格闘、白兵戦などを前提に開発されたグフとはいえ、安易に近接戦闘を行う訳にはいかなくなった。<br/>ガトリング・シールドは、近接戦闘時の「間合い」の主導権を確保するために開発された武装であり、装弾数も多く、的確に斉射できれば対象に大ダメージを与える事ができた。更に格闘戦に移行した場合の投棄も容易で、デッドウェイトになることもなく、速やかに3連装ガトリング砲、あるいはヒート・サーベルへと武装を換装でき、グフにオールラウンドの戦闘特性を与える武器となった。
:;6銃身75mmガトリング砲
  −
::本機のシールドに直付けされた中距離用のガトリング砲。グフが本来不利としていた中距離戦闘能力を向上させるための武装で、射撃武器としては高い威力を発揮する。またこの武器は任意でのパージが可能で、弾切れなどデッドウェイトになる時は銃身のみを排除する事ができる。ただし、シールドに取り付ける形状のため、取り回しはあまり良いほうではなかった模様。そのため劇中では突撃に使用し、接近戦に持ち込んだらすぐパージするような使い方をされている。
      
=== その他 ===
 
=== その他 ===
101行目: 103行目:     
==商品情報==
 
==商品情報==
<!-- <amazon>ASIN</amazon> -->
  −
<!-- ASINにはAmazonの商品ページに記載されている10桁の番号を入力してください。 -->
   
===[[ガンプラ]]===
 
===[[ガンプラ]]===
 
<amazon>B00067YYFE</amazon>
 
<amazon>B00067YYFE</amazon>
114行目: 114行目:  
*[[登場メカ]]
 
*[[登場メカ]]
   −
<!-- == 脚注 == -->
+
== 脚注 ==
<!-- <references /> -->
+
<references />
 
<!-- 本文には<ref>内容</ref>のかたちで挿入してください。 -->
 
<!-- 本文には<ref>内容</ref>のかたちで挿入してください。 -->
      
{{DEFAULTSORT:くふかすたむ}}
 
{{DEFAULTSORT:くふかすたむ}}
6,147

回編集