14行目: |
14行目: |
| | タイトル = スペック | | | タイトル = スペック |
| | 分類 = 地上用先行量産型[[モビルスーツ]] | | | 分類 = 地上用先行量産型[[モビルスーツ]] |
− | | 生産形態 = 量産機 | + | | 生産形態 = 簡易生産機 |
| | 型式番号 = RGM-79[G] | | | 型式番号 = RGM-79[G] |
| | 頭頂高 = | | | 頭頂高 = |
38行目: |
38行目: |
| | | |
| == 概要 == | | == 概要 == |
− | [[陸戦型ガンダム]]と生産ラインを共有して[[地球連邦軍 (UC)|地球連邦陸軍]]が開発した[[MS]]。「先行量産型ジム」とも呼ばれる。主に陸軍の拠点であったマドラスや北京等の重要拠点に多く配備されていた。また、東南アジアの密林地帯を拠点とする「[[コジマ大隊]]」にも配備された。 | + | [[地球連邦軍 (UC)|地球連邦軍]]のMS量産計画初期において先行試作された量産機。前線におけるMS配備の要請の声に応え開発された[[陸戦型ガンダム]]であったが、パーツ供給の問題から生産数が少数に留まり、[[モビルスーツ]]の絶対数不足を補う必要に迫られた結果、陸戦型ガンダムの生産ラインを流用して開発・量産された。[[ジオン軍]]による[[地球降下作戦]]によって侵食された地域の周辺領域、特に各種資源鉱床や工業設備、または支配地域の拡大が懸念される戦線などへ優先的に配備された。 |
| | | |
− | MS運用の経験が少ない連邦軍の実戦データ収集のために作られたといわれており、連邦にしては珍しく量より質を選んでいる。製造コストは通常の[[ジム]]の約4倍。しかし整備経験の少なさから少しでも楽にしようとさまざまなオプション(打撃と防御どちらでも使える小型シールドや足に装備されたオプションサスペンションという関節のクッションのようなもの)等が装備された。このMSを元に開発されたMSは多く、[[デザート・ジム]]や[[陸戦用ジム]]もこの機体の派生型である。
| + | この機体は前年度から最強の[[モビルスーツ]]を目指して開発が進められていた[[ガンダム]]の実働データ回収以前に試験的に量産されたため、ある程度限定された環境でしか稼働出来ないものの、少なくとも重力下におけるスペックはガンダムに匹敵すると言われる程の高性能な機体となっており、内装部品などは地上戦用にチューンされているため、機動性、運動性共に後の本格量産型を上回っていた。 |
− | 後に[[ジム]]が正式に量産化されてからは連邦軍MSの量産機の座から外れ、遅くとも[[グリプス戦役]]が起きる頃までにはこの機体の派生機を含めた全機が退役したと言われている。
| + | |
| + | 陸戦型ガンダムからの主な変更点は、ウェポン・コンテナやマルチ・ランチャーのオミット、ジェネレーターの低出力モデルへの換装などだが、統合性能はジムの先行量産型よりも高かったと言われている。 |
| + | |
| + | 陸戦型ジムは、陸戦型ガンダムに採用されていたガンダム系の純正品ではなく、あくまで近いスペックの同等品が供給されている。これは部品の交換や更新、改装など補給においては安定した供給を受けられるというメリットがあり、前線における稼働率の向上など、MSの量産化そのものの有効性を示した。 |
| + | |
| + | しかし、[[ルナ・チタニウム合金]]の採用など、大量生産に向いていない点もあったため、本格的に量産される事はなかった。とは言え、連邦軍がMS生産体制を構築するのに重要な役割を果たしていた事に加え、収集された運用データもその後のMS開発に活かされている。 |
| | | |
| == カラーバリエーション == | | == カラーバリエーション == |
76行目: |
81行目: |
| === 武装・必殺攻撃 === | | === 武装・必殺攻撃 === |
| ;[[100mmマシンガン]] | | ;[[100mmマシンガン]] |
− | :[[ヤシマ重工]]が開発した、連邦軍の汎用装備であるMS用マシンガン。両サイドアーマーに1個ずつ予備マガジンを装着することが可能。 | + | :陸戦型ジムや陸戦型ガンダムの主兵装として使用された実体弾式火器。特に地上に配備された部隊に多く支給され、取り回しに優れるだけでなく、ジオンのMSの装甲を貫通する程の威力を有していた。サイド・アーマーに2基の予備マガジンを装備する。 |
| ;[[ビーム・ライフル]] | | ;[[ビーム・ライフル]] |
− | :少数生産されたビーム・ライフル。『08』劇中には本装備の機体も登場しているが、資料によっては使用できないと記述されている場合がある。 | + | :少数生産されたビーム・ライフル。実体弾を凌駕する威力を持つが、実用化直後であるため実戦部隊への配備は遅れており、定数を満たせず貴重な装備となっていた。<br/>『08』劇中には本装備の機体も登場しているが、資料によっては使用できないと記述されている場合がある。 |
| ;[[ビーム・サーベル]] | | ;[[ビーム・サーベル]] |
− | :両脚部に1本ずつ、計2本をマウントしている。 | + | :連邦製MSの一般的な斬撃用兵装。ガンダムや通常型の事務とは異なり、陸戦用先行試作MSの多くは脚部に装備している。 |
− | ;ロケットランチャー | + | ;ロケット・ランチャー |
− | :密林戦での取り回しを考慮したショートバレルのロケットランチャー。 | + | :密林戦での取り回しを考慮して短砲身化されたロケット・ランチャー。陸戦型ガンダムとの共用装備のため、肩当ての部分がスライドする。陸戦型ジムはウェポン・コンテナを持たないため、非使用時などは腰部ラッチに搭載する。装弾数は7発。 |
− | ;ミサイルランチャー | + | ;ミサイル・ランチャー |
− | :6連装のミサイルランチャー。 | + | :遠距離攻撃に有効な6基のミサイルを装備する。[[ミノフスキー粒子]]が散布されていて遠隔誘導や自律航行が不可能な場合、ミサイルは実質的に射出次の射線軸上を直進するだけとなるが、ターゲッティングが的確であればMSを撃破する事も不可能ではない。 |
| ;180mmキャノン | | ;180mmキャノン |
− | :長距離支援用のキャノン砲。 | + | :カートリッジ装填式の大口径の実体弾兵器。基本的に対MS戦闘用の成形炸薬弾を使用するが、任務に応じて徹甲弾やナパーム弾など複数の弾種を使い分ける事ができた。 |
| ;ショート・シールド | | ;ショート・シールド |
− | :取り回しに長けた小型のシールド。 | + | :腕部のウェポンラッチに装着する防御用装備。取り回しを考慮して小型化されており、ショート・シールドとも呼ばれる。裏面のバイポッドを用いて自立させることができるほか、先端部は接近戦時の打突や土木作業に用いる事が可能。 |
| ;シールド FADEGEL RGM-M-Sh-003(十字マーク付き)/ RGM-M-Sh-007(十字マーク無し) | | ;シールド FADEGEL RGM-M-Sh-003(十字マーク付き)/ RGM-M-Sh-007(十字マーク無し) |
| :[[ジム]]系列機が装備するシールド。『08』では一部の機体が十字マーク無しの物を、『MS IGLOO2』に登場する機体は十字マーク付きの物を装備している。 | | :[[ジム]]系列機が装備するシールド。『08』では一部の機体が十字マーク無しの物を、『MS IGLOO2』に登場する機体は十字マーク付きの物を装備している。 |
| ;ロングレンジ・ビーム・ライフル | | ;ロングレンジ・ビーム・ライフル |
− | :主に[[ジム・スナイパー]]が使用する、長射程の大型[[ビーム・ライフル]]。オデッサ作戦後に緊急配備され、出力を想定の3分の1に抑えた上で本機による試験射撃が行われている。 | + | :狙撃用に開発されたビーム発振システムとサイトスコープを備える長射程の試作型[[ビーム・ライフル]]。[[エネルギーCAP]]をバイパスして外部ジェネレーターから直接エネルギーを供給する事が可能で、スペック通り「戦艦並み」の威力と射程を発揮する。ただし、その場合でもエネルギーは機体を経由するため、機体と銃身の強制冷却が不可欠となる。<br/>オデッサ作戦後に緊急配備され、出力を想定の3分の1に抑えた上で本機による試験射撃が行われている。 |
| | | |
| === オプション装備 === | | === オプション装備 === |
− | ;ウェポンラック | + | ;コンテナ・ラック |
− | :[[陸戦型ガンダム]]のバックパック部分。ウェポンコンテナ等の装着が可能。デルタ小隊のアニッシュ機やスレイヴ・レイスのマーヴィン機などが装備している。 | + | :[[陸戦型ガンダム]]のバックパック部分。ウェポン・コンテナ等の装着が可能。デルタ小隊のアニッシュ機やスレイヴ・レイスのマーヴィン機などが装備している。 |
| | | |
| === その他 === | | === その他 === |